■オペアンプ回路 スルーレートについて

 

スルーレートとは入力の変化に対してどの程度で変化(追従)できるかを規定したものです。

 

単位は V/μs であらわします。

 

大きな電圧を扱う場合、スルーレートが低い場合、図24のように正弦波を加えても、

三角波のように波形ひずみを発生してしまいます。

 

波形が歪まない(追従できる)為の条件は次のようになります。

スルーレートをSRとすれば

 

SR ≧ 2π・fE

 

▼計算例1

f = 100KHz E = 10V が再現できるスルーレート

2π・fE = 2・π・10000010 = 6280000 [V/s]

SR = 2π・fE から

単位をμsにするために

6280000 / 1000000 = 6.28 [V/μS]

したがって 6.28 V/μs 以上のオペアンプを使えば波形がひずみません。

 

▼計算例2

SR = 6.28[V/μs] E = 10V でひずまない周波数

SR = 2π・fE から

 

スルーレートはオペアンプの内部にある位相補償コンデンサに原因があり、

バイポーラよりFETタイプのほうがスルーレートは高くなります。

したがって、振幅レベルの大きい信号を扱う場合はFETタイプのほうが有利になります。