テキスト ボックス:        初歩の測定器活用、入門シリーズ
             第3回目
        アナログオシロスコープ   2回目
(プローブの使い方)
写真3に「プローブ」の外観例を示します。
通常はオシロスコープでの波形観測はこのようなプローブを用います。
一般的にはオシロスコープ自身の「入力インピーダンス」は1MΩです。
しかし、インピーダンスの高い回路の観測にはオシロスコープの入力インピーダンス
が高いことが望まれます。(図8)
そこで、このような場合に「オシロスコープの入力インピーダンスを高くする」目的で
減衰機能のあるプローブを用います。
写真3では減衰比の切換が「×10」のポジションで実際にオシロスコープに加わる
電圧は「1/10」になり、このようなプローブを「10:1プローブ」と言います。
図9に「10:1プローブ」を接続した状態を示します。
つまり、プローブを含めたオシロスコープ側を見ると入力インピーダンスは10MΩになり、
実際にオシロスコープに入力される信号レベル(電圧)は「1/10」に減衰されます。
また、このようなプローブを用いる場合は図10,11のようにオシロスコープの「CAL端子」を
利用して適切な波形となるようにプローブの「補償トリマー」を調整してから実際の
波形を観測します。
位相補償とは少し難しい言葉ですが、簡単に表現すると「適切な特性および波形となる
ように調整」することです。
CAL端子にプローブを接続し、図11 b ) の適正波形となるように調整します。
また、「10:1プローブ」を用いる場合は実際にオシロスコープに入力される電圧は「1/10」
になりますから、図12のように垂直感度は「VOLT/DIV」の目盛を10倍に置き換えて
読みます。
(水平軸の操作)
水平軸は「時間」または「周波数」の操作です。図13に基本操作を示します。
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