■MRX-7D  改造
 21MHz受信改造 編
 2010年11月   KY
◎はじめに
前回ゼンカイ、7MHz SSB/CW受信ジュシン製作セイサクキット「MRX-7D-FK」を市販シハンデジタルテスターで
受信ジュシン周波数シュウハスウを「デジタル表示ヒョウジ」しました。
このキットの受信ジュシン方式ホウシキは「ダイレクト・コンバージョン」ですから、簡単カンタン構造コウゾウです。
オナじHFタイであれば、部品ブヒン変更ヘンコウ定数テイスウ変更ヘンコウ周波数シュウハスウ変更ヘンコウ可能カノウです。
そこで今回コンカイは、ちょっとした変更ヘンコウで「21MHzタイ」に改造カイゾウしてみました。
◎21MHzへの変更ヘンコウ
1に検波ケンパ出力シュツリョクまでのブロックシメします。
検波ケンパ以降イコウ周波数シュウハスウタイ関係カンケイありませんから、
@高周波コウシュウハ増幅ゾウフクを7MHz→21MHzに変更ヘンコウ
A局部キョクブ発振ハッシン周波数シュウハスウを7MHz→21MHzに変更ヘンコウ
変更ヘンコウオコナえばいことになり、回路カイロ変更ヘンコウ必要ヒツヨウく、部品ブヒンおよび定数テイスウ変更ヘンコウだけ
みます。
今回コンカイは21MHzタイ改造カイゾウしましたが、ホカのバンド(3.5MHzタイ、14MHzタイトウ)に改造カイゾウ
場合バアイオナ要領ヨウリョウです。
定数テイスウ変更ヘンコウ
発振ハッシン
2に発振ハッシン回路カイロシメします。
入門書ニュウモンショカナラずとってよいほどる「コルピッツ発振ハッシン回路カイロ」です。
発振ハッシン周波数シュウハスウ可変カヘンはD3の「バリキャップダイオード」へクワえるDC電圧デンアツえることにより
オコナっています。
C13,C14は周波数シュウハスウ可変カヘン範囲ハンイめるコンデンサで、発振ハッシン周波数シュウハスウは、ケツキョク、@シキアラわされ、
カク定数テイスウ変更ヘンコウし、21MHzタイとなるようにすればいわけです。
T3は部品ブヒン変更ヘンコウする必要ヒツヨウがあり、今回コンカイ
FCZ07S25
モチいました。このコイルのインダクタンスは1.22μHです。
@シキのLにこのアタイれて、必要ヒツヨウ周波数シュウハスウfとなるためのコンデンサCを計算ケイサンします。
21MHz → 47.08pF
21.5MHz → 44.92pF
筆者ヒッシャ計算ケイサン結果ケッカ以下イカシメします。
C13 = 33pF
C14 = 15pF
C16 = C17 = 22pF
L = 1.22μH
D3は50pF/35pF
これにより発振ハッシン周波数シュウハスウfは
最低サイテイ発振ハッシン周波数シュウハスウ fmin → 21.28MHz
最高サイコウ発振ハッシン周波数シュウハスウ fmax → 21.98MHz
21MHzタイ若干ジャッカンウエ方向ホウコウにずれていますが、基板キバンウエのストレー容量ヨウリョウカンガえれば実際ジッサイ
には若干ジャッカンシタ方向ホウコウ」にずれるはずで、このブンを「てにする」ことにします。
また、コイルのインダクタンスは若干ジャッカン可変カヘン可能カノウで、この調整チョウセイとMRX-7D本体ホンタイ調整チョウセイ
21MHzタイ調整チョウセイすることにします。
高周波コウシュウハ増幅ゾウフク
ここは、入出力ニュウシュツリョク同調ドウチョウ周波数シュウハスウを7MHz→21MHzにするだけです。
つまり、T1,T2の変更ヘンコウおよびC1,C4の定数テイスウ変更ヘンコウとなり、
T1,T2 → FCZ07S25 に変更ヘンコウ
C1,C4 → 47pFに変更ヘンコウ
これで、21MHzタイ同調ドウチョウします。
変更ヘンコウのまとめ
発振ハッシン 高周波コウシュウハ増幅ゾウフク
T3 FCZ07S25 T1 FCZ07S25
C13 33pF T2 FCZ07S25
C14 15pF C1 47pF
C16 22pF C4 47pF
C17 22pF
部品ブヒンヒョウ
部品ブヒン番号バンゴウ 品名ヒンメイ     型番カタバン   数量スウリョウ 備考ビコウ
C1,C4 セラミックコンデンサ 47pF       2  
C13 セラミックコンデンサ 33pF       1  
C14 セラミックコンデンサ 15pF       1  
C16,C17 セラミックコンデンサ 22pF       2  
T1〜T3 FCZコイル     FCZ07S25   3  
変更ヘンコウ作業サギョウ
上記ジョウキ部品ブヒン変更ヘンコウになりますが、トクにコイルの交換コウカン作業サギョウ注意チュウイします。
あまり、ネツてすぎると、部品ブヒンおよびパターンの破損ハソンにつながります。
はんだけに自信ジシンカタには、この改造カイゾウはおスス出来デキません。
調整チョウセイ要領ヨウリョウ
キットオリジナルの調整チョウセイ方法ホウホウオナじで、周波数シュウハスウが21MHzになっただけです。
21MHzタイは7MHzタイクラべて周波数シュウハスウ範囲ハンイヒロいです。
CW(モールス信号シンゴウ)を解読カイドク出来デキない筆者ヒッシャはSSB(電話デンワ)がオオい21.15〜21.40MHzまでの
受信ジュシン範囲ハンイ調整チョウセイしています。
テキスト ボックス: 写真1 調整風景
テキスト ボックス: MRX-7D
◎アンテナをツク
○ダイポール・アンテナ
コマったことに21MHzタイヨウのアンテナがありません。
いつもってある「ロングワイヤー」と「VHF/UHFヨウヒロ帯域タイイキディスコーン」で受信ジュシンしてみま
したが、ノイズばかりです。
仕方シカタないのでアンテナをツクることにしました。
電波デンパすわけではないので「ダイポール・アンテナ」で十分ジュウブン!!
3にレイシメします。
アンテナの全長ゼンチョウヤク6.72m。
このナガさは電卓デンタクでの計算ケイサン結果ケッカですが、実際ジッサイクミげると、おそろしくデカイ。
タメしに仕事シゴト室内シツナイ)で必要ヒツヨウナガハカると、部屋ヘヤハシからハシまであります。
製作セイサク
クミげたアト設置セッチをどうするかナヤむところです。とりあえずツクってみることにします。
失敗シッパイ可能性カノウセイもあるので、なるべくおカネをかけないように、材料ザイリョウは「ありあわせのモノ
にすることにします。
4にアンテナ本体ホンタイシメします。
アンテナ園芸エンゲイヨウ金属キンゾクワイヤーです。筆者ヒッシャ園芸エンゲイ趣味シュミではありませんが、
固定コテイヨウ針金ハリガネがわりに常備ジョウビしていて、ナニかと便利ベンリなものです。
これを左右サユウ水平スイヘイりたいので、固定コテイに「エンビパイプ」と「」(これも水道スイドウヨウのエンビ)
モチいました。
この材料ザイリョウ以前イゼン筆者ヒッシャったものかもしれません。
った記憶キオクいのですが、たぶん、水道用スイドウヨウオモわれます。
同軸ドウジクケーブルの固定コテイ接続セツゾク5のとおりです。
モチいた同軸ドウジクケーブルは自宅ジタクにあった「TVヨウフルい5C-2V」。(てなくてかった)
固定コテイヨウのステーはオナ園芸エンゲイヨウのワイヤーをモチいましたが、この部分ブブン絶縁ゼツエンされたロープが
いかもしれません。
アンテナを設置セッチするポールは「タケざお」で、これは仕事シゴト付近フキンつけたもの。
材料ザイリョウ部品ブヒン)を以下イカシメします。
    水道スイドウヨウ  
エンビパイプ   水道スイドウヨウ?Φ25クライ
園芸エンゲイヨウ金属キンゾクワイヤー   Φ1.5クライ  
5C-2V同軸ドウジクケーブル   たぶん、15mクライ
タケざお     ヒロモノ  
ビニールテープ      
同軸ドウジクケーブルと受信ジュシン接続セツゾク6のとおりです。
Mカタコネクタのオスが手元テモトいので、各種カクシュ変換ヘンカンコネクタで接続セツゾクしています。
理想リソウはMカタオスコネクタのみがい。
Fコネクタオスは元々モトモトのTVヨウ付属フゾクしていたもので、結局ケッキョク、アンテナ材料ザイリョウはゼロ。
調整チョウセイ
受信ジュシンヨウですから、アンテナ本体ホンタイナガさは3のとおりでいとオモいます。
筆者ヒッシャ場合バアイ、はたして、このナガさで21MHzに「共振キョウシン」するかスコ不安フアンがありました。
そこで、以前イゼン製作セイサクした「ディップメーター」をオモし、これをモチいて21MHzに調整チョウセイ
してみました。
ディップメーターは、たぶん、ご存知ゾンジカタがほとんどとオモいます。
写真シャシン2にディップメーターの外観ガイカンシメします。
以前イゼン筆者ヒッシャが「しゃれで製作セイサク」したもので「真空管シンクウカンシキ」。(トナリにあるのが電源デンゲン
製作セイサク使ツカ機会キカイく、10ネンほどネムっていたものです。
調整チョウセイ計算ケイサンアタイよりスコナガめにして、21MHzに共振キョウシンするようにスコしずつっていきます。
これが結構ケッコウ面白オモシロい。
結果ケッカ計算ケイサンアタイより若干ジャッカンずれたナガさになりましたが、21MHzに共振キョウシンしています。
(もっとも、ディップメーターの周波数シュウハスウ目盛メモリスコアヤしいかもしれない)
とりあえず、共振キョウシンケンはこれで納得ナットク
ディップメーターを準備ジュンビすることはムズカしいですから、3の計算ケイサンアタイいとオモいます。
○アンテナ設置セッチ
7に設置セッチ理想的リソウテキカタチシメします。
ただし、現実ゲンジツムズカしい。
結局ケッキョクトコロ筆者ヒッシャ8のカタチになりました。
アンテナの準備ジュンビタケざお、エンビパイプなどの部品ブヒンヒロい)からハジめて1ニチがかりです。
写真シャシン3に設置セッチ状態ジョウタイシメします。
アキニチミジカいです。ツギニチ受信ジュシンココロみることにします。
結果ケッカ
○ コンディションのワルニチがある
翌日ヨクジツ夕方ユウガタになり、仕事シゴト一段落イチダンラクしたところで、21MHzをいてみました。
アマチュアキョクがいない!!平日ヘイジツのせいかなとオモい、休日キュウジツつことにします。
感度カンド測定ソクテイ結果ケッカ以下イカのとおり。
感度カンド -11dBμ(SN10dB)
感度カンドワルいですから、休日キュウジツタノしみ♪
休日キュウジツになりアサから受信ジュシンしてみますが、やはり、ナニもいない。
これは、21MHzタイではく、「3.5MHzタイ」にしておけばよかったかなとスコ後悔コウカイ
海外カイガイ通信ツウシン電波デンパコンディションによりますが、休日キュウジツなので日本ニホン国内コクナイ通信ツウシンハイっても
よさそうです。しかし、ナニもいない!
アンテナがいのかなと、スコし、「不安フアン」。
このは「ワルい」ということにしてあきらめます。
○ 受信ジュシンには辛抱シンボウ必要ヒツヨウ
今日キョウは「いるかな?」とオモ周波数シュウハスウダイアルをざっとマワすと、「いました!いました!」
かなり強力キョウリョクハイ海外カイガイキョクですが、会話カイワ英語エイゴではありません。
どうも、そのクニのアマチュアキョクカン交信コウシンのようです。コールサインがかるかなと
オモい、しばらくいてみましたが、早口ハヤクチでまったく判別ハンベツ出来デキません。
ホカにいるかな」とサガすと、英語エイゴんできます。くと日本ニホンのアマチュアキョク
中国チュウゴクキョク交信コウシンのようです。
日本ニホンキョクは、かすかにハイるレベルですが、中国チュウゴクキョクのレベルは強烈キョウレツ
それ以後イゴ2週間シュウカンほど受信ジュシンした結果ケッカ以下イカのとおり。
中国チュウゴク上海シャンハイ、その
台湾タイワン
ロシア
タジキスタン
フィンランド
イタリア
クロアチア
モルドバ
USA 西ニシ海岸カイガン
ヨーロッパ方面ホウメン受信ジュシンできています。
無線ムセン設備セツビ紹介ショウカイをしていましたので、いているとすごいアンテナと送信ソウシン出力シュツリョクです。
タジキスタンのアマチュアキョクは「mono band 6 element yagi」とっていましたので、
ものすごくデカイアンテナです。
フィンランドキョクのアンテナは「4 element yagi」。やっぱり、「八木ヤギアンテナ」が基本キホンなのでしょう。
それにしても、フィンランドからの電波デンパ写真シャシン3のアンテナでヒロうことが出来デキるのは不思議フシギ
なものです。
21MHzタイ電波デンパコンディションに左右サユウされ、受信ジュシンには「辛抱シンボウ」とアンテナが重要ジュウヨウです。
7MHzタイ日本ニホン国内コクナイ通信ツウシン交信コウシン)がメインですが、21MHzタイはかなりトオくの海外カイガイ交信コウシン
可能カノウなバンドです。
簡単カンタンミジカ英語エイゴ」ですし、コールサインによりどこのクニのアマチュアキョクかります。
一旦イッタン電波デンパコンディションがくなると、かなりトオクニからのアマチュアキョクハイり、21MHzタイ
面白オモシロいものです。
なお、21MHzタイスウmのビニールセンモチいた簡易カンイアンテナでは受信ジュシンムズカしいとオモいます。
やはり、最低限サイテイゲンでもちゃんとした「21MHzヨウダイポールアンテナ」が必要ヒツヨウです。
筆者ヒッシャのアンテナはちゃんとしていませんが)
◎アンテナの考察コウサツ
製作セイサクしたダイポール・アンテナと「VHF/UHFヨウ広帯域コウタイイキディスコーンアンテナ」で感度カンド
比較ヒカクしてみました。
このディスコーンは21MHzタイをカバーしていないので、ちょっと、つらい。
あらためて、ダイポール・アンテナをツクってよかったと実感ジッカンします。
ダイポール・アンテナは9のように「指向性シコウセイ」があります。
つまり、矢印ヤジルシ方向ホウコウ電波デンパ発射ハッシャまたは受信ジュシンをします。
筆者ヒッシャのアンテナは「たまたま、ヒガシ西ニシ」にいています。
ヨーロッパ方面ホウメン受信ジュシンできているのはこの影響エイキョウなのか、たまたまなのか判断ハンダン
できません。
キタ方面ホウメンはロシアキョク受信ジュシンしていますが、ロシアはヒロいですから、キタとはカギりません。
ミナミ方面ホウメン受信ジュシンはゼロ。(ひょっとして、いたかもれない)
そこで、11のようにアンテナがマワればいのですが、いちいち「ステー」をはずして
りなおすのも困難コンナンです。
アンテナ本体ホンタイをワイヤーではなく「金属キンゾクパイプ」のような材料ザイリョウにすればステーは不用フヨウ
になるかもしれません。
しかし、全長ゼンチョウヤク7mはものすごくデカク現実的ゲンジツテキではありません。
ダイポール・アンテナは12のようにコイルをれることにより全長ゼンチョウミジカくすることが
可能カノウです。
ホームセンターなどでアンテナ材料ザイリョウになりそうなものを物色ブッショクしてきましたが、けっこう
さそう」なものがあります。
コイルは「トロイダル・コア」をモチいれば計算ケイサンどおりにいきます。
ディップメーターの威力イリョクかりましたので短縮タンシュクアンテナの調整チョウセイ出来デキます。
しかし、筆者ヒッシャのディップメーターは「真空管シンクウカンシキ周波数シュウハスウダイヤルがスコアヤしい」ものです。
電源デンゲンにAC100Vを必要ヒツヨウとするため、屋外オクガイでの作業サギョウ面倒メンドウなものです。
そこで、電池デンチ内蔵ナイゾウのディップメーターがあると「すごく便利ベンリ」。
ちょっとした改造カイゾウで21MHzを受信ジュシンするはずが、スコ脇道ワキミチにそれてしまいました。
現在ゲンザイ無線ムセン受信ジュシンよりアンテナ製作セイサク興味キョウミウツり、ディップメーター製作セイサクのほうを
サキにすべきかマヨっているところです。