Hブリッジ

Hブリッジドライバ

  1.概要
DCモーターを1電源で正転、逆転制御する場合「Hブリッジ回路」が用いられます。
図1 a ) のようにスイッチ4個を用いて各スイッチのON/OFF状態によりモーター
の正逆転制御が出来ます。
例えば、SW1とSW4がONの場合、b ) の経路でモーターに電源が加えられ、
SW2とSW3がONの場合、c ) の経路で電源が加えられ正転、逆転制御が
出来ます。

 

図1

 

 

 

a ) Hブリッジ

 

b ) 右回転

 

c ) 左回転

 

 

実際には各スイッチの部分はトランジスタまたはFETによる半導体スイッチが用いられます。

  2.構成例

図2にトランジスタおよびMOS FETを用いたHブリッジの構成例をしめします。 A、B、C、Dは各素子をON/OFFする制御信号です。

図2

a ) トランジスタによる構成例

b ) MOS FETによる構成例

  3.製品例

Hブリッジは図2のように個別のトランジスタまたはMOS FETの組み合わせで実現

できますが、専用のドライバICを用いたほうが便利です。

以下に主な市販の専用ドライバICを示します。

型番

メーカー

主な定格

構造

パッケージ

 

 

VCEO = 100V

トランジスタ

 

SLA4391

サンケン電気

Ic = 5A

PNP + NPN

SLA(12pin)

 

 

hFE = 1000min

 

 

 

 

VCEO = 60V

トランジスタ

 

STA457C

サンケン電気

Ic = 4A

PNP + NPN

SIP-10pin

 

 

hFE = 2000min

 

 

 

 

VDSS = 60V

MOS FET

 

MP4212

東芝

Id = 5A

Nch + Pch

SIP-10pin

 

 

 

 

 

詳細はメーカーのデータシートを参照願います。

外観例