カウンタIC
今回はロジックICの中で数をカウントする「カウンタIC」について紹介します。
◎カウンタとは
デジタル回路(マイコンも含む)は基本的には「クロック」を基準にして動作しています。
クロックとは図1のようなパルス信号です。(矩形波)
図1
カウンタはこのクロックの数を数えることが出来ます。
原理図を図2に示します。
図2
CLKは入力端子で、これにパルスを加えると、QA、QB、QC、QDに出力が出てきます。
この出力は図3のように、
CLK無し → すべて「L」
CLKの立下り → QAが変化
しています。
また、QB,QC,QDは
QAの立下り → QBが変化
QBの立下り → QCが変化
QCの立下り → QDが変化
のように動作しています。
3 バイナリ・アップカウンタ
表1にQA〜QDのパターンを示します。
これは、2進法で表現されていて、表1の「CLK欄」の数字は10進法で表現した数字です。
例えば、
0000 → 10進で「0」
0001 → 10進で「1」
0010 → 10進で「2」
・・・
1111 → 10進で「15」
と対応し、CLKの数をカウントしています。
表1のカウントパターンを
「バイナリ(2進)カウンタ」と言います。
◎カウンタの応用例
カウンタを応用して「LEDを順送り点灯」させる例を紹介します。カウンタIC「74HC4017」は
図4のようにクロックが入る毎にQ0〜Q9の出力で、どれか1つが「H」になります。
したがって、この各出力にLEDを接続すれば、「LEDの順送り点灯」になります。
クロックは、この例では「シミュット・トリガ・インバータ」の74HC14を用いた発振回路を用いています。
VR1を調整することにより発振周波数が変化しますので、これにより、LEDの点灯速度を可変する
ことができます。
図4 74HC4017のタイミングチャート