カウンタIC

今回はロジックICの中で数をカウントする「カウンタIC」について紹介します。


カウンタとは

デジタル回路(マイコンも含む)は基本的には「クロック」を基準にして動作しています。
クロックとは図1のようなパルス信号です。(矩形波)

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              図1


カウンタはこのクロックの数を数えることが出来ます。
原理図を図2に示します。

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           図2

CLK
は入力端子で、これにパルスを加えると、QAQBQCQDに出力が出てきます。

この出力は図3のように、
 CLK無し  すべて「L
 CLKの立下り  QAが変化
しています。

また、QB,QC,QD

 QAの立下り  QBが変化
 QBの立下り  QCが変化
 QCの立下り  QDが変化

のように動作しています。

3 バイナリ・アップカウンタ


 
表1にQAQDのパターンを示します。
これは、2進法で表現されていて、表1の「CLK欄」の数字は10進法で表現した数字です。

hyo1_20090601214700.jpg



例えば、
0000 → 10
進で「0
0001 → 10
進で「1
0010 → 10
進で「2
・・・
1111 → 10
進で「15

と対応し、CLKの数をカウントしています。

表1のカウントパターンを
「バイナリ(2進)カウンタ」と言います。


カウンタの応用例

カウンタを応用して「LEDを順送り点灯」させる例を紹介します。カウンタIC74HC4017」は
図4のようにクロックが入る毎にQ0Q9の出力で、どれか1つが「H」になります。

したがって、この各出力にLEDを接続すれば、「LEDの順送り点灯」になります。
クロックは、この例では「シミュット・トリガ・インバータ」の74HC14を用いた発振回路を用いています。
VR1
を調整することにより発振周波数が変化しますので、これにより、LEDの点灯速度を可変する
ことができます。

                 図4 74HC4017のタイミングチャート
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