【目次】

　Section 01　素子の動作と原理

　Section 02　ダイオードの整流作用

　Section 03　ダイオードの検波作用

　Section 04　ダイオードのリミッタ動作

　Section 05　ダイオードのシフト動作

　Section 06　ダイオードをスイッチとして使う

　Section 07　バリキャップの動作と使い方

　Section 08　ツェナー・ダイオードの動作と使い方

　Section 09　フォト・ダイオード

　Section 10　発光ダイオード(LED)

　Section 11　定電流ダイオード

　Section 12　シリコン・サージアブソーバ

　Section 13　トランジスタって？

　Section 14　トランジスタを使ったアンプ(エミッタ接地)

　Section 15　エミッタ・フォロワ増幅

　Section 16　トランジスタのスイッチ

　Section 17　トランジスタの発振回路

　Section 18　FETとは

　Section 19　小信号用FET

　Section 20　パワーMOS FET

　電子技術の進歩に従って電子工作も様変わりし、複雑な機能の工作も一見簡単に作れるようになっています。
　ラジオやアンプ、安定化電源など本来なら複数のトランジスタやダイオードなどと、多くの抵抗やコンデンサ、コイルを組み合わせなければ実現できなかったものが、今ではICが1個と多少の部品で実現できてしまいます。このため、電子工作で作れる機器の性能がICの性能で決まってしまうことや、回路を理解しなくとも、でき上がってしまうなど、おもしろみに欠けてしまうと言ってもよいでしょう。
　電子回路の基礎的な素子であるダイオードやトランジスタの動作や使い方が解っていると、ICの持っている能力を向上させたり、ちょっと便利な付加装置を作ったりと、電子工作の楽しみが飛躍的に広がります。電子工作キットの組み立てや、雑誌の製作記事をそのまま作り上げるだけでなく、自分なりにバリエーションを加えることも可能になるでしょう。
　本書では、こんな人達のためにダイオードと、トランジスタの基本的な動作とその使い方を解説しています。