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LVモジュール組み合わせ 5.フォノイコライザー内蔵プリアンプ

フォノイコライザー内蔵プリアンプの製作

~LVモジュール組み合わせ フォノイコライザー内蔵プリアンプを作る

 

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LVシリーズは、いろいろなモジュールを組み合わせる事によってオリジナルの商品を作成する事ができます。
今回は、アナログ3入力切替のシンプルなプリアンプにフォノイコライザーを搭載したプリアンプを制作します。

このプリアンプは、スイッチング素子がほとんどありません。電源もレギュレーターですし、発振しているのは、ボリュームコントロール用のPICマイコンだけです。

スイッチング歪みやノイズがほとんど無いピュアなプリアンプとなります。

 

パワーアンプも搭載したフォノイコライザー対応アンプは、LV2.0 BASIC,MINI の改造で対応が可能です。

・LVモジュール組み合わせ 7.フォノイコライザー内蔵アンプ

 

 1.必要な部材

 

名称品番数量
1 Linkman製フォノイコライザー【LV2-PE-KIT】 ★販売終了品です LV2-PE-KIT 1
2 LV用リアパネル【LVX-RP1】 LVX-RP1 1

 

これ以外の部材は、「4.プリアンプ」 と同じです。

4.プリアンプ」では、USB-DAC無しのリアパネルが必要でしたが、今回は、フォノイコライザーに対応するためにUSB-DACのリアパネルを使用します。
従って、最初からフォノイコライザー対応のプリアンプを制作する場合は、準備中のUSB-DAC無しのリアパネルは必要ありません。
また、接続にシールドワイヤーが必要になりますが、これもプリアンプの時に使用したものの残りで対応ができます。

 

フォノイコライザー部分以外の作成方法は、こちらを参照してください。

・LVモジュール組み合わせ 4.プリアンプ

 

 

 

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「4.プリアンプ」の組み立て状態です。

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フォノイオライザー(ハンダ付け作業が必要です。)

 

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リアパネルです。USB-DACの部分にイコライザーを取り付けます。

 

2.必要な工具

 

今回の制作に必要なのは、ハンダ付け用工具と、ドライバー、穴あけなどの工具です。

必要な工具と使い方はこちらをご覧ください。

・ 電子工作に必要な工具の種類と使い方 【ハンダ付け編】 【ワイヤー処理編】 【測定編】 【穴あけ編】

 

また、カバーの取り付けには、6角レンチ(2mm)が必要です。

 

3.フォノイコライザーキットの組み立て

 

詳細な組み立て方法は、以下を参考にしてください。ケースは使用しません。基板の製作方法のみ参照ください。

 ・Linkman製 フォノイコライザーキット LV2-PE-KITの作成

 

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基板が組みあがった状態です。

 

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±12V電源を使用するための改造です。

R39をはずします。抵抗は写真のようにずらせば良いです。

R40をはずして、R41につけます。

これで、IC2(+電源から-電源を作るICです。)の動作を停止して±電源に対応する事が出来ます。

このICは、-電源を作るために約500KHzでスイッチングしています。使用しない事によって余計なノイズが低減されます。

 

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このイコライザーはMM型とMC型の設定が切り替えられますが、セットに組み込むためにどちらかに固定(写真はMM型)して接触不良など起こさないようにハンダ付けしています。

 

4.リアパネルの加工

 

フォノイコライザーが取つくようにリアパネルを加工します。

 

①穴あけ位置決め

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このように10mmのオスーメスのスペーサーでシャーシにイコライザーを取り付けて、その上に20mmのスペーサーでプリアンプ基板を取り付けます。
そうすると、プリアンプの端子はぴったりリアパネルに合います。
イコライザーのRCA入力とGNDに合わせて穴を開けます。

 

②穴あけ

 

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このように穴を開ける位置を決めて、穴あけします。

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ピンバイス、テーパーリーマー、やすりなどを使ってこのように穴あけしました。

 

③仮止め

 

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きちんと取り付くか確認します。

以上で取り付けのための加工作業は終了です。

 

5.配線(ハンダ付け作業)

 

 ①シールド線の加工

 

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シールド線を加工します。長さは150mm程度で十分です。

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このように熱収縮チューブで加工しておくと、よけいな接触などが防げます。

 

②電源ワイヤーのハンダ付け

 

配線ワイヤー

ワイヤー番号名称接続先1接続先2ピン数長さ
W5 ±12V電源 AC/DC電源基板 CN4 フォノイコライザー(ハンダ付け) 3 200mm

 

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片側だけコネクターアッセンブリしたワイヤーW5を接続します。

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フォノイコライザーの電源に直接ハンダ付けします。

 

③シールド線ハンダ付け

 

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フォノイコライザーの出力にハンダ付けします。

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プリアンプ基板にハンダ付けします。今回はINPUT-3(ミニジャック入力)につけました。左側に見えているのはプリアウト出力のシールド線です。もちろんRCAジャックにハンダ付けします。

 

6.組み立て

 

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基板とリアパネルを組み上げた状態です。イコライザーのRCA入力にはシートをはさんで目隠ししてあります。

 

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内部配線は、フォノイコライザーの電源ワイヤーをAC/DC基板に差すだけです。

 

以上で完成です。トップカバーを閉めましょう。

 

7.動作確認

 

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プリアウトはパワーアンプへ接続して、アナログプレーヤーの出力をイコライザー入力へ接続するだけです。

プレーヤーのアースも接続しましょう。今回はMCカートリッジを使用したので、MCヘッドトランスを中継して入力しています。

 

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アナログレコードの世界をお楽しみください。

 

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<関連記事>

 

LVモジュールを使ったオリジナルアンプの組み合わせ

・LVモジュール組み合わせ 1.ハイレゾ対応USB-DACの製作

 (1)必要な部材・工具とAC/DC電源基板キットの組み立て 

 (2)フロント基板の製作 

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 (4)USB-DACの取り付けとモジュール間の配線

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・LVモジュール組み合わせ 2.USB-DAC+ヘッドホンアンプ

・LVモジュール組み合わせ 3.USB-DAC対応プリアンプ

・LVモジュール組み合わせ 4.プリアンプ

・LVモジュール組み合わせ 6.パワーアンプ

(1)入力バッファーと電源イルミネーションの製作

(2)組み立て、動作確認

・LVモジュール組み合わせ 7.フォノイコライザー内蔵アンプ

 

<参考記事>

 

・オーディオアンプキット LV-2.0MINI(LV2-KIT-MINI) 組み立て方法 その1:準備編

・オーディオアンプキット LV-2.0MINI(LV2-KIT-MINI) 組み立て方法 その2:組立編

・LV2.0シリーズ 音質改善 その1 その2 その3

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