リレー

リレーとはコイルに電流を流すと磁石になる性質を利用しています。

コイルが電磁石になったとき鉄板を吸い付けさせ、その鉄板に付けられているスイッチ部の接点を閉じたり、

開いたりします。

リレーの良いところは電気的に独立した回路を連動させられることです。 5Vなどの低電圧系で組まれた回路の動作によってAC100V系の回路をON/OFFをしたりとか、大電 流の回路をON/OFFしたりとかできます。 リレーは機械的に接点を閉じたり、開いたりしますので、高速な動作は出来ません。 リレーにも多くの種類があり、コイルに掛ける電圧(駆動電圧)、接点容量などにより、適切なものを選ぶ必 要があります。

リレーの種類としては

・機械式リレー・・機械的に接点を入切するタイプ。電磁作用で接点を開閉する

・半導体リレー・・機械的な接点を持たず半導体、抵抗などの電子部品で構成されている

・ハイブリットリレー・・機械式リレーと半導体リレーの良いところを組み合わせたもの (リレーの分類方法には種々ありますのでここでの分け方は参考としてください)

・接点の構成は

a接点・・・通常は開いていてコイルに通電した時に閉じる b接点・・・通常は閉じていてコイルに通電した時に開く c接点・・・2つの接点をコイルの通電状態で切り替える

これを表記的に表すと 1a・・・・1極の a接点リレー 1b・・・・1極の b接点リレー

2a2b・・・a接点が 2極、b接点が 2極のリレー

プリント基板用リレー

写真左のものは、c接点が2つあります。接点の耐圧は交流の場合AC1 25V、電流許容値は 0.5A、直流の場合にはDC30V、2Aとなっています。
写真右のものは、c接点が1つあります。接点の耐圧は交流の場合AC1 25V、電流許容値は 0.5A、直流の場合にはDC24V、1Aとなっています。
両方ともプリント板に実装する構造をしており、ユニバーサル基板にも搭載可能です。

ミニパワーリレー

右の写真のものはもう少し大きな電力を扱えるものです。
写真左のものは、接点が交流の場合AC220V、電流は5Aまで制御できます。直流の場合はDC24V、5Aまでです。c接点が2つあります。
写真右のものは、接点が交流の場合AC220V、電流は3Aまで制御できます。直流の場合はDC24V、3Aまでです。c接点が4つあります。
このタイプはプリント板には乗せられません。別売されているソケット を使って、筐体などにビスで止めることになります。

リレーソケットの一例

小型パワーリレー

写真左のものは、接点が交流の場合AC220V、電流は5Aまで制御できます。直流の場合はDC24V、3Aまでです。c接点が2つあります。
写真右のものは、接点が交流の場合AC220V、電流は3Aまで制御できます。直流の場合はDC24V、2Aまでです。c接点が3つあります。
ソケットに取り付けた状態です。

タイマリレー

接点の動作時間を決められた範囲内で変えることができるもの。 写真のものは、専用 ICを内蔵した電子式リレーです。 制御出力 AC250V,5A c接点 2つのものと 制御出力 AC250V,3A c接点 4つのものがあります。

リレーのコイルの動作電流は?

それぞれのリレーにより異なるのでカタログなどで確認する必要があります。 たとえば、前頁のプリント基板用リレーの写真左のものでもコイルの動作電圧 DC5Vのものは、動 作電流100mAですが、動作電圧 DC12Vのものは、動作電流41.7mAになるので 同じタイプのリレーでも注意しなければなりません。

リレーの選び方

現在使用しているものが故障などして交換する場合は、同じメーカー・型式で、動作電圧の同じものを選びま

す。 新しく回路などに組み込む場合は、その回路にあった動作電圧、接点の負荷定格(電圧、電流)、必要な接点の 種類、数によって選びます。