オペアンプ オフセットの調整方法

 

下記の図にオペアンプの入力部の回路例を示します。

対称なトランジスタ差動増幅回路で構成されており、

両方のトランジスタの特性が同じであれば出力(トランジスタのコレクタ)はゼロになります。

しかし、現実には特性に差があり、入力をゼロにしても出力になんらかの電圧が生じます。

これをオフセット電圧と呼び、入力に換算した値で表現します。

 

(オペアンプはフィードバックをかけて増幅度をきめたりしますので、

入力に換算した値にしたほうが便利)

 

IB+,IB-はトランジスタを動作させるために必要な電流でこれを「バイアス電流」と呼び、

この値も同じではなく ¦ (IB+) - (IB-) ¦ をオフセット電流といいます。

 

オフセットの調整は調整端子付のオペアンプの場合は図5のように

ボリュームを使用してトランジスタの動作電流を調整してオフセット電圧を調整します。

(オペアンプによりボリュームを入れるポイントは異なる)

 

 

●オフセット調整端子の無い場合の調整方法を下記の図に示します。

 

 

反転アンプは a) ,b ) のように2とおりありますが、

a ) R3の値は理想的にはR1//R2の100倍以上が必要です。

(理由は、見かけ上、R3GNDと接続されたようになり、帰還率βが低下するので増幅度に誤差が発生するおそれがある)

反転アンプの場合は b ) をおすすめします

 

 

※計算例