■オペアンプ回路の入出力保護

 

a ) は反転アンプの入力保護です。

フィードバックがかかって正常にオペアンプが動作している場合は

オペアンプのプラス/マイナス端子間で電圧は小さい(数mV)ので

ダイオードが動作する電圧がかからず、オペアンプの動作には影響を与えません。

 

 

 

b ) は非反転アンプの入力保護です。

Rdの値は大きいほど効果がありますが、

100KΩ程度の場合はRdとダイオードの容量および

オペアンプの入力容量によりローパスフィルタを形成しますので、

ACアンプの場合は扱う周波数により注意が必要です。

 

 

 

c ) はオペアンプの出力ラインに誘導する電源電圧以上の過大電圧に対する保護です。

 

 

d ) はオペアンプ出力短絡(ショート)に対する保護です。

Rdの値は数1001KΩ位にしますが、この抵抗による出力ロスがありますので、

相手側との入力抵抗値とのかねあいが必要です。

なお、最近のオペアンプは出力短絡に対する保護回路が内蔵されていますので

簡単にオペアンプが破壊されることはあまりありませんが、

長時間の短絡の場合はICの消費電力が問題となるときはRdが必要になります。

相手側とのかねあいで電圧ロスに問題なければRdは入れたほうが良いです。

 

e ) d ) の出力ロスはありませんが、回路の仕上がりゲインが低い場合(0dBのバッファアンプ)は

負荷容量による発振に注意が必要です。

 

 

※参考 オペアンプの消費電力について