セラミック発振子(セラロック)
概要
セラミック発振子は、圧電セラミックスの機械的共振を利用した振動子で、マイコンやリモコン
などの基準周波数として利用されます。
同じように機械的振動を利用したものに「水晶振動子」がありますが、これと比べて、
・形状が小さい
・3端子型は発振用コンデンサ(負荷容量)が不要
・安価
などの特徴があります。なお、「セラロック」は村田製作所の商品名です。
その他、以下のような特徴があります。
シンボル | 周波数精度 | 温度安定性 | 発振用 コンデンサ |
|
水晶振動子 | ![]() |
±50ppm | ±50ppm | 必要 |
セラミック発振子 (2端子) |
![]() |
±0.5% | ±0.2% | 必要 |
セラミック発振子 (3端子) |
![]() |
±0.5% | ±0.2% | 不要 |
発振素子としての性能
以下に村田製作所のリードタイプ3端子CSTLSシリーズの規格を示します。
品番 |
周波数範囲(MHz) |
周波数精度 |
温度安定性 |
温度範囲 |
CSTLS_G |
3.40~10.00 |
±0.5% |
±0.2% |
|
CSTLS_X |
16.0~70.00 |
±0.5% |
±0.2% |
発振回路例
(1) 2端子型 |
図1 |
2端子型での発振回路例を図1に示します。
Rd:異常発振防止用
0~数KΩ
C1,C2: 数pF~数100pF
周波数により最適値
を選択
(2) 3端子型 |
図2 |
3端子型での発振回路例を図2に示します。
Rd:異常発振防止用
0~数KΩ
この場合、発振用コンデンサが不要になり
ますので、基板実装面積的に有利です。
(3) PICマイコンでの使用例。 |
図3 |
図3にPICマイコンでの基準発振(クロック)
例を示します。
この場合、PICマイコンの発振モードを「水晶/
セラミック発振モード」にします。なお、
3端子型を使用すればC1,C2は不要になります。
概観例
左から
セラロック CSBシリーズ
(数100KHz用)
セラロック 2端子
セラロック 3端子
(村田CSTLSシリーズ)