バーアンテナ

バーアンテナ

  1.概要

バーアンテナとは、バリコンと一緒に用いてラジオの同調(選局)に使うコイルです。

バーアンテナ(棒アンテナ)はフェライト棒にコイルを巻いたもので、
フェライト棒に磁束が通ると、コイルに電流(電圧)が発生します。
ポータブルのラジオ機器はほとんどがバーアンテナを用いています。

同調回路は目的の周波数を選択する部分で、図2の
ように共振回路(直列共振)になっています。

図2

図1

コイルとコンデンサの組み合わせで、特定の周波数(放送局)の電圧が高くなり、これにより、選局
を行っています。
例えば、バーアンテナのインダクタンスを360μH、バリコンの最大容量を260pF、最小容量を25pFとすれば、

f(max) = 1 / 2π√360μ・260p = 520KHz f(min) = 1 / 2π√360μ・25p = 1678KHz

の同調範囲になります。

バーアンテナは、フェライト棒の断面積が大きいほど、長さが長いほど感度(バーアンテナから得られる
電力)が上がります。

また、指向性があり、図3 a ) のように水平にして、b ) のように放送局(送信所)に対して
水平の位置で最大感度になります。

 

 

 

図3

 

 

a )

b )

 

c )

 

最大感度

感度小

 2.使い方

図4に「ゲルマラジオ」の回路図を
示します。
ラジオの同調には「バーアンテナ」
と「ポリバリコン」の組み合わせです。

図4 ゲルマラジオ

  3.製品例

製品例を表1に示します。

表1 製品例

型番

 

メーカー

形状

外形寸法

インダクタンス

BA200

 

 

平型

45mm×12.5mm×8.5mm

330±20μH

BA670

アイコー電子

平型

45mm×3mm×8mm

670±5μH

PA63R

アイコー電子

丸型

30mm×6mm

360μH

詳細は各メーカーのデータシートを参照願います。

外観例 PA63R