ポリバリコン
1.概要
バリコンとは「バリアブルコンデンサ」の略で、コンデンサ容量が可変できるコンデンサのことです。
コンデンサは図1のように、原理的に2枚の金属板を接近させたもので、そのコンデンサ
容量は金属板間の距離および面積で決まります。
したがって、距離を可変させるか、金属板同士の面積を可変すれば、コンデンサ容量
を可変することができます。
図1 コンデンサの原理
このような部品を「バリコン」と言い、真空管時代には金属で製造されたものが主流で、金属板間の絶縁物は空気です。
トランジスタ(半導体)の時代からは、小型にするために、絶縁物にポリエチレンまたは、ポリスチロールなどの
フィルムを入れたものが主流になりました。このような部品を「ポリバリコン」と言い、ラジオなどの
同調(選局)に用います。
図2
例えば、図2のように金属板を重ねた場合、重なる面積が大きいほどコンデンサ容量
が大きくなり、重なり具合は手動でどちらかの板を回転させて行います。
ちなみに、電子的にコンデンサ容量を可変できるものに「可変容量ダイオード」
(バリキャップダイオード)があります。
回路シンボルを図3に示します。 |
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コンデンサ部が1個の場合を「単連」、 |
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2個の場合を「2連」と言います。 |
図3 回路シンボル |
2.使い方
図4に「ゲルマラジオ」の回路図を
示します。
ラジオの同調には「バーアンテナ」
と組み合わせて行います。
図4 ゲルマラジオ
3.製品例 |
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製品例を表1に示します。 |
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表1 製品例 |
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型番 |
メーカー |
内容 |
静電容量 |
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単連 |
260p(max) |
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2連 |
70p+150p |
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詳細は各メーカーのデータシートを参照願います。
以下に外観例を示します。
容量可変は回転軸にダイヤルを装着して行います。
外観例