◎原理                  
デジタルオシロスコープは原理的にアナログオシロスコープと異なり 
簡単なブロック図を図1に示します。(原理図) 
参考としてアナログオシロスコープの表示方法を図2に示します。
アナログオシロスコープはブラウン管の垂直軸に信号を加え、水平軸へ「のこぎり波」を加え 
ることにより波形を表示します。
これに対しデジタルオシロスコープは図1のように信号は一旦「AD変換」を行って、データ  
メモリに蓄えます。 
必要に応じてデータメモリを加工してから表示用メモリへ転送し、このデータを表示させます。
◎特徴                  
アナログオシロスコープと比べた主な特徴を以下に記します。 
@データ加工が容易 
アナログオシロスコープと異なり、一旦、AD変換でメモリに蓄えるので  
データ加工が容易。 
タトえば、
波形ハケイ拡大カクダイ縮小シュクショウ
・FFT
加算カサン減算ゲンザン
また、トリガポイントの前後の波形(データ)が再生可能で、例えば、
シリアル信号等のデータ解析、タイミング解析が出来ます。
A単発現象の観測が容易
単発のパルス、ノイズ波形を簡単に記録、再生が出来る。
写真1は「スイッチのチャタリング」を観測した例です。   
アナログオシロスコープではこのような波形は一瞬表示して消えて
しまいますが、デジタルオシロスコープではこのような単発現象(信号)
を容易に捕らえることが出来ます。
B観測波形の保存、再生が可能
RS-232C,GPIB,USB等により信号処理(保存、呼び出し)が可能。
ただし、この機能は機種により異なる。
他にも色々な機能があり、従来のアナログオシロスコープには無い便利な機能が実現
出来ます。
◎製品例
性能、機能は価格に比例します。
比較的安価な製品例を写真2に示します。
この例のようにアナログオシロスコープと比べて「小型、軽量」の機種もあります。
特に写真2のような「4チャンネルタイプ」は小規模なマイコン(例えば、PIC等)での
タイミング解析に便利です。
また、最近はデータ(波形)の保存用にUSBのインターフェースを搭載している機種が
増えてきましたので、ドキュメント作成に便利です。