スイッチング用パワーMOS-FET

 MOS-FETは真空管やバイポーラトランジスタなどと同じ能動素子(増幅作用のある部品)の一種で現代エレクトロニクスの主役です。マイコンや各種LSIの中身はほとんどがMOS-FETです。しかし、ほとんどのMOS-FETはICの構成要素として存在しIC内部の素子もカウントに入れた場合には単体(ディスクリート)のMOS-FETが回路全体の部品数に占める割合は少数です。

 スイッチング用のパワーMOS-FETは大型、高電圧、大電流、発熱が理由でIC化されずに残ったディスクリート素子ですが電源系やインバーターなどの用途には必要不可欠です。現在、市販されているディスクリートのMOS-FETは大多数がスイッチング用です。

 大きく分けてスイッチング速度の遅い機械式スイッチの置き換え(アナログスイッチ)と高速スイッチングが必要なパルス回路用があります。同じ機能の部品としてはリレーが古くから使われています。(因みに、半導体式リレーの中身はスイッチング用MOS-FETに付随回路を組み合わせた形式が採用されているものもあります。)MOS-FETは機械式リレーのような接点の摩耗や火花の発生が無く高信頼・長寿命です。高速スイッチングは機械式接点では実現困難なMOS-FETの特長です。

 動作はスイッチングなのでON/OFFだけとなり難解なバイアス設定や増幅度関係の設計・計算、周波数特性に関わるチューニングなどが不要です。ただし、高速、大電流、高電圧に進化したパワースイッチング用には小信号用や増幅用の素子とは別な配慮が必要です。

品名 PKG VDSS ID PD Vth RON IDSS Yfs toff Ciss Qg
V A W V mΩ(typ) μA(MAX) S ns pF nC
2SK2233 TO-3P(N) 60 45 100 0.8-2.0 40 100 27 130 1800 60
2SK2313 TO-3P(N) 60 60 150 0.8-2.0 12 100 60 220 5400 170
2SK2995(F) TO-3P(N)IS 250 30 90 1.5-3.5 48 100 30 200 5400 132
2SK2847(F) TO-3P(N) 900 8 85 2.0-4.0 1100 100 7 95 2040 58
2SK2312 TO-220NIS 60 45 45 0.8-2.0 19 100 40 180 3350 110
IRFIZ24NPBF TO-220 55 14 29 2.0-4.0 70 25 19 370 20
IRF540ZPBF TO-220 100 36 92 2.0-4.0 21 20 43 1770 42
IRFB3307ZPBF TO-220 75 128 230 2.0-4.0 4.6 20 38 4750 42
IRLU3410PBF TO-251AA 100 17 79 1.0-2.0 105 25 7.7 30 800 34
IRF640NPBF TO-220 200 18 150 2.0-4.0 150 25 6.8 23 1160 67
IRF8010PBF TO-220 100 80 260 2.0-4.0 12 20 82 61 3830 81
IRF1010NPBF TO-220 55 85 180 2.0-4.0 11 25 32 39 3210 120
BUK7509-55A TO-220AB 55 75 221 2-4 9 10 78 2453 62
BUK7509-75A TO-220AB 75 75 230 2-4 7.7 10 163 5068
BUK9504-40A TO-220AB 40 75 300 1-2 3.7 10 365 6200 128
BUK9518-55A TO-220AB 55 61 136 1-2 14 10 95 1600 34
PSMN2R5-60PL TO-220AB 60 150 349 1.4-2.1 2.3 1 224 11700 223
PSMN4R2-60PL TO-220AB 60 130 263 1.4-2.1 3.6 1 84 8533 20
PHP79NQ08LT TO-220AB 75 73 153 1.1-2 15.5 1 101 3026 30

動作の要点

 スイッチング用MOS-FETG(ゲート)-S(ソース)間にしきい値電圧Vthを充分上回るゲート電圧(ゲート・ソース間電圧VGS)を加えればD(ドレイン)-S間がONし、G-S間の電圧を0V(短絡)にすればOFFすることが動作の基本です。

 スイッチング用のMOS-FETを選ぶ場合は、リレーと同様にコイル電圧に相当するゲート駆動電圧を決めればスイッチの接点仕様に相当するD-S間の耐圧(VDS)流す電流の大きさ(ID)で大体の規格が決まります。

 アナログパワーアンプは意図的に損失を発生させて出力を加減するため出力デバイスの違いはあまり損失に影響しません。そのため、電源電圧や動作点、出力の大きさから損失を算出し、それに耐えうる規模のデバイスを選びます。それに対し、スイッチングは理想的には無損失なので損失は主にMOS-FETの性能と使い方の問題となります。オン抵抗やスイッチング速度などMOS-FETの性能に対応して損失が求まるので、スイッチング用MOS-FETの選択時はメカニカルなスイッチを選択する場合と同様に、先ず耐圧と電流で選択を絞り次に損失の見積もりと言う順序が簡単だと思います。(電圧・電流は絶対最大定格で代表する場合が多いですが実用時は十分なマージンを確保してください。)同時にゲート駆動電圧にVthが対応するものに絞ります

 特別な要素としてスイッチングの速さを考慮する必要があります。これはデーターシート上にスイッチング速度として記載されている他、ゲートの駆動方法が大きく関係します。MOS-FETのゲートはコンデンサーと等価なため速い速度で電圧を上げ下げするには大きな電流で充放電しなければなりません。具体的にはデーターシートにおける入力容量と入力電荷に関連する特性値を考慮します。マイコンの汎用I/O出力ではVthを超えるゲート電圧を与えることはできたとしても高速スイッチングに必要な電流は出力できないので、間にゲート駆動用のドライバー回路を設けます。DC電源ライン切り替えのパワースイッチなどスピードの遅い回路ではゲート電圧を確保できればON/OFFは可能ですが切り替わりの遷移時にMOS-FETが能動状態に入るので異常動作に注意します。

 汎用の部品で高速スイッチング用のゲート駆動回路を構成するのは技術力と物量を要しますがIRS2110のような汎用ゲートドライブICを使うと簡単です。またもともとMOS-FETを外付けとすることを想定したICでは出力回路が直結可能なように設計されているはずです。リファレンスデザインで指定されたMOS-FETが入手できない場合は似たような特性の代替品を選択すれば多少の違いはあってもリニア回路のように動作点がずれて全く動作しなかったり異常に発熱したりという確率は低いでしょう。

最近の製品動向について

 技術の進歩に伴って古い製品が淘汰されて行くのはMOS-FETも例外ではありません。各社で製品ラインナップの刷新が進んでいます。特に旧い型番規定の2SK,2SJが廃番となりつつあり選択肢が減っています。新製品はメーカー独自名称なのでそちらも調査してください。性能の向上した新製品での代替が推奨されますが、まったく同等品では無いので注意します。
 例えば東芝のMOS-FETで人気のある2SK2233、2SK2312(執筆時点でメーカー発表の生産状況は新規設計非推奨または生産終了予定)はVth=0.8~2Vですがメーカーの代替推奨品はいずれもVth=2~4Vです。

損失について

 スイッチング動作ではOFF時はMOS-FETに電流が流れずON時は電圧が掛りません。そのため電圧×電流=電力損失は原理的にゼロです。しかし、ON時はドレイン飽和電圧がD-S間に存在し、損失の原因になります。飽和電圧は“オン抵抗”(RDS(ON))というより直感的な値としても表記されています。オン抵抗は数十mΩ以下の値のことも多いですがIDの規格なりに大電流を扱うと看過できるほど小さくありません。ゲート電圧がVthを充分上回らないと半導通状態となりオン抵抗は増えます。このほかスイッチングの遷移時に電流・電圧が中間的な状態になることなども損失の原因となります。(立ち上がり、立ち下がりの時間が長いと損失が増えます。)

 スイッチング用のMOS-FETはリニアな動作を考慮したトランジスタ等と比較するとVDSやIDの最大定格に対してPD(ドレイン損失)が小さくパッケージも小型なことが多いのは原理的に損失を発生しにくいという事情を反映しています。リニア回路への流用など回路設計によっては損失のある使い方も可能ですが一般に小型パッケージはパッケージと放熱板の間の熱抵抗が大きいため放熱がうまくいかない場合もあり得ます。

ゲートドライブの電流と電圧の目安

 MOS-FETは入力インピーダンスが高く駆動が簡単と言われますが、高速にON/OFFするためは瞬時に電荷を充放電しなければなりません。ON/OFFに必要な電荷はデーターシートにゲート入力電荷量Qgという値で記されています。

Q(電荷)=i(電流)×t(時間)|i一定の場合

なる関係があるので、Qg/t(t:立ち上がり時間・任意に設定)がON/OFFに必要な電流の目安になります。(正確な動作はミラー効果と呼ばれる現象の影響などがあり、もっと複雑です。)  例えば、Qg=100nCでt=1μs=1000nsとしたいとき、Qg/t=0.1AなのでマイコンのI/Oポート直結などでは力不足です。

 Qgがデーターシートに記載されている場合、測定条件としてVGSが記載されていますが、この値が確実にONするVGSの目安と考えて良いでしょう。(Vthの数倍です。)VthはIDが流れ出すすれすれのVGSとして規定されており、十分なIDを流すためにはVthの2倍程度のVGSは必要なようです。駆動電圧は10Vが標準とされ、これに対応した製品を“標準レベル”、Vthが低く、5Vないし4.5V以下で駆動可能な製品を“ロジックレベル”などと呼ぶ場合もあります。Vthが低い製品でも実用時にゲート耐圧を超えないVGSまでは駆動可能です。逆にOFFするためにはVGS≒0Vの必要がありますがVthが低すぎるとノイズ等でONする危険があります。

VDSの耐圧とID

 一般に高耐圧と大電流は両立せずIDの大きいものはオン抵抗が小さいが耐圧は低く、高耐圧のものはIDが小さい傾向にあります。IDの小さいものは入力容量やゲート入力電荷が小さくなり駆動が楽です。(これらは同じプロセスの製品に関して言えることで、メーカーや開発世代が異なる製品間では関係が逆転することもあります。)耐圧とIDに関しては、大は小を兼ねるという使い方をせず必要に合わせた大きさのものを選択することが性能の向上につながります。

リニア増幅用MOS-FETとの違い

 スイッチング動作はカットオフ(OFF)と飽和(ON)の二点のみ使用し、この2点ではゲート電圧が微小な変化をしても出力電流は変わらないので増幅度(≒gm)はゼロです。これらの動作点では原理的にgmの大きさや発振防止などの配慮は必要ありません。ただしON/OFFの遷移時に波形が振動的になる場合があるのでゲートに直列にダンピング抵抗を入れるなどの施策が一般的です。

 確実なON/OFFのためには(ドレイン電流の変化)/(ゲート電圧の変化)≒gm(正確にはgmは微小変化に対する微分的な概念)が大きい方が有利ですが増幅用のように直線性(ドレイン電流の変化とゲート電圧の変化が比例関係に近いこと)は重要ではありません。また、リニア動作では電極間の容量が大きいと高周波域での増幅度の低下や発振の原因となります。高周波の小信号用では内部構成をカスコード接続とし特に問題となる帰還容量Crssの影響を抑えている品種もあります。(小信号の2SK241など。)スイッチング動作では低インピーダンス駆動でゲートに高速充電できれば良いので高速スイッチング用のMOS-FETでも電極間容量は巨大です。その場合でも動作点がONかOFFで増幅作用が無いため発振はしません。

 原理的にはMOS-FETにスイッチング用もアンプ用もなく、その用途に必要な特性を満たせば使用可能です。ただし、スイッチング用のMOS-FETは増幅用としては最適化されていないので増幅用としての適性はユーザーが独自に評価して判断する必要があります。


スイッチング用小型MOS-FET・ロードスイッチ用小型MOS-FET

 近年になって2N7002のようなID=1A以下の小型MOS-FETが目立つようになりました。IC周辺回路のカスタマイズ(=ICそのままでは微妙に対応し切れない“小細工”)に使われることが多いようで、マイコンによるLEDの点灯回路やリレーやサウンダーの駆動などがその例です。メインの電源とバックアップ用の電源の切り替えなどに使うロードスイッチとしての使用例も多いようです。これらの用途にはバイポーラトランジスタや汎用ドライバー用小規模ICが使われていましたがVthの低電圧化や用途に適する小型製品の登場によりMOS-FETが採用されるようになったようです。動作はパワーMOS-FETと同じです。IDが小さい分、他も小さくなっています。小さい方が容易な面もあり、特にゲート入力電荷Qgはマイコンポートで高速駆動可能な程度に小さくなっています。ベース電流の制限抵抗が必要なバイポーラトランジスタと違い、Vthさえ条件を満たせば出力ポートに直結可能な点は有利です。三端子パッケージなので一回路であればドライバーICよりも小型化できます。

 MOS-FETはキャリア蓄積が無いためバイポーラトランジスタと比較して高速スイッチングに向くとされます。しかし、指定通り使えば動作が保証されるICと異なり、ディスクリートのMOS-FETは抵抗やコンデンサーと同じ基本部品なのでメーカーの保証の付いた限定的な使い方はありません。どのような動作や特性が実現できるかは使い方次第です。

 パワースイッチング用のFETはMOS型しか使われませんが数十mA以下の小信号用、電圧スイッチにはJ-FETも使われています。

品名 PKG VDSS ID PD Vth RON IDSS Yfs toff Ciss Qg
V mA mW V Ω(typ) μA(MAX) mS ns pF nC
SSM3K7002BSU (面実装) 60 200 150 1.0-2.5 1.62 1 225 18 17
2N7002E SOT23 60 240 350 1.0-2.5 1.2 1 600 18 21 0.4
2N7000BU TO-92 60 200 400 0.8-3 1.2 1 320 10 20 -
SSM3K15AMFV 30 100 150 0.8-1.5 2.3 1 35 35 13.5
SM3K56FS SSM 20 800 150 0.4-1 0.186 1 1400 8.5 55 1
SSM3K324R SOT23F 30 4000 1000 0.4-1 0.045 1 10500 9.5 200 2.2
SSM3J331R -20 -4000 1000 0.7 0.046 1 7200 68 630 10.4
SSM3K337R 38 2000 1000 0.7-1.7 0.135 10 4100 700 120 3
IRF5803PbF -40 -3400 2000 2 0.112 -10 4000 88 1110 -

増幅用FET、スイッチング用以外のFET

1.高周波用パワーFET

 送信機の出力段やその前の励振段に使われるパワーFETです。放熱器への取り付けとマイクロストリップラインとの接続に同時に対応するため独特の形状をしています。高速スイッチング用と高周波用で同じような名称のイメージがありますがパッケージ以外に電気的特性もまったくの別物です。

品名 備考 PKG VDSS ID PL(AV) GP
V A W dB
BLF6G27-10 1-carrier N-CDMA、f=2500 to 2700MHz SOT975B 65 3.5 2 19
BLA6H0912-500 pulsed RF、f= 960 to 1200MHz SOT634A 100 54 450 17

2.高周波小信号用FET

 高周波の増幅や発振に使われる小信号用のFETです。帰還容量の影響を避けるため内部をカスコード接続とし中和無しで安定なアンプのできる2SK241(MOS-FET)や2SK161(J-FET)、ゲート接地用のU310や2SK125、ゲートが2つありミキサーの構成が容易な3SK35など特徴のある定番品が存在しましたが旧来からの製品はほとんどが生産終了になりました。ただし、面実装型であれば類似の海外製品が入手可能なものもあります。また生産中止品を専門的にリバイバルさせているメーカーもあります。(U310/J310やデュアルゲートMOS-FETもあります!)

GHz帯ではSiに代わりGaAsを使用したHEMTと呼ばれる新型製品も一般的になりました。

高周波用小型FET(MOS-FET)

品名 備考 PKG VDS IDSS PD VGS(off) Yfs Ciss Crss GPS NF
V mA mW V mS pF pF dB dB
2SK241 (参考:MOS-FET、内部カスコード接続、低Crss、生産終了) (リード線型) 20 1.5-14 200 -2.5 10 3 0.035 28@100MHz 1.7
BF991 デュアルゲートMOS-FET (第二ゲートをソースにバイパスすることでカスコードと等価に) SOT-143 20 4-25 200 -2.5(G1) 14 2.1(G1) 0.02 29@100MHz 1.7
BF908 デュアルゲートMOS-FET(上限1GHz) SOT-343R 12 3-27 300 -2(G1) 43 3.1(G1) 0.03 1.5@800MHz

高周波用小型FET(J-FET)

品名 備考 PKG VGDO IDSS PD VGS(off) Yfs Ciss Crss GPS NF
V mA mW V mS pF pF dB dB
2SK192A (参考:J-FET、生産終了) -18 3-24 200 3 7 3.5 0.65 24@100MHz 18
2SK161 (参考:J-FET、低Crss、生産終了) -18 1-10 200 -4.4 9 6 0.15 18@100MHz 2.5
BF512 非対称J-FET SOT-23 -20 6-12 200 -2.2 5@100MHz 5 0.4
BF556A~C 対称型J-FET SOT-23 ±30 3-18 250 -7.5 2@100MHz 3 0.9
BF545A~C 対称型J-FET SOT-23 ±30 2-25 250 -8.2 3-6.5 3 0.9
J309ーD ゲート接地用J-FET、2SK125類似 TO-92 25 12-30 350 -5 12
MMBFJ310 ゲート接地用J-FET、J310の面実装版 SOT-23 25 24-60 350 -8.5 12 16@100MHz

3.汎用・低周波用J-FET

 汎用・低周波の小信号用FETはほとんどがJ-FETです。ディスクリートFETの全盛期にはMOS-FETが技術的に未発達だったことが理由の一つのようです。(MOS-FETはJ-FETと比較して1/fノイズが大きく低周波で不利です。)国内での定番は2SK30Aですが生産終了となりました。TO-92型のようなリード線引き出しのパッケージはパッケージ自体が世界的に生産終了の方向にありますが、面実装品であれば同様な規格の製品は今のところ入手可能です。

 G(ゲート)を中心にS(ソース)、D(ドレイン)が対称で入れ替え可能なものが多く増幅用以外にメカニカルなスイッチ同様の双方向アナログスイッチも特徴的な用途の一つです。(通常のMOS-FETはゲートと対になって電流の道(チャネル)を構成するバックゲートがソースに接続された構造のためソース・ドレインの入れ替えはできません。)

 デプレッション型であるJ-FETの特性を生かしてG-Sを接続した定電流回路も良く使われる用途です。これは機能的には定電流ダイオードで代替できます。

品名 備考 PKG VGDO IDSS PD VGS(off) Yfs Ciss Crss NF
V mA mW V mS pF pF dB
2SK30A (参考:J-FET、対称型、生産終了) TO-92 -50 0.3-6.5 100 -5.4 1.2 8.2 2.6 0.5@120Hz
BF545A~C 対称型J-FET、DC、LF、HFアンプ用 SOT-23 ±30 2月25日 250 -8.2 3-6.5 3 0.9
PMBFJ111~113 対称型J-FET、スイッチング用(NXP) SOT-23 ±40 2-(20) 300 -10.5 22 3
J111~113 対称型J-FET、スイッチング用(FSC) TO-92 -35 2月20日 625 -10.5
MMBF5457~5459 対称型J-FET、LFアンプ、スイッチング用 2N5457~5459の面実装型 SOT-23 25 1月16日 350 -8.5 1-6 4.5 1.5
MMBF5460~5462 対称型J-FET、LFアンプ、スイッチング用 2N5460~5462の面実装型(P-ch) SOT-23 -40 -17 225 0.5-6 1-6 5 1

4.オーディオ小信号用FET

 汎用・低周波用と大体は同じで汎用の2SK30A(生産終了品)はオーディオ用としても定番です。しかしオーディオ用には超ローノイズ品や差動回路用のデュアルFETなど特殊な定番品もあります。(ありました。)従来からの定番品はほとんどが生産終了となりました。代替の困難なものがほとんどですが他のメーカーによる相当品が存在する品種もあるようです。


5.オーディオ用パワーFET(アナログパワーアンプ用)

 オーディオのアナログアンプに使用されるパワーFETです。スイッチング用のパワーMOS-FETと重なる製品もありますがリニアアンプ(アナログアンプ)用にはスイッチング用に発達した製品より旧型の製品の方が使いやすくメーカーがオーディオ用として供給する製品も旧型製品の継続品です。(最近のスイッチング用とは電気的な特徴が異なります。)2SK1056/2SJ160(コンプリメンタリ)とその耐圧違い版がほとんど現行唯一の製品となりました。

 なお、J-FETは構造がハイパワー化に向かずパワーFETはすべてMOS型です。例外としてJ-FETの構造を改良してハイパワー化したSITの民生版がV-FETと称されてオーディオ用に生産されたこともありましたが短期間で生産終了となり幻と呼ばれる存在になりました。

品名 備考 PKG VDSS ID PD Vth VDS(sat) RON Yfs ton toff Ciss
V A W V V Ω(typ) S ns ns pF
2SJ160 2SK1056とコンプリ TO-3P -120 -7 100 -0.15~-1.45 -12(@ー7A) -1.7 1 230 110 900
SK1056 2SJ160とコンプリ TO-3P 120 7 100 0.15~1.45 12(@7A) -1.7 1 180 60 600
2SJ351 2SK2220とコンプリ TO-3P -180 -8 100 -0.15~-1.45 -12(@ー8A) -1.7 1 320 120 800
SK2220 2SJ351とコンプリ TO-3P 180 8 100 0.15~1.45 12(@8A) -1.7 1 250 90 600
2SK2233 (参考:SW用 同じPDでID、Yfsが大きくRONが小さい) TO-3P(N) 60 45 100 0.8-2.0 0.04 27 130 1800