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アマゾンウェブサービスに接続できるクラウド通信評価キット「Renesas RX65N Cloud Kit」好評発売中!

 今回は、ルネサスエレクトロニクス社が販売するクラウド通信評価キット「RX65N Cloud Kit」をご紹介します。ルネサス社では、すでにRenesas Synergy™ プラットフォーム向けのクラウド接続キットAE-CLOUD1などを販売していますが、今回発売されたのはRX65N MCUの評価とIoT機器の開発を目的とし、アマゾンが提供するAWSクラウドにWi-Fiで接続できる低価格なキットです。

 本キットは、RX65Nターゲットボードと、センサー(温度/湿度センサー、光センサー、3軸加速度計)やシリアル通信用のUSBポート、デバッグ用USBポートを搭載したクラウドオプションボード、そしてWi-Fi通信モジュールを搭載したPmodモジュールボードの3種類のボードで構成されています。

 本キットに搭載されているRX65Nは、IoTエッジデバイス向けにHMI(Human Machine Interface)機能やセキュリティ機能を搭載した汎用MCUです。デュアルバンク機能、トラステッドセキュアIPが内蔵されているため、セキュリティのあるクラウド通信とファームウェアの更新が行えます。

 本キットの最大の特長はAmazon FreeRTOSの認定を取得していることで、FreeRTOSベースのサンプルプログラムが用意され、FreeRTOSカーネル向けに開発された既存のツールを活用することができます。FreeRTOSは、10KB程度の軽量なリアルタイムOSです。リアルタイムOSは、WindowsやLinuxなどと異なり、制限時間内に必ず処理が終了することを保証するOSです。トラブルなどに迅速に対処する必要がある制御装置などでは、リアルタイムOSが使用されます。FreeRTOSは、アマゾンが2017年に買収するまでGPLとして配布されていたためソースの公開が義務付けられ商用利用が難しかったのですが、現在はMITライセンスとして無償で配布され、著作権とMITライセンスを表示さえすれば商用利用ができるようになっています。

 編集/デバッグを行う統合開発環境のe2 studioは、RX65N Cloud Kit用にAmazon FreeRTOSのネットワークスタックやコンポーネントライブラリの設定とソースコードの生成などができるように拡張されています。用意されたサンプルプログラムには2種類あります。HelloWorldテキストメッセージを定期的にクラウドに送信するプログラムと、3種類のセンサデータを定期的にサンプリングしてクラウドに送信し、パソコンのブラウザーダッシュボードにデータを表示するプログラムです。

 

Renesas RX65N Cloud Kit
【RTK5RX65N0S00000BE】 6,800円

 

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