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Digi-Key社【アプリケーションラボ】技術解説記事のご紹介「高感度分光光度センシング回路の実現方法」

 「アプリケーションラボ」は、Digi-Key社のご協力をいただいて、Digi-Key社が公開している新製品や技術情報を日本語でご紹介するWebページです。基礎技術から最新技術まで有益な情報を公開していますので、是非ご活用ください。

 今回は、水質や大気質を分析できる分光光度計に使用される高精度なトランスインピーダンスアンプ(TIA)の設計法について解説した記事をご紹介します。

■高感度分光光度センシング回路の実現方法

 分光光度計は、さまざまな分野で物質の定量分析を行う際に使用されます。原理は、対象とする物質が特定の光波長を吸収/透過/反射するようすを計測して分析します。センサにはフォトダイオードを使用しますが、微小な電流出力を電圧に変換するためにTIA回路が使用されています。TIA回路は増幅率を上げても帯域が狭くならないという特性を持っていますが、感度を上げるためには抵抗値を大きくする必要があり、アンプのノイズや抵抗の熱雑音などが問題となります。

 【アプリケーションラボ】の解説記事では、TIA回路の基本について解説したあと、アナログデバイセズ社のフェムトアンペアを測定できる評価ボードを紹介しています。上の写真のEVAL-CN0407-SDPZは、低リークメザニンボードとデータ収集ボードで構成されています。メザニンボードには、フォトダイオード、超低入力バイアス電流オペアンプADA4530-1、10GΩガラス抵抗器、フィードバックコンデンサなどが搭載され、基板はリーク電流を最小限に抑えるために外層がセラミック、内層がガラスエポキシという構造になっています。また、データ収集ボードには、24ビットΣ-ΔA/DコンバータAD7172-2、2.5V電圧リファレンスADR4525、アナログ単極双投スイッチADG1419などが搭載されています。

 ここで解説されているデバイスは、マルツオンラインのウェブサイトで購入できますので、是非参考にしてください。

低ノイズフロントエンドアンプ
【ADA4530-1ARZ-R7】 3,340円
24ビットΣ-ΔA/Dコンバータ
【AD7172-2BRUZ】 1,875円
超高感度フェムトアンペア計測プラットフォーム
【EVAL-CN0407-SDPZ】 181,017円

  

下記の2本の解説記事も同時に公開しました。合わせて参考にしてください。

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