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Digi-Key社【アプリケーションラボ】技術解説記事のご紹介「アクチュエータの駆動と閉ループ制御に電流DACを使う理由とその方法」

 「アプリケーションラボ」は、Digi-Key社のご協力をいただいて、Digi-Key社が公開している新製品や技術情報を日本語でご紹介するWebページです。基礎技術から最新技術まで有益な情報を公開していますので、是非ご活用ください。

 今回は、アナログデバイセズ社の電流出力型D/Aコンバータについて詳しく解説した記事をご紹介します。

■アクチュエータの駆動と閉ループ制御に電流DACを使う理由とその方法

 D/Aコンバータは、マイコンなどから送られるデジタルデータをアナログ値に変換するデバイスです。モータやソレノイドの駆動、LEDの点灯、スピーカのドライブなどに使用されます。一般的なD/Aコンバータは、扱いやすい電圧出力になっていますが、低インピーダンス負荷や誘導負荷、無効負荷などを制御するには、数十~数百mAの正確で安定した電流を供給できる電流出力型D/Aコンバータが有利です。

 【アプリケーションラボ】の解説記事では、アナログデバイセズ社のマルチチャンネル/マルチレンジの電流出力型DACであるAD5770RとLTC2662の特長と使い方を詳しく解説しています。マルチチャンネル/マルチレンジのDACは、出力を足し合わせて、より大きな電流を作り出せることと、各チャンネルの分解能をアプリケーションに合わせて最適にマッチングできるという利点があります。

 AD5770Rは、6チャンネル、14ビット分解能、低ノイズ、プログラマブル電流出力のD/Aコンバータです。1.25Vの電圧リファレンス、リファレンス電流生成用の2.5kΩ高精度抵抗、ダイ温度と出力モニタリング機能、フォールトアラーム、リセット機能などが組み込まれています。また、14ビット分解能の電流源DACチャンネルを5つ、14ビット分解能の電流源とシンクDACチャンネルを1つ備えています。チャンネル0は、最大60mAの電流をシンクし最大300mAの電流を供給するように設定できます。チャンネル1~チャンネル5の出力電流範囲は、レジスタによって複数の設定が可能です。それぞれのDACは0.8V~AVDD-0.4Vの広い電源レールで動作し、電力効率と熱消費電力を最適化することができます。AD5770Rは、2.9V~5.5VのAVDD電源で動作します。

 LTC2662は、5チャネル、16/12ビットの電流出力型D/Aコンバータです。200mA/1Vのドロップアウト電圧を保証する5つのコンプライアンス電流出力を提供します。最大32Vの負荷電圧をサポートし、チャネルごとにプログラム可能な8つの電流範囲があり、フルスケール出力は最大300mAです。チャンネルを並列化すると最大1.5Aの出力が可能です。すべての出力に専用の電源ピンが用意され、それぞれを2.85V~33Vで動作させることができます。LTC2662には高精度の1.25Vリファレンスが内蔵されており、オプションで外部リファレンスを使用できます。

 ここで解説されているデバイスは、マルツオンラインのウェブサイトで購入できますので、是非参考にしてください。

6チャンネル電流出力型D/AコンバータAD5770R
【AD5770RBCBZ-RL7】 4,190円
5チャンネル電流出力型D/AコンバータLTC2662
【LTC2662CUH-16#PBF】 3,865円

 

下記の2本の解説記事も同時に公開しました。合わせて参考にしてください。

■同期式デジタルシステムのタイミングを守るゼロ遅延クロックバッファの評価と使用方法
 デジタルシステムが高速化するに従い、クロック分配のタイミングに誤差や不確実さが発生し誤動作を起こしやすくなります。その対策に、ゼロ遅延クロックバッファが役立ちます。位相ロックループ(PLL)を使用することでクロック出力をクロック入力に揃え、ほぼ完全なクロックタイミングを実現します。

■医療用アプリケーションでの基板実装DC/DCコンバータ
 医療機器では、人体への安全を保証するために絶縁が不可欠になります。ここでは、DC/DCコンバータに求められる医療安全規格ES/EN/IEC 60601-1第4版に従った要件について詳しく解説します。

 

 

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