資料・技術情報

Digi-Key社【アプリケーションラボ】技術解説記事のご紹介「超低電力HMPシングルプロセッサでリアルタイム処理とアプリケーション 処理の両ワークロードに対応」

「アプリケーションラボ」は、Digi-Key社のご協力をいただいて、Digi-Key社が公開している新製品や技術情報を日本語でご紹介するWebページです。基礎技術から最新技術まで有益な情報を公開していますので、是非ご活用ください。

 今回は、エッジコンピューティングの高まりにより、低消費電力とハイパフォーマンスが求められるIoT機器に最適なNXP Semiconductors社の異種マルチコアプロセッサについて解説した記事をご紹介します。

■超低電力HMPシングルプロセッサでリアルタイム処理とアプリケーション処理の両ワークロードに対応

 IoT機器は、基本的な役割としてセンサデータを収集したり、アクチュエータを動かすことが主で、複雑な制御やデータ処理などはサーバ側で行われるのが一般的でした。しかし、最近ではAIなどが導入され、複雑な計算をIoT機器側でリアルタイムに処理することが求められています。そのため、低消費電力でありながら、高性能なマイクロプロセッサが必要になっています。

そのような相反する要求を満たすには、異種マルチコアプロセッサが適しています。マルチコアプロセッサは、1個のパッケージに複数のプロセッサコアを搭載したもので、同種のコアの場合はホモジニアスマルチコアと言い、異種のコアの場合をヘテロジニアスマルチコアと言います。NXP社のi.MX 7ULP(超低電力)プロセッサは、リアルタイム処理用のArm Cortex-M4コアとアプリケーション処理用のArm Cortex-A7コアを組み合わせた超低消費電力のヘテロジニアスマルチコアプロセッサ(HMP)です。i.MX 7ULPプロセッサは、高度な電源管理機能により性能と消費電力をアプリケーションに応じて最適に調整することができます。

 i.MX 7ULPプロセッサを評価するためのプラットフォームとして、i.MX 7ULP評価キットが用意されています。この評価キットは、i.MX 7ULPプロセッサやメモリなどを搭載したSOMボードと、複数のセンサ、ワイヤレス機能、オーディオコーデック、SD/MMC3.0カードソケット、HDMIやJTAG、Arduinoなど複数のコネクタを搭載したベースボードで構成されています。OSは、LinuxとAndroid、FreeRTOSをサポートしています。

 ここで解説されているデバイスは、マルツオンラインのウェブサイトで購入できますので、是非参考にしてください。

 

i.MX 7ULPアプリケーションプロセッサ(民生用)
【MCIMX7U5DVP07SC】 2,040円
i.MX 7ULPアプリケーションプロセッサ(産業用)
【MCIMX7U5CVP06SC】 2,093.33円
MCIMX7ULP-EVK評価キット
【MCIMX7ULP-EVK】 25,808.51円

 

下記の2本の解説記事も同時に公開しました。合わせて参考にしてください。

■ハードとソフトのコンボパッケージを使い、BLDCモータを1時間未満で動作させる
 ここでは、エンコーダや他の複雑な電子装置は不要であるにもかかわらず、パラメータを容易に決定でき、複雑なブラシレスDC(BLDC)モータをゼロから始める開発者でも1時間未満で動作させることができるTI社が提供するパッケージについて解説します。

■低コストモジュールとMicroPythonでAIベースのビジョン/ヒアリングデバイスを迅速に構築
 畳み込みニューラルネットワーク(CNN)は、マシンビジョン(画像処理)やヒアリング(聴覚)アプリケーションに必要な高精度の認識を実現することができます。ここでは、スマート製品の開発においてCNN推論を高速に実行可能なSeeed社のMAIX-Iモジュールについて解説します。

 

ページトップへ