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Digi-Key社【アプリケーションラボ】技術解説記事のご紹介「ブロックチェーンアプリケーションでセキュリティを構築する」

 「アプリケーションラボ」は、Digi-Key社のご協力をいただいて、Digi-Key社が公開している新製品や技術情報を日本語でご紹介するWebページです。基礎技術から最新技術まで有益な情報を公開していますので、是非ご活用ください。

 今回は、ビットコインなどの仮想通貨に使用されているブロックチェーン技術について2回に分けて解説した記事をご紹介します。

■ブロックチェーンアプリケーションでセキュリティを構築する(パート1)
 ブロックチェーンの仕組みと秘密キーの使われ方

■ブロックチェーンアプリケーションでセキュリティを構築する(パート2)
 ターンキーソリューションによる迅速な展開

 最近話題になることが多いブロックチェーン技術は分散型台帳技術とも呼ばれていますが、データの管理を分散して行うことでセキュリティを保ち、一元管理が不要なデータベースシステムを構築することができます。データを記憶するブロックを数珠つなぎにしているのでブロックチェーンと名付けられています。ブロックチェーンは、公開鍵暗号技術とインターネットの普及により実現可能になりました。

 一つのブロックは、データ以外にハッシュナンスタイムスタンプを保持しています。ハッシュは、あるデータが別のあるデータと一致しているかどうかを調べるために使われるデータです。ブロックは、自分より前のブロックのハッシュを記憶していて、データを書き換えるとハッシュも書き換えられ、つながっているブロックのハッシュはすべて書き換えられます。これにより、データが書き換えられたことが全員に伝わります。ナンスは、ブロックを作成する際にブロックチェーンを改変できないようにするために使用します。

 データの書き換えは、公開鍵秘密鍵を使って行われます。秘密鍵はブロックチェーンシステムにおける所有権の資格情報として機能します。ブロックチェーンシステムのセキュリティは強固ですが、秘密鍵が盗まれてしまうとデータの改ざんが可能になってしまいます。

 【アプリケーションラボ】では、2回に分けてブロックチェーンの解説を行っています。パート1では、ブロックチェーンの構造とトランザクションプロセスの概要について解説しています。パート2では、インフィニオンテクノロジーズ社のBlockchain Security 2Goスターターキットを使って、ブロックチェーンのトランザクションを簡単に保護する方法について解説しています。

 ブロックチェーンをアプリケーションに組み込もうと思っても、そのための適切なツールがないと一般には不可能です。Blockchain Security 2Goスターターキットは、ブロックチェーンを簡単に実現できるターンキーソリューションです。ターンキーとは、鍵を回せば使えるということから、すぐに利用可能という意味で使われます。

 このキットには、セキュアキーの生成や署名の作成、PIN(個人識別番号)の認証といったブロックチェーンの機能を実装するための5枚のスマートカードが含まれています。スマートカードには、非接触カード規格ISO/IEC14443に対応する近距離無線通信(NFC)機能とクラス1アンテナが内蔵されています。スマートカードにはセキュリティコントローラが組み込まれており、最大255個の秘密キーと公開キーのペアを作成して保存し、暗号化アルゴリズムを実行することができます。

 ここで解説されているデバイスは、マルツオンラインのウェブサイトで購入できますので、是非参考にしてください。

 

Blockchain Security 2Goスターターキット
【BLOCKCHAINSTARTKITTOBO1】 8,357.78円
Security 2GO 10カードパッケージ
【BLOCKCHAIN10CARDSTOBO1】 5,572.22円

 

下記の解説記事も同時に公開しました。合わせて参考にしてください。

■評価キットによる制御された環境でのUSB Type-CとUSB PD製品の開発とテスト
 最近のUSBは、データスループットと電力供給機能が大きく向上しています。その代わりに実装が複雑になり、製品開発が難しくなっています。ここでは、USB Type-CとUSB PDの主要な特性について述べ、評価キットを使用して効率よく開発とテストを行う方法について解説します。

 

 

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