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ルネサス社のCPUカードと組み合わせるDCモータ制御評価キット「Evaluation System for BLDC Motor」好評発売中!

 今回は、ルネサスエレクトロニクス社のブラシレスDCモータ制御評価キット「Evaluation System for BLDC Motor」をご紹介します。これは、「24V Motor Control Evaluation System for RX23T」の後継製品になります。従来のキットは、モータ制御用に開発されたRX23T MCUを評価するためのキットという位置づけでしたが、モータ制御用MCUのバリエーションが増えたこともあり、ルネサス社が提供するすべてのCPUカードで使用できるキットになっています。そのため、CPUカードは付属していません。さらに、従来のキットに比べ、24V/2Aから48V/5Aへとより高い電圧/電流で動作するブラシレスDCモータに対応しています。

 

< Evaluation System for BLDC Motor >

 

 DC(直流)モータには、ブラシ付きモータ、ブラシレス(BLDC)モータ、ステッピングモータなどがありますが、BLDCモータは寿命が長い、効率がよい、トルクが大きいといった利点があり、急速に需要が増えています。欠点は、駆動回路が複雑であり、最適な動作点をプログラムで求める必要があることです。

 BLDCモータを動作させるには、回転するロータの回転角に応じて周囲に置かれたコイルに流れる電流の向きを変えて、磁束を変化させる必要があります。そのため、ロータにホール素子などのセンサを取り付けて回転角を検出します。このときに検出した角度により磁界を切り替えるのですが、トルクが最大となるタイミングを計算する必要があるのです。

 最近は、センサレス制御のBLDCモータが使用されるようになっています。これは、コイルの磁界を切り替える際に発生する誘起電圧を検出することで回転角を検出します。センサが不要になることで回路が簡素化され小型化することができますが、制御はより複雑になります。

 さらに、回転数を制御する方法も、PWMを使ったインバータ制御からベクトル制御へと移行しています。ベクトル制御は、磁界を大きさと方向で別々に制御します。低速から高速までトルクを失うことなくスムーズに動作させることができますが、この制御も複雑です。

 ルネサス社のモータ制御開発支援ツール Renesas Motor Workbenchを使用すると、モニタで観測しながらパラメータの設定ができるので、これらの複雑な制御を比較的容易に実現することができます。また、マイコンに書き込むだけで動作するサンプルプログラムも順次公開が予定されています。

【セット内容】
 ・インバータボード
 ・ブラシレスDCモータ(TG-55L-KA、ツカサ電工)
 ・ケーブル(USB、モータケーブルなど)

 

BLDCモータ用評価システム
【RTK0EMX270S00020BJ】 44,800円

 

 

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