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BeagleBone Blackのシステムを復旧しよう

みなさん、こんにちは。 今回ご紹介するのは、BeagleBoneBlackのシステム復旧方法です。

普通に使っている分には一見縁のない内容のように見えますが、復旧方法を把握しておくというのは非常に大切です。 例えば、自分でコンパイルしていれたパッケージを削除しようとして、rm(削除)コマンドを間違えて/usrや/etc以下を消してしまったり、仕事で使っているBBBに挿した学研のポケミクさんがうまく認識されずに歌ってくれないのでカーネルモジュールの見直しやカーネルの再コンパイルをしている間に起動しなくなって「どうしよう……」となったり……そんな状況から脱出することができるのです! つまり、日々ハッカー精神あふれるみなさまにとっては必須の内容なのです!

なお、移行の作業には4GB以上のSDカードが必要となりますので、ご用意のほどよろしくお願いします。

 

復旧手順の説明

基本的な復旧手順は、Getting Startedマニュアルの中に書かれているので、こちらを参照しつつ進めてください。

http://beagleboard.org/getting-started#update

 
復旧用イメージのダウンロード

はじめに復旧用のイメージを以下のサイトからダウンロードします。

http://beagleboard.org/latest-images
「BeagleBone Black (eMMC flasher)」と書いてあるところの下に、「Debian (BeagleBone Black – 2GB eMMC)」と書いてあるところをクリックしてダウンロードして下さい。

 

解凍

ダウンロードしたイメージはxzという圧縮形式で圧縮されています。

Windowsの方は以下のURLから7-zipをダウンロードしてインストールし、これを使って解凍してください。

http://www.7-zip.org/download.html
MacやLinuxの方は、ダブルクリックもしくはコマンドラインで以下のようにして解凍してください。

$ xz -d BBB-eMMC-flasher-debian-7.5-2014-05-14-2gb.img.xz

 

復旧用イメージの書き込み

解答したイメージをSDのカードにDDで直接書き込みます。

Windows

Windowsの方は以下のURLよりDisk Imagerをダウンロードしてインストールし、Getting Startedガイドを見ながら.imgファイルをSDカードにカードにWriteしてください。

http://sourceforge.net/projects/win32diskimager/files/latest/download

 

Mac

Macの方は、まずdiskutilコマンドでSDカードのマウントを解除します。

$ sudo diskutil unmount /Volumes/Untitled/
Volume (null) on disk2s1 unmounted

この時出てくるdisk2というのがSDカードのデバイス名なので、こちらに対してddコマンドを用いて書き込んでください。

$ sudo dd if=images_BBB-eMMC-flasher-debian-7.5-2014-05-14-2gb.img of=/dev/rdisk2

 

Linux

基本的Macと同じです。mountコマンドでデバイスを見て、umountコマンドでマウントを解除した後、ddコマンドで書き込んでください。

なお、書き込みにはClass10の製品で30分ほどかかるので、気長に待ってください。

 

復旧

IMG_2620

SDカードをBeagleBoneBlackに入れて、以下の画像を参考にBOOTボタンを押しながら起動してください。

以降は自動的に復旧が始まります。 復旧には約45分ほどかかるので、気長にお待ちください。

完了するとUSB上の4つのLEDがすべて消灯するので、SDカードを抜いて、USBケーブルを抜き差しすれば復旧完了です。

 

おわりに

以上がBBBの復旧方法となります。 この手順を知っていれば、もしシステムを壊してしまっても大丈夫です! これで安心して遊べますね!

ただしこの方法でもハードウェア的な故障については復旧ができないので、ハードをいじるときは最新の注意を払うことをおすすめします。

 

作者

作者: 西永俊文
Twitter: tnishinaga
協力: マルツエレック株式会社


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【BB-BLACK-RC】BeagleBone Black とは?
http://www.marutsu.co.jp/pc/i/238963/

BeagleBoneは組み込みコンピューター分野でのオープンソースの
教育と普及を目的とする非営利団体BeagleBoard.org Foundationがサポートする
シングルボードコンピューターです。

見た目やサイズは小規模MCUの評価基板と同様ですが、
実態は強力でLinuxが動く小型のパーソナルコンピューターです。

BeagleBone Blackは最新版でTI社製AM335x 1GHz ARM Cortex-A8をプロセッサとし
512MBのDDR3RAMや2GBのオンボードeMMCフラッシュストレージほか
数々のデバイスを備えています。

BeagleBone Blackはマルツオンラインでも好評発売中です。

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