
今回ご紹介するのは、米国Semtech社製のSX8725Cを搭載したA/Dコンバータモジュール基板です。Semtech社が設立されたのは1960年ということなので、半導体の歴史と共に歩んできた企業です。アナログICやミックスドシグナルICが主力の企業ですが、最近ではIoT向け無線ネットワークLPWA(Low Power Wide Area)の一つであるLoRaWANを推進していることで注目されています。
SX8725Cは16ビットのA/Dコンバータですが、マイコンとはシリアルで接続します。入力はシングルエンドの場合は2チャンネル、差動入力の場合は1チャンネルです。
SX8725Cは、IC内部に可変ゲインアンプやオフセット回路が組み込まれているので入力信号を増幅でき、増幅回路を必要とすることなく小電圧出力のセンサーに接続できます。可変ゲインアンプの調整範囲は1/12倍~1000倍で、I2C通信を用いて変更できます。
SX8725Cは、センサーに接続するA/Dコンバータとしては大変魅力的なのですが、大きさが4mm×4mmのMLPD(micro-leadframe package dual)と非常に小さいので、手作業ではんだ付けするのは困難です。そこで、MSX8725Cでは2.54mmピッチの14ピンのDIPタイプのモジュールにしました。端子配置は下図のようになっていて、サイズも20[W]x10[D]mmと小型で、自作基板やブレッドホードでも大変利用しやすくなっています。

A/Dコンバータモジュール(レベルシフト回路内蔵) 【MSX8725C】 1,200円 |
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■MSX8725Cモジュールの主な仕様
A/Dコンバータ |
SX8725CWLTDT(Package MLPD-W-12 4x4) |
分解能 |
16ビット |
I2C動作クロック |
400kHz(FASTモード時) |
消費電流 |
250μA |
待機時消費電流 |
75nA(typ) |
電源電圧 |
2.4~5.5V |
サイズ |
20×10mm(突起物を除く) |
付属品 |
14ピン連結ソケット(WDIP-PIN14) |
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