マイコン
IoT機器に最適な低消費電力マイコン不揮発性メモリFRAMを搭載した「MSP430FR2000IPW16」好評発売中!
マルツエレックはDigi-Key社と業務提携、Digi-Key社取扱いの全製品600万アイテム以上を1個からマルツでご購入頂けるようになりました。Digi-Key社のWebサイトと同様の製品ラインナップがマルツオンラインに掲載されています。今回はその中から特に、TIの「MSP430FR2000IPW16」をご紹介します。
マイクロプロセッサはどんどん高速化し高機能になっていきますが、最近のIoTの盛り上がりによって新たに注目されている分野があります。それは低消費電力のマイコンです。
MSP430は、1990年代にテキサスインスツルメンツ社が開発した低電力アプリケーション向けの16ビットマイクロプロセッサです。MSPはミックスド・シグナル・プロセッサの略で、当初よりセンサなどのアナログ入力を目的に開発されたマイコンです。
MSP430のアドレスバスとデータバスは16ビットで、CPU内のレジスタもすべて16ビット幅でありデータとアドレスのいずれにも使用できます。そのため、16ビットアドレスの8ビットプロセッサよりも構造が簡単になっています。その代わり、大容量のメモリを扱うことができません。現在は、最大1MBまで拡張されていますが、初期の製品のメモリ容量は最大64KBでした。
MSP430は、動作の基本が低電力モードであり、消費電流は1μA未満です(これは電池の自己放電電流よりも小さい)。割り込みにより起動して動作モードになり、その際のウェイクアップ時間も1μs以下です。どの程度動作状態を保つか、どの程度速く動作状態に戻すべきかなどによって、6つの異なる低電力モードがあります。
MSP430FR2000は、昨年発表された最新のMSP430マイコンです。TI社は「25の機能を25セントで」というキャッチフレーズを掲げており、低価格と高機能を両立させています。最大動作周波数は16MHzで、0.5KBのFRAMを搭載しています。FRAMは、メモリセルに強誘電体キャパシタを用いた不揮発性メモリで、フラッシュメモリよりも高速/低消費電力という特長があります。
不揮発性メモリFRAMを搭載 IoT機器に最適な低消費電力マイコン 【MSP430FR2000IPW16】 153円 |
●MSP430FR2000IPW16の主な仕様
・16ビットRISCアーキテクチャ(最大16MHz)
・消費電力(3V動作):
アクティブ・モード時 120μA/MHz
スタンバイ時 1μA
シャットダウン時 34nA
・FRAM:0.5KB
・SRAM:512Bytes
・オシレータ内蔵
・インターフェース:IrDA、SCI、SPI、UART/USAR
・周辺機能:電圧低下検出/リセット、パワーオンリセット、PWM、ウォッチドッグタイマ
・GPIO:12
・電源電圧:1.8V~3.6V
・動作温度範囲:-40℃~+85℃
・パッケージ:16ピンTSSOP(5mm×4.4mm)
●MSP430FR2000IPW16の開発環境
MSP430のプログラムを開発するには、16KBのコードサイズ制限付きですが無償の開発環境Code Composer Studioが用意されています。また、サードパーティ製では、4KBまでのCコードに制限されていますが、無料の統合開発環境IAR Embedded Workbench Kickstartを利用することができます。
◯Code Composer Studio(CCStudio)
http://www.tij.co.jp/tool/jp/ccstudio-msp
◯IAR Embedded Workbench Kickstart
http://www.tij.co.jp/tool/jp/iar-kickstart