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Digi-Key社【アプリケーションラボ】技術解説記事のご紹介「LEDノイズと歪みを軽減して正確なパルスオキシメトリを実現」
「アプリケーションラボ」は、Digi-Key社のご協力をいただいて、Digi-Key社が公開している新製品や技術情報を日本語でご紹介するWebページです。基礎技術から最新技術まで有益な情報を公開していますので、是非ご活用ください。
今回は、医療機器として脈拍などを測定するパルスオキシメータの原理と回路に使用するLEDのノイズと歪みを低減させる方法について解説した記事をご紹介します。
■LEDノイズと歪みを軽減して正確なパルスオキシメトリを実現
パルスオキシメトリはあまり聞きなれない言葉だと思いますが、LEDからの光が指先など人間の身体の一部を通過する際の信号を観測することで、血中酸素濃度や心拍数を測る技術です。日本で開発された技術ですが、身体を傷つけることなく容易に計測できるため世界中に普及しています。血液酸素飽和度は、酸化ヘモグロビンの還元ヘモグロビンに対する比率で計算されます。また、脈拍数は、脈動する血液の波形を収集することで計測します。これらの2つのパラメータを正確に測定するには、LED信号のノイズと歪みの両方を低減させる必要があります。
【アプリケーションラボ】では、パルスオキシメータのLEDドライバ回路について、具体的な回路を示しながら詳しく解説しています。上図の2つのLEDドライバ回路で重要なデバイスは、低ノイズのD/Aコンバータです。赤色LEDと赤外LEDが高電流と低電流のパルス信号を交互に送出し、2種類のパルス幅を持つ信号が指などを透過します。信号を受け取る光検出器は、1つの信号を他の信号から分離し観測します。このとき、近傍DCノイズおよび非直線性がLEDの輝度レベルに影響します。解説では、アナログデバイセズ社のD/AコンバータAD5542A、電圧リファレンスADR4525、バッファアンプADA4500-2を使用した回路のノイズの実測値が示されています。
ここで解説されているボードやデバイスは、マルツオンラインのウェブサイトで購入できますので、是非参考にしてください。
D/AコンバータAD5542ARZ 【AD5542ARZ】 3,007円 |
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電圧リファレンスADR4525 【ADR4525BRZ-R7】 1,158円 |
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オペアンプADA4500-2 【ADA4500-2ARMZ】 435円 |
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EVAL-CN0370_PMDZ評価キット 【EVAL-CN0370-PMDZ】 4,468円 |
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下記の2本の解説記事も同時に公開しました。合わせて参考にしてください。
■外部暗号化EEPROMを使用して組み込みシステムのデータを保護する
ここでは簡単にセキュリティを達成できるセキュアEEPROMを紹介し、不揮発性データのセキュアストレージをどのように実現するかを詳しく解説しています。
■正確な位置を決定する慣性測定ユニット(IMU):IMUソフトウェアを使用して精度を向上させる方法
慣性測定ユニット(IMU)はGNSS位置データを補完し、組み込みシステムなどで場所や位置、方位などの追跡を行うことができます。ここでは、IMUセンサから得られるデータの誤差の原因や、正確な位置情報を計算するのに必要なソフトウェアについて説明しています。