自動機械機能向けのマシンツーマシンネットワーク
著者 Lisa Eitel(リサ・アイテル) 氏
Digi-Keyの北米担当編集者 提供
2020-05-18
マルツ掲載日:2020-08-31
根本的に、マシンツーマシン(M2M)ネットワークは、産業用テレマティクスの並べ替え、つまりデータを使用して自動化オペレーションを実行する電気通信と情報科学の組み合わせです。M2Mネットワークには、人間の関与なしで通信するセンサ、制御装置、機械が含まれます。そのようなネットワーク内の機械は、同じ施設内にある場合もあれば、地球の裏側にある場合もあります。
有線や無線通信は、M2M機能を促進します。デバイスは、操作評価やリアルタイム調整を可能にする情報を送信と収集をします。たとえば、下水処理プラントは主な工程でリモートセンサを使用して、液体レベル、化学比率、温度、流量などのパラメータに関連したデータを収集します。
次に、そのデータをインテリジェント制御装置が収集できるように、ワイヤレスネットワークを介してプラットフォームへ送信します。人間のオペレータの監督により変化するパラメータに対応することが有益な場合、アプリケーション特有のソフトウェアを実行するヒューマンマシンインターフェース(HMI)はデジタルダッシュボードにシステム値を示します。
M2Mネットワーク上のコントローラを経由して、周辺機械が他の機械から信号を受信することもあります。これにより、そのような装置はあらかじめ定められたルールベースのプログラミングと連携して動作できるようになります。
図1:QuickCarrier USB-Dセルラードングルは、信頼性の高いデータコネクティビティを必要とするM2Mの導入をサポートします。また、物理的な内容をデジタルで通信するためのセルラーコネクティビティの迅速なセットアップも提供します。(画像提供:Multi-Tech Systems Inc.)
M2MネットワークとIoTコネクティビティの違い
高レベルな操作の指示や制御という自動化設計の比較的新しい機能は、M2MおよびIoT技術の両方に依存しています。これらのシステムの違いを詳細に調べるには、「IoTとM2Mの通信および設計の違い」というDigi-Keyの記事を読んでください。
・M2M技術は、個別の(ある程度隔離された)機能の監視と制御に優れています。これは、組み込みデバイスによって促進されるセルラー通信を介してますます実行されています。多くのM2Mは、1つまたは2つの情報源を使用して局地的に導入されています。
たとえば、民生グレードのM2Mセットアップには、ウェアラブルデバイスやスマートフォンに継続的にデータを送信するサーモスタットやカメラが含まれます。これにより、人間のオペレータによる調整を指示することができます。それらのセンシングデバイスからはデータ点のみを取得します。
・IoTは、全体的に接続された施設(通常は機械の作動およびフィードバックが関係)を完全に統合して、洗練されたシステム、情報源、または高度な自動機械の間の共同作業をサポートすることを意味します。
したがって、IoT機能を統合するスマートフォンへのサーモスタットやカメラ通信を備えた同じ民生グレードのセットアップでは、これらのフィードバックデバイスからのデータ点(M2Mセットアップと同様)、地元の天気予報に関するインターネットからの追加データ、クラウドソースによる近傍データ、専門家による分析、機械学習データベースを使用して、人間のオペレータの応答または自動化の接続形態を通知します。
産業環境では、そのようなIoT機能は、予知保全と企業レベル(ビジネス)向けのビッグデータの使用もサポートします。通常、一部の集中型システムは、部分的にまたは完全に集約された機械自動化やフィードバックデータの収集を行います。
次に、システム解析により、さらなる監視、安定化、調整のために規定されたパラメータを生成します。さらに多くの施設がビッグデータ(機械学習により補完される場合もある)を使用して、メンテナンスや他のアクションが必要な通常の操作と問題のある操作の両方を管理するようになっています。
たとえば、最新のガスパイプラインは遠隔のポンプ場に関するデータを中央データベースに送信して、管制センターの人員がアクセスできるようにします。送信先が全く異なる大陸にある場合もあります。
M2M機能をサポートするハードウェアのタイプ
センサやアクチュエータ、そして組み込みロジックは、M2M対応ハードウェアの主なタイプです。通常、センサやアクチュエータは、内蔵M2Mコネクティビティとともに部品メーカーにより供給されます。対照的に、組み込みM2Mモジュールは通常、特定のタスクや機能を実行するために、OEMで独自のデバイスに統合されます。これは、過去に孤立して動作したことのあるデバイスにセルラーや他の形態のコネクティビティを提供するためです。
そのような組み込みM2Mシステムは、とりわけ、船舶、航空機、長距離トラックなどのアセット上のGPSナビゲーションシステム、インターロック、レコーダ/センサなど、輸送や航空宇宙産業で特に有用です。
図2:組み込みシステムには、データを送信、受信、処理するためのICが含まれます。このXBee Cellular LTE Cat 1組み込みモデムは、セルラーコネクティビティを必要とするビルドに統合するOEM向けに設計されています。(画像提供:Digi)
M2Mソフトウェア
M2M導入において使用されるソフトウェアプラットフォームは、機械のモビリティ、その環境、および処理するデータの量/タイプに依存します。M2Mソフトウェアがクラウドコンピューティングを活用する場合、リモートサーバへの通信機能を備えたハードウェアで実行されます。
リモートサーバは独自のソフトウェアを実行して、管理者に情報を送信します。それから、管理者はそのデータを処理し、それに基づいて行動します。一部のケースでは、M2Mネットワークをサポートするソフトウェアにグラフィックユーザーインターフェース(GUI)用のソフトウェアが含まれることもあります。
そのようなGUIにより、人間の作業員が集約されたシステムデータにアクセスできます。それらは通常、複雑で混乱を招く可能性のあるテキストインターフェースではなく、絵図表やビデオで提供されます。
M2Mネットワークが役立つ分野
診断やメンテナンス用の集中的なアプリケーション
M2Mネットワークは、診断やメンテナンス、機械の最適化、アプリケーション特有の制御をサポートします。M2Mネットワークは継続的にデータを送受信するため、製造施設内にあるスタンドアロン装置の予定されたメンテナンススケジュールを最適化するのに適しています。
また、予定外のメンテナンスが必要になった場合にも合図を送ります。ここで、コネクテッドマシンのセンサは、クラウド内のソフトウェアスタックを通してデータを送信し、そのデータを別のデバイスに集約します。そして最終的に、装置やシステムメンテナンスに関する情報を提供します。たとえば、異常な温度により軸に潤滑油を再度塗布したり、機械的摩耗により部品を交換したりする必要が生じる場合があります。
空港の公共ならびに舞台裏セクション内では、M2Mネットワークがエスカレータ、動く歩道、手荷物処理システムから、温度や振動、ギアモータの潤滑剤レベルに関する情報を収集します。また、M2Mネットワークは、空港内の飲用水キャビネット上のセンサを使用して、水流、温度、キャビネットドアの開閉状態、さらには水漏れの可能性を監視します。
機械の状態のグラフィカル表示
最もシンプルなオンマシンM2Mステータスインジケータは、インジケータライトとデジタル読み取りという形式をとります。ただし前述のとおり、より洗練されたM2Mシステムは、分かりやすいデータ形式で機械の状態を人間に伝えるためにGUIをサポートします。
一部のケースでは、そのような表示は小型ディスプレイやフルサイズのHMIとして、機械やデバイス上でも表示されます。別のケースでは、グラフィカル表示が遠隔地で行われます。
リモートからの設定変更
M2Mネットワークにより収集されるシステムフィードバックデータは、しばしばリモートからトリガされたワークフローやリソース割り当てを通知します。空港の例について再び考えてみましょう。ここで、M2Mネットワークからのデータ解析は、技術者を送るように管理者に指示することで、清掃スタッフまたは旅行者が気づいて問題を報告する前に装置の故障に対処します。
M2M物理ネットワークの接続とリンク
前述のとおり、M2Mは無線や有線配列により通信します。最もシンプルなデバイス用の有線置換には、電力線通信(AC電力を供給する同じ導体上のデータを保持)やシリアル通信(業界標準シーケンスで1度に1ビット)が含まれます。
より高度なM2M導入では、ローカルエリアネットワーク(LAN)やワイドエリアネットワーク(WAN)(分散型のスケーラブルなM2Mアプリケーション向け)を使用して、さらに広範にデータを送信をします。前述の組み込みM2Mサブコンポーネントは、WANやLAN経由で接続し、システム間またはシステム内で通信します。
システム間通信は、コントローラエリアネットワーク(CAN)やシリアルペリフェラルインターフェース(SPI)プロトコルを介してデバイス間で通信します。一方、システム内通信は、コンピュータのシリアルポートを介して通信するために、しばしばユニバーサルシリアルバス(USB)やユニバーサル同期非同期レシーバ/トランスミッタ(USART)マイクロチップを使用して、デバイス内のチップ間でデーターフローを実現します。
もちろん、機械やデバイス間の通信には他の形態もあります。一般的に、ポイントツーポイント通信(ブロードキャスト通信と対比)は、装置内でのM2M機能をサポートします。さらにM2M接続をサポートするものとして、電子マイクロプロセッサモジュールとして一般的に販売されている遠隔端末装置(RTU)があります。これは、監視制御やデータ収集(SCADA)機能向けにフィールドデバイスを監視および制御を行います。これらは以下に対して橋渡しをします。
・中央システムにテレメトリ形式(フィールドデバイスから収集)でデータを送信する
・フィールドデバイスへ応答コマンドを出力し返す
ワイヤレスM2M通信の形式
ワイヤレス通信用のM2M構成は豊富にあり、BluetoothやWi-Fi、GSM、CDMA、LTEセルラーネットワークなどを使用します。ワイヤレスネットワークは、小型化や利便性をもたらします。また、LTE/5Gなどの前途有望なインフラストラクチャ規格は、M2M機能におけるセルラー通信のさらなる使用を促進しています。
M2M機能に使用されるアプリケーションレイヤプロトコル
M2M通信は、主に産業用ネットワークのアプリケーションレイヤ(システムおよびユーザーとインターフェースする最上位レイヤ)で発生します。これにより、デバイスと制御装置間の通信が可能になります。アプリケーションプログラムインターフェース(API)は、これらのソフトウェアやウェブサービスのプログラミングを簡素化します。
図3:豊富なネットワークの概念モデル。ここでは、最もよく知られたモデル(1984年に制定された開放型システム間相互接続(OSI)規格)の分類法にしたがってまとめられた、さまざまなネットワーキングプロトコルが示されています。(画像提供:Design World)
M2M機能に通常使用されるプロトコルの中には、ウェブブラウザとサーバの間のメッセージ構造を定義する、アプリケーションレベルのハイパーテキストトランスファープロトコル(HTTP)があります。
HTTPは通常、ワールドワイドウェブ(WWW)に提供するハイパーリンキングや他の構造化と関連付けられています。ブラウザはアプリケーションを提供するサーバからの情報を要求するクライアントとして機能するため、M2Mアプリケーションにおける機能もそれと似ています。
M2MコネクティビティではMQTT(Message Queue Telemetry Transport )も使用されています。これは、軽量M2M通信用のTCP/IPベースのメッセージングプロトコルです。一部のセットアップでは、複数のクライアントがMQTT経由で仲介された情報を交換します。
そのようなブローカ機能は、レシーバやゲートウェイ、サーバによって実行されます。ブローカがクライアントにより発行されたメッセージを受け取ると、クライアントは登録済みのメッセージを受信できます。
M2M機能で使用される別のプロトコルは、産業用オートメーション向けのオープンなOPC統合アーキテクチャ(OPC UA)プロトコルです。さらに別のオープン標準のオプションは、アプリケーション間でメッセージを通過させるためのAMQP(Advanced Message Queuing Protocol)です。これは、多くの企業向けアプリケーションでビジネスメッセージングに使用される規格です。
一方、MTConnect(ANSI/MTC1.4-2018により定義)は、工場デバイスとアプリケーションの間での制御データの交換方法を規定する製造規格です。工場デバイスには、装置、ツール、センサなどが含まれます。MTConnectは、標準化された部品説明により、XML形式で抽出されたデータを標準化します。
この記事の範囲外であり、歴史的なOSIネットワークモデルにうまくマッピングできませんが、アマゾンウェブサービス(AWS)IoT Coreは、M2MやIoTアプリケーションで増えている管理クラウドサービスです。このサービスはHTTPとMQTTをサポートし、数十億個ものフィールドデバイスとAWSエンドポイントの間で数兆件ものメッセージの安全な処理とルーティングを提供します。
M2M通信および制御の次のフロンティア
企業がデータアクセスの利点を活用する中で、M2Mネットワークは引き続き急速に普及するでしょう。実際、M2M対応のハードウェアやソフトウェア、ネットワーク通信は、産業および他の業界に対し前例のない機能を提供するために進化しています。したがって、これらのM2Mネットワークは、データを送受信および通信するための強力な方法であり続けるでしょう。一部のケースでは、IoTの導入を補完または促進することもあります。
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