資料・技術情報
Linkman製 フォノイコライザーキット LV2-PE-KITの作成
フォノイコライザーキット 作成方法
LV-2.0 フォノイコライザーキット【LV2-PE-KIT】 \13,800(税抜)
※販売終了品です
MC型、MM型どちらにも対応しておりますので、アナログプレーヤーと普通のアンプ、スピーカーがあれば、
すぐにアナログレコードを楽しむことができます。
■準備するもの
(1)フォノイコライザーキット LV2-PE-KIT ※販売終了品です
(2)ステレオRCAケーブル:2本 アースワイヤー:1本(プレーヤー、アンプと接続する際必要です。)
■必要工具
(1)ハンダごて、ハンダ (ハンダづけ作業時は、やけどに注意してください)
(2)ニッパー、ラジオペンチ
(3)+ドライバー
(4)ピンセット
工具の使い方について説明しています。制作時の参考にしてください。
・ 電子工作に必要な工具の種類と使い方 【ハンダ付け編】 【ワイヤー処理編】 【測定編】
■組み立て手順
(1)部材の確認
これが、キットに入っている部材です。
(2)部材を分ける
このキットは、部品点数が比較的多いので、写真のように、使用する部品を分けておくと作業がし易いです。
★抵抗のカラーバーは、とても紛らわしいので、注意して分類してください。出来れば、テスターで測定して確認する事をお勧めします。
★コンデンサーは、回路図と部品リストで書き方が違っています。申し訳ありません。
0.01μFは、10nFと同じです。2700pFは、2.7nFと同じです。
小さいフィルムコンデンサーなどは、表示が略号で書いてありますので注意してください。
330pF 330/100 このコンデンサーは一般の表記方法に従っていません。330がそのまま330pFですので注意してください。
100pF:「101」 10nF:「103」 2.7nF:「272」 この3種類は、一般的な容量表記になっています。
(3)ハンダづけ
それでは、いよいよ部品をハンダづけしましょう。
説明書の注意事項には、カートリッジがMM型とMC型で使用する部品が違う件が書かれてますが、切り替えでどちらも対応できるので、全ての部品をつけましょう。
部品は、基本的に背の低い部品から取り付けていきます。
最初に抵抗をつけていきます。あとで確認しやすいようにカラーコードの向きを揃えておくのが良いと思います。
(4)ソケット
次にソケットをハンダ付けします。
説明書には、ICソケットの切り欠きの位置を合わせるように書いてありますが、
向きを合わせるのはIC1のオペアンプのソケットだけです。
★ICソケットを取り付ける場合は、まず1PINだけハンダ付けをして、ハンダごてを当てながら、ソケットが基板に密着するように押さえてください。
この時にピンの部分が高熱になりますので、やけどに十分注意してください。写真右のように基板にピッタリ密着させてください。
(5)コンデンサー
次に小さいコンデンサーを取り付けます。
★写真のように3種類のコンデンサーを取り付けます。10nF,2.7nFのコンデンサーは、リード線に無理な力をかけると壊れる事があります。右の写真のように基板から少し浮かせた状態でつけるようにしてください。
(6)電解コンデンサー
次に電解コンデンサーを取り付けます。
★電解コンデンサーは、極性(向き)がありますので注意してください。白いラインが-(マイナス)側です。基板のシルクの太いほうを-側にしてください。
(7)GND端子
GND端子をハンダ付けします。
★写真のようにたっぷりとハンダをつけてください。
(8)RCAジャック&DCジャック
RCAジャックと、DCジャックを取り付けます。
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★この端子取り付けも、軽く1箇所だけハンダ付けしてハンダごてを当てながら、しっかり基板に密着するようにしてください。GND端子と同様に、最後はたっぷりとハンダをつけて固定してください。
(9)LED
つぎにLEDを取り付けます。
★写真のように5mm程度の場所をピンセットなどで、90度に曲げます。この時極性に注意してください。上奥側がアノード(リードの長いほう)です。また、基板から6.6mmの高さにつけると説明書にありますが、こんな正確に取り付けられる人はいませんよね。
だいたい6mmから7mmの間を狙って取り付ければ良いと思いますが、何も無い状態でつけるのは難しいので、右の写真のように、ワイヤーから中の芯線を抜いたスリーブを作って挿しておくと作業しやすいです。
★こんな感じに取り付ければ良いと思います。
(10)基板の完成
これで、基板は完成です。(ハンダ付けの部品はもうありません。ハンダごての電源を切りましょう)
★オペアンプをソケットに挿します。(切り欠きの位置を合わせてください)ICのリード(足)は少し開き気味になっていますので、ソケットの間隔に合わせるように注意してリードを曲げてください。
(11)セッティング
MM型、MC型に合わせたセッッティングをします。
★上の写真は、MC型の場合のセッティングです。抵抗とかトランジスタの足を短く切り過ぎないように注意してください。
★これは、MM型の場合のセッティングです。
どちらかしか使用しない場合は、写真のようにハンダ付けすれば接触不良を防げます。
(12)ケース
最後にケースに組み込んで完成です。
★パネルの裏側のワッシャーが接する部分の塗装はガリガリと削ってはがします。
基板とパネルと下側のケースを組み立てます。
★アース端子は、六角レンチなどの細い棒で軽く締めましょう。
4.動作確認
パソコン用のフリーソフトWaveSpectraとWaveGeneratorを使用して、イコライザーの周波数特性を測定してみました。
イコライザーの入力感度は非常に高いですから、測定にはアッテネーターを入れてあります。
測定結果
このカーブとRIAAのイコライザーカーブとを比較してみました。
40KHz近くは、PCの性能もあるので、あてにならないですが、それ以外の周波数でのRIAAとの差はほとんど無いことがわかります。
オシロスコープで測定しなおしました。概ね±0.5dBに収まっています。
RIAA JISカーブ | |||
---|---|---|---|
周波数 | 計算値 | 測定値 | 誤差 |
Hz | dB | dB | dB |
10.000 | -19.743 | -20.00 | -0.257 |
12.589 | -19.647 | -20.00 | -0.353 |
15.849 | -19.500 | -20.00 | -0.500 |
19.953 | -19.277 | -19.65 | -0.373 |
25.119 | -18.946 | -19.28 | -0.334 |
31.623 | -18.468 | -18.89 | -0.422 |
39.811 | -17.808 | -18.06 | -0.252 |
50.119 | -16.336 | -17.16 | -0.824 |
63.069 | -15.844 | -16.12 | -0.276 |
79.433 | -14.549 | -14.96 | -0.411 |
100.000 | -13.088 | -13.26 | -0.172 |
125.893 | -11.513 | -11.60 | -0.087 |
158.489 | -9.877 | -10.10 | -0.223 |
199.526 | -8.236 | -8.30 | -0.064 |
251.189 | -6.645 | -6.85 | -0.205 |
316.228 | -5.155 | -5.58 | -0.426 |
398.107 | -3.810 | -3.64 | 0.170 |
501.187 | -2.636 | -2.68 | -0.044 |
630.957 | -1.636 | -1.58 | 0.056 |
794.328 | -0.776 | -0.98 | -0.204 |
1000.000 | 0.000 | 0.00 | 0.000 |
1258.925 | 0.768 | 0.72 | -0.048 |
1584.893 | 1.606 | 1.51 | -0.096 |
1995.262 | 2.578 | 2.38 | -0.198 |
2122.100 | 2.867 | 2.85 | -0.017 |
2511.886 | 3.726 | 3.35 | -0.376 |
3162.278 | 5.062 | 4.73 | -0.332 |
3981.072 | 6.572 | 6.37 | -0.202 |
5011.872 | 8.227 | 7.96 | -0.267 |
6309.573 | 9.992 | 9.90 | -0.092 |
7943.282 | 11.836 | 11.70 | -0.136 |
10000.000 | 13.734 | 13.56 | -0.174 |
12589.254 | 15.669 | 15.39 | -0.279 |
15848.932 | 17.627 | 17.08 | -0.547 |
19952.623 | 19.600 | 19.17 | -0.430 |
21221.000 | 20.130 | 20.00 | -0.130 |
25118.864 | 21.583 | 20.91 | -0.673 |
31622.777 | 23.572 | 23.10 | -0.472 |
39810.717 | 25.565 | 24.43 | -1.135 |
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