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回路設計に重要な高温時の逆回復時間を測定できる「ダイオード逆回復特性測定回路基板」好評発売中!

 マルツエレックでは、IFIR法によるダイオードの逆回復時間(trr)を測定する回路基板を開発しましたのでご紹介します。

 ダイオードは一方向のみに電流を流し、逆方向には流さないという特性を持つ半導体素子で、主に整流回路などに使用されています。ダイオードが順方向に電流が流れている状態から逆方向に電流の向きを切り換えた際、電流がすぐに0になればよいのですが、実際にはキャリアが移動することによりわずかな電流が逆方向に流れます。この電流が流れる時間を逆回復時間(trr)と言います。リカバリー時間とも言います。

 最近の電源装置は効率のよいスイッチング方式が採用されていて、内部の回路は数100kHzのON/OFFを繰り返しています。逆回復電流が大きいとスイッチング損失が増えて効率が悪くなり、動作周波数の限界を決めてしまうことにもなります。したがって、逆回復時間は電源装置の回路設計において重要な検討項目になっています。

 IFIR法は、ダイオードの順方向と逆方向に同じ値の電流を流して逆回復時間を測定します。すなわち、順方向電流(IF)が逆回復電流(IR)に切り換わる点からIRがピークに達し、90%回復するまでの時間を逆回復時間とします。

 

 

 「ダイオード逆回復特性測定回路基板」は、ダイオードのIF側とIR側の電源とオシロスコープを用意することで、trrの波形を取得することができます。trrの波形を把握することで、損失を考慮した回路設計が可能になります。近年はSPICEの普及もあり、trrはダイオードのデバイスモデリングに必須の項目となっています。特に、逆回復特性は高温時のスイッチング損失に大きく影響しますが、高温時のtrrの値はダイオードのデータシートには記載されていません。しかし、本基板を使用することで、高温時におけるtrr値を把握することが可能になります。

 本基板は、一般ダイオード、ショットバリアダイオード(SiCを含む)を測定対象としていますが、ダイオードの要素があるLEDやフォトカプラの入力ダイオードなどにも応用できます。

 

ダイオード逆回復特性測定回路基板
【MEB-SEMI-TRR】 45,800円

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