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「アプリケーションラボ」は、Digi-Key社のご協力をいただいて、Digi-Key社が公開している新製品や技術情報を日本語でご紹介するWebページです。基礎技術から最新技術まで有益な情報を公開していますので、是非ご活用ください。
今回は、イーサネットケーブルを利用して電力を送るPower-over-Ethernet(PoE)と呼ばれる技術について解説した記事をご紹介します。
■Power-over-Ethernet(PoE)入門
PoEは、インターネットを用いた電話(VoIP)に電力を送る必要があって考えられたものです。しかし、LANケーブルを配線する際に電力線を考慮する必要がないという利便性が注目されて、2003年にIEEE802.3af規格として承認されました。802.3afでは最大15.4Wを供給できましたが、2009年に改訂された802.3at規格では最大30Wに拡大されています。さらに、2018年に承認された802.3btでは最大60W(条件により最大90W)まで拡大されました。PoEは、イーサネットによる通信と同じく100mまで給電が可能です。
PoEでは、給電側の機器をPSE(Power Sourcing Equipment)と呼び、受電側機器をPD(Power Device)と呼びます。前述した最大電力はPSEの出力電力です。PoE対応のハブとPDの間で直接給電する方式はエンドスパンと呼びます。すなわち、ハブがPSEとなります。また、ハブと繋がっているPDとの間にPSEを入れて、途中から給電する方式をミッドスパンと呼びます。エンドスパンはギガビットイーサネットに対応できますが実装に費用がかかり、またLANケーブルが配線済みの場合は、ミッドスパンしか選択できない場合があります。
802.3at規格ではカテゴリ5e以上のUTPケーブルを使用することになっています。LANケーブルは、TIA/EIA/ANSIによってカテゴリ1からカテゴリ8まで仕様が規定されています。カテゴリ1は電話線のモジュラーケーブルで、カテゴリ2以上がLANケーブルになります。カテゴリ2~5は、ギガビットが標準になった現在では新規には使われていません。カテゴリ5eは、カテゴリ5を1Gbpsの伝送に対応できるように拡張したものです。
LANケーブルの構造には、UTP(Unshielded Twist Pair)とSTP(Shielded Twist Pair)の2種類があります。UTPは中の信号線がシールドされておらず、STPはシールドされています。STPの方がノイズには強くなりますが、シールドをアースに落とさないとかえってノイズを拾います。したがって、家庭内やオフィスではUTPを使用する必要があります。
 < PowerDsine9001GRミッドスパンEthernetスイッチの使用例 >
【アプリケーションラボ】では、PoEが誕生した背景から規格の内容、エンドスパンやミッドスパンによるPoEネットワークの選択方法について詳しく解説しています。
ここで解説されているデバイスは、マルツオンラインのウェブサイトで購入できますので、是非参考にしてください。
PoE電源/インサータ 【POE-48I】 3,958.89円 |
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PowerDsine 9001GR 【PD-9001GR/AT/AC-US】 8,982.22円 |
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24ポートPoEインジェクタ 【POE370U-480-24】 44,896.84円 |
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アクティブPoEスプリッタ 【POE-12S-AFI】 3,958.89円 |
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下記の2本の解説記事も同時に公開しました。合わせて参考にしてください。
■アナログの基礎(パート2):デルタシグマ(ΔΣ)ADCとそのデジタル機能の活用方法
アナログ技術の基礎を解説する第2回目の記事です。ここでは、A/Dコンバータの現在の主流となっているデルタシグマ型A/Dコンバータの原理およびその構成要素であるΔΣ変調器、デジタルフィルタ、デシメーションフィルタについて詳しく解説します。
■自動機械機能向けのマシンツーマシンネットワーク
マシンツーマシン(M2M)とIoTはどちらも機械同士が通信を行うので用途も似ていますが、誕生した背景が異なるため実装方法や使い方が微妙に異なっています。ここでは、産業用途におけるM2MとIoTの違いについて解説します。
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