マイコン

デジタル電源用マイコン評価ボード「CHEWING GUM」好評発売中!

 CHEWING GUMは、豊富なアナログ機能と、高性能DSP・高分解能PWMを内蔵した、デジタル電源を始めとするパワー制御アプリケーションに最適な8ビットMCU、MD660xシリーズを単体で評価できる超小型評価ボードです。

 従来より好評発売中の「MD6602」搭載モデル CHEWING GUM【MSE-MD6602-DIP】に加え、2019年1月、新規に開発された「MD6603」を搭載した新モデルCHEWING GUM【MSE-MD6603-DIP】が登場しました。


 新バージョンMD6603は、従来のMD6601/MD6602に搭載されていた8ビットCPU(8051)と2個のTinyDSPに加えて、専用コアのEPUを新たに搭載し、電源のマルチタスク処理がより強化されています。
 EPUは、ゼロ時間でタスク切り替えができる16 ビットマイコンであり、TinyDSPや豊富なアナログ機能、高分解能PWMなどと密接に連携することにより、デジタル制御電源に必要となる複雑なリアルタイム処理を低遅延で実行します。

 スイッチング電源は、負荷が変動しても安定して電力を供給できるように常に出力を監視しながらフィードバックする構成になっています。そのフィードバック制御をアナログではなくデジタルで行うのがデジタル電源です。アナログ制御方式ではエラー・アンプが出力電圧と基準電圧を比較して、差分がゼロになるようにパワートランジスタを調整し、出力電圧を一定に保つ働きをしますが、デジタル制御方式ではDSPが数値演算を行って同様の働きをします。

 MD6603を使用したデジタル電源は、アナログ制御電源に比べて高効率、高速応答、高信頼性、小型化、多品種対応などにおいて優れており、さらにホストと負荷が通信しあうことで、状況に応じて最適なドライブや制御方法に切り替えることができるといった利点があります。

 CHEWING GUMは、USB-シリアル変換チップとminiUSBコネクタを搭載しており、PCと接続するだけで、サンケン電気が提供する統合開発環境MD-Studioを使用して、内蔵FLASHメモリの書き換えやソースレベルデバッグなどを行うことができます。また、MD6603の各ピンを2.54mmピッチの端子に引き出してあるので、ピンヘッダを取り付ければブレッドボードによる評価を簡単に行うことができます。

  • ●MD6603搭載 新バージョンCHEWING GUMの主な仕様
  • ・搭載MPU:MD6603FNV
    PCとUSBケーブルで接続することでバスパワーによる動作が可
    ・ブレッドボードなどに接続可能な2.54mmの端子ピッチ
    ・アナログ/デジタルで分けて配置されたGPIO端子
    ・USBシリアル変換IC:CP2102-GM
    ・電源LED(橙色)、ユーザーLED(緑/橙2色)
    ・リセットスイッチ
    ・コネクタ:miniUSB
    ・基板サイズ:53.7mm×18.0mm(突起物をのぞく)

デジタル電源用マイコン評価基板 CHEWING GUM
【MSE-MD6603-DIP】 ・・・5,480円

 


 

 MD6602シリーズは、デジタル電源などのパワー制御アプリケーションに最適な8ビットMCU(Micro Controller Unit)です。
 8bitCPUに加え、高性能な16bitTinyDSPを2ユニット搭載した独自の構成で、電源制御などの高速演算が必要なアプリケーションを、スマートに、低消費電流で制御します。さらに、豊富なアナログ機能、高分解能PWMなどの強力なシステム・サポート機能で、高効率かつ高性能なパワー制御アプリケーションが実現できます。MD6601とMD6602は基本的にはほぼ同等の機能ブロックから構成されています。
 

特長その1:「豊富なアナログ機能」

 MD6602には高速10ビットA/D変換器、高精度12ビットA/D変換器、D/A変換器、高速コンパレータ、汎用オペアンプなどを内蔵しています。これらのアナログ機能の間や、アナログ機能と外部端子との間は、プログラマブルな内部配線網を介して相互結線が可能です。

 

特長その2:「高性能DSP演算機能」→CPU含めて3コア搭載(MD6602)

 メインのCPUに加えて16ビットTiny DSPを2ユニット搭載し、システム処理はCPUで、演算処理はTiny DSPで、並列に処理することが可能です。Tiny DSPは、乗算・積和に加えて除算処理もサポートしています。

 

特長その3:「高分解能PWM機能」

 PWM出力波形は1ns分解能でデューティと周期を設定可能です。デッド・タイムの自動付加機能や、コンパレータなどの外部イベントに同期したPWM波形のデューティ・カットやサイクル・カットなどの高速応答も可能です。

 

特長その4:「周辺レジスタ間自動データ転送機能(DSAC)」

 内蔵周辺機能のレジスタ間でデータを自動転送することが可能です。たとえば、A/D変換器、Tiny DSP、PWM間でデータを自動転送すると、CPUの介在なくフィードバック制御が可能になります。その間、CPUは異常検知や通信処理などシステム処理に集中できます。

MD6602の特長

共通電源電圧/動作周波数 デジタルDVCC/アナログAVCCとも3.3V単一電源動作/50MHz(最大)
消費電力(Typ.) デジタル:165mW、アナログ:20mW
パッケージ QFN-40(6×6、P0.5)
LQFP-64(10×10、P0.5)
アナログ機能アナログ内部結線 プログラマブル
(A/D・コンパレータと外部端子の間にオペアンプを挿入するなど)
10ビットA/D変換器 2ユニット、4MSPS/ユニット、デュアル・サンプリング
12ビットA/D変換器 1ユニット、1MSPS/ユニット
D/A変換器 10ビット電圧出力×4チャネル
アナログ・コンパレータ 6ユニット、高速応答
汎用オペアンプ 4ユニット、単体/ユニティ・ゲイン切替
リファレンス電源 1.2V出力、中点GND出力
温度センサ 電圧出力、A/D変換器で読み取り
デジタル機能8ビット8051CPU 8051/8052命令コンパチ、命令実行サイクル:1cyc(min)、3cyc(ave)
1-wire デバッグI/F 1信号のみで、内部リソースのR/W、実行制御、ブレーク、FLASH書込み可能
FLASHメモリ 32KB、キャッシュ、プロテクト機能付き
内蔵RAM 1KB(+CPU直結RAM×256バイト)
Tiny DSP 2ユニット、飽和命令、定数レジスタ等強化
高分解能PWM 2相PWM×4組出力、分解能1ns(デューティ/周期), Duty Cut, Cycle Cut可能
DSAC 16チャネル、周辺レジスタ間のDMA機能
16ビット・タイマ 4ユニット、16ビット、端子入出力機能
SPI/I2C/UART 各1ユニット、それぞれ外部端子を独立化
GPIO
(デジタルは5Vトレラント)
同左、LQFP-64では、デジタル×26本、アナログ×20本
割り込みコントローラ 割込み要因ごとにベクタ分離、割込み優先度×2レベル、
全GPIOを割込入力設定可
WDT 1ユニット、リセット生成/割込み生成
LVD 低電圧検知回路内蔵
POR パワー・オン・リセット回路内蔵
IRC 内蔵発振器(10MHz)
PLL 外部(水晶)発振クロック/内部発振クロックを4逓倍(最大50MHz)

 

  • MD6603搭載 新バージョンCHEWING GUM
  • 搭載MPU:MD6603FNV
    PCとUSBケーブルで接続することでバスパワーによる動作が可
    ブレッドボードなどに接続可能な2.54mmの端子ピッチ
    アナログ/デジタルで分けて配置されたGPIO端子
    USBシリアル変換IC:CP2102-GM
    電源LED(橙色)、ユーザーLED(緑/橙2色)
    リセットスイッチ
    コネクタ:miniUSB
    基板サイズ:53.7mm×18.0mm(突起物をのぞく)

デジタル電源用マイコン評価基板 CHEWING GUM【MSE-MD6603-DIP】 ・・・5,480円

 


 

●MD6602搭載 旧モデルCHEWING GUM【MSE-MD6602-DIP】も引き続き発売中です。

  • MSE-MD6602-DIPの概要
  • 53mm×18mmと小型サイズ
  • MCUの端子信号を2.54ピッチの端子に引き出し(ブレッド・ボードなどに搭載可)
  • 2色LED、リセット・ボタン搭載
  • PCと接続することでバス・パワー動作
  • デバッグI/F回路内蔵
  • 統合化開発環境MD-StudioによりFLASH書き換えやデバッグ可能

デジタル電源用マイコン評価ボード CHEWING GUM【MSE-MD6602-DIP】 ・・・ 4,980円

 


  

【MSE-MD6602-DIP】を用いた電源回路を構成できる評価基板 デジタル電源ボード【MSE-MD6602-DPS】

デジタル電源ボード
【MSE-MD6602-DPS】 ・・・ 7,880円

この電源回路基板は、CHEWING GUM【MSE-MD6602-DIP】を使ってデジタル電源の評価を行うための実験用ボードです。
CHEWING GUM【MSE-MD6602-DIP】を、この電源回路基板のコネクタに接続して使用します。
※本商品には、デジタル電源用マイコン評価基板CHEWING GUM【MSE-MD6602-DIP】は付属していません。

回路構成は、非絶縁同期降圧型コンバータになっています。非絶縁とは、トランスを使用していない電源回路です。
同一回路基板内での電圧変換などは絶縁する必要がないので、トランスを使用しない非絶縁回路が一般的に使われます。
また、同期降圧型コンバータは、高い入力電圧を低い出力電圧に変換します。この回路では、入力電圧12V、出力電圧1.8V、出力電流4Aです。
入出力の制御は、FETなどによるスイッチをON/OFFさせて行いますが、スイッチをOFFにしたときの電流パスにダイオードを使用するのが非同期方式で、
FETなどのスイッチ素子を使用するのが同期方式です。同期方式の方が回路が複雑になります。
デジタル電源の実験を行うには、CHEWING GUMのフラッシュメモリにプログラムを書き込む必要があります。
サンプルプログラムが用意されていますので、下記からダウンロードしてください。

サンプルプログラムのダウンロードはこちら

統合化開発環境IDE_MD660xより、統合開発環境 MD-Studioへ変更となりました。
プログラムの書き込み方法はこちら

 

 

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