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【問4】 プリント基板上からケーブルに差動信号を受け渡す基本技術

プリント基板上からケーブルに差動信号を受け渡す基本技術
~コモン・モードを発生させないためには両線路間の電気的バランスを変化させない~

●問4 [レベル:基本]
伝送線路を伝搬しているディファレンシャル・モード信号の電力の一部がコモン・モードに変換されるきっかけは次のどれでしょうか?

(a) 伝送線路が平衡ではない
(b) 伝送線路の電気的なバランスに変化がある
(c) グラウンドの構造に不連続がある
(d) 伝送線路の特性インピーダンスに変化がある
 
 
 
 

●即答
 正しい答えは(b)です.
 モード変換は,信号を伝える導体の電気的なバランスが変化したときに発生します.発生するコモン・モード電圧値は,バランスの変化点のディファレンシャル・モード電圧と,電気的バランスの変化の大きさを乗じたものに等しくなります.
 ディファレンシャル信号は,平衡または不平衡伝送線路に沿ってモード変換なしに伝搬させることができます.ただし,グラウンド構造の不連続が伝送線路のバランスを変化させる場合のみ,モード変換が生じます.
 図1に示すように,プリント基板のグラウンド面(裏面)の上側(表面)を走る一対の伝送線路に沿って,ディファレンシャル信号が伝搬しているとします.この信号が,プリント基板上の伝送線路から,裏面にグラウンド面をもたない一対のツイスト・ワイア線路に乗り換えたとしても,プリント基板上の信号線対と一対のツイスト・ワイア線路の両方において平衡が保たれていれば,ディファレンシャル・モードからコモン・モードへの変換はまったく起こりません.
 最後に,両線路の特性インピーダンスの変化(1)は,ディファレンシャル・モード信号の反射を引き起こしますが,電気的なバランスに変化がなければ,モード変換は起こりません.<訳 越地 耕二>

 
 
 
 
図1 グラウンドをもつプリント基板表面の一対の伝送線路からグラウンドなしの一対のケーブルに差動信号を受けわたすと,電力の一部がコモン・モードに変換される.
 
  ●訳注
(1)グラウンド面をもつプリント基板の表面に形成された一対の線路と、グラウンド面のない一対のツイスト・ペア線路それぞれの特性インピーダンス
 
 
     
               

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