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[原著] |
EMC Question of the Week 2017-2020 |
[著] |
Todd Hubing (LearnEMC社代表,米クレムソン大学名誉教授) |
[訳] |
櫻井 秋久 |
[企画・制作] |
ZEPエンジニアリング |
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問16 [レベル:基本] |
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EMCエンジニアが言う“NEXT”とは何の略でしょうか? (a) 近端クロストーク(Near-End Cross-Talk) (b) 公称外部送信(Nominal Extraneous Transmission) (c) 国家交流条約(National Exchange Treaty) (d) 核励起試験(Nuclear Excitation Test) |
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●即答 正解は(a)です. クロストークは,加害者となるソース回路や伝送線路から被害回路や伝送線路への電磁結合の程度を表す指標の1つです. 近端クロストーク(Near-End Cross-Talk)とは,加害者側の伝送線路の信号源端に最も近い被害伝送線路端との結合を指します.遠端クロストーク(FEXT,Far-End Cross-Talk)は,被害配線の反対側の線路端への結合を指します. 重要なのは「クロストーク」という用語は,さまざまな方法で定義できる結合の指標であるという点です.たいてい,被害回路で測定された電圧と加害者側回路で測定された電圧の比で定義されますが,電力または電流の比で定義されることもあります.したがって,2つの回路や伝送線路間のクロストーク値を伝えるときは,同時に,クロストークの定義も伝えることが大切です. 図1は,ディジタル・クロック配線からDC電源入力へのクロストークが,伝導エミッションや放射エミッションの原因となるようすを示しています(1). |
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図1 ディジタル・クロック配線からDC電源入力へのクロストークは 伝導エミッションや放射エミッションの原因になる |
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● [訳注] (1) DC電源ラインへ高周波のクロック信号が結合すると,それはAC電源線に伝導エミッションとして,DC電源ラインとそれにつながる回路からの放射エミッションとして現れる可能性がある. |
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