プリント基板用語集
プリント基板の材料、設計、製造、検査に関するさまざまな用語について解説します。
ア行
- アートワークマスタ
- 製造用原版を作るために用いる指定された倍率の原図。
- アウトグロース
- 製造用フィルム又はレジストによって与えられる導体幅を超えてめっきの成長によって生じた導体幅の片側の広がり分。
- アクセスホール
- 多層プリント配線板の内層に設けたランドの表面を露出させるための穴。
- アスペクト比
- プリント配線板の板厚をめっき前の穴径で除した値。
- アディティブ法
- 絶縁基板上に、選択的にめっきなどによって導体パターンを形成するプリント配線板の製法。
- 穴パターン
- プリント配線板上のすべての穴の配置。
- 穴埋め法
- スルーホールめっき後の穴内を充てん剤で埋め、表面に導体のポジパターンを形成、エッチングした後、充てん剤及び表面のエッチングレジストを除去して銅スルーホールのプリント配線板を製造する方法。
- アンダカット
- エッチングによって導体パターン側面に生じる片側の溝又はへこみの大きさ。
- ウィッキング
- 絶縁基板中の繊維に沿った液体の毛管吸収現象。
- ウェッティング、はんだぬれ
- 金属表面上にはんだが均一かつ、とぎれることなく滑らかに広がっている状態。
- 永久レジスト
- 加工処理をした後、取り除かないレジスト(例えば、フルアディティブプロセスのめっきレジスト)。
- エッジコネクタ端子
- プリント配線板の端部に形成されたプリントコンタクト。
備考: 通常、エッジ形ソケットコネクタにかん合させる。
- エッチバック
- スミアを除去し、更に内層導体の露出表面積を増加させるために、穴壁面の絶縁物を所定の深さまで除去すること。
- エッチファクタ
- 導体厚さ方向のエッチング深さ (T) と、幅方向のエッチング深さ (D) との比。
- エッチング
- 導体パターンを作るため、絶縁基板上の導体の不要部分を化学的又は電気化学的に除去すること。
- エッチングレジスト
- エッチングを必要としない部分に施す耐エッチング性の皮膜。
- エッチング液
- エッチングに用いる腐食性の溶液。
- オーバハング
- アウトグロースとアンダカットとの和。
備考: アンダカットを生じないときのオーバハングは、アウトグロースだけである。
- オーバめっき
- 既に形成された導体パターン又はその一部分の上に施しためっき。
- 織糸露出
- 絶縁基板内のガラス布の繊維が完全には樹脂で覆われていない表面の状態。
- 織り目
- 絶縁基板内のガラス布の繊維が完全に樹脂で覆われているが、ガラス布のきめがよく見える表面の状態。
カ行
- 外層
- 多層プリント配線板の表面導体パターン層。
- ガス抜け
- 減圧及び加熱又はこの両方の条件下で、プリント配線板からガス又は蒸気が放散すること。
- 片面プリント配線板
- 片面だけに導体パターンがあるプリント配線板。
- 片面フレキシブルプリント配線板
- 片面だけに導体パターンがあるフレキシブルプリント配線板。
- カバーコート
- 【フレキシブルプリント配線板】 フレキシブルプリント配線板の導体部を絶縁保護するために塗布した絶縁塗料。
備考: ランド部、端子部など接続に必要な導体部には塗布しない。
- カバーレイ
- 【フレキシブルプリント配線板】フレキシブルプリント配線板の導体部を絶縁保護するために被覆したフィルム。
備考: ランド部、端子部など接続に必要な導体部は、フィルムが除去してある。
- カバー層
- 導体パターンを含むプリント配線板の表面を覆う絶縁物の層。
- ガラス不織布
- ガラス繊維をからみ合わせて、シート状にしたもの。
- ガラス布、(ガラスクロス)
- ガラス繊維の糸を用いて織った布。
- 貫通接続
- プリント配線板の表裏にある導体パターン間の電気的接続。
- 基準ノッチ
- 正確な位置決めをするため、プリント配線板又はパネルに付けた溝。
プリント配線板製造用、実装、検査などに使用する。
- 基準穴
- 正確な位置決めをするため、プリント配線板又はパネルに付けた穴。
プリント配線板製造用、実装、検査などに使用する。
- 極性溝
- 適合するコネクタへ正しく挿入し、正確に位置合わせをするために使用される
プリント配線板の端部に設けた溝。
- 金属張基板
- 片面又は両面を金属箔で覆ったプリント配線板用の絶縁基板。
- グラウンド
- プリント配線板の表面又は内部に、大地への接続、電源供給、シールド又はヒートシンクの目的で使用する導体層。
- クリアランスホール
- 多層プリント配線板において、めっきスルーホールを取り巻く部分に導体パターンがないようにした領域。
- クレイジング
- 機械的なひずみによって絶縁基板中のガラス繊維が、その織り目のところで樹脂と離れる現象。
備考: この状態は、絶縁基板表面下に白い点又は十字形が連結した状態で現れる。
- グローイング
- 炎を出さないで赤熱している状態。
- クロスハッチング
- 導体パターンの中に、導体のない箇所を入れることによって、広い導体パターンを
小さく分けること。 クロスハッチングのパターン例
- 格子
- プリント配線板上の接続箇所の位置を決めるための直交する等間隔の平行線群によってできる架空の網目、座標。
- コーナクラック
- スルーホールのコーナ部分でのスルーホールめっき金属のき裂。
- コンフォーマル(絶縁保護)コーティング
- 完成したプリント回路板の表面形状に沿って付けた絶縁保護皮膜。
- コンポジット積層板
- 紙、ガラス不織布、ガラス布などを補強材としたプリプレグを、2種類以上相互に組み合わせた複合積層板。一般にガラス布と、他のものとを組み合わせている。
サ行
- サブトラクティブ法
- 金属張基板上の導体箔の不要部分を、例えば、エッチングなどによって、選択的に除去して、導体パターンを形成するプリント配線板の製法。
- シーケンシャル積層法
- 表裏導体パターン接続用の中継穴をもつ両面プリント配線板を複数枚又は片面プリント配線板と組み合わせて積層し、必要な場合、更にスルーホールめっきによって全体の導体層間を接続するようにした
多層プリント配線板の製法。
- 写真縮尺寸法
- アートワークマスタを写真で縮小するとき、その程度を示すためにアートワークマスタ上に記した縮小後の仕上がり寸法。
- ジャンパ
- プリント配線板上に、あとから個別に形成した導体パターン。
ワイヤ、導電ペーストなどによって2点間を接続する導体パターン。
- 信号層
- 電気信号の伝送を目的としたパターンを主にもつ導体層。
備考: 接地又は一定の電圧をもたせた層は信号層とはいわない。
- スクリーン印刷
- スキージでインクなどの媒体をステンシルスクリーンを通過させてパネルの表面上にパターンを転写する方法。
- スミア
- ドリル加工した穴の内壁の導体露出表面に、意図せずに付着した絶縁基板の樹脂。
備考: 通常穴あけ作業時に発生する。
- スリバ
- 導体の端から離れかかった細い金属の突起。
- スルーホールめっき
- 層間接続を行うため、穴壁面に金属をめっきすること又はその金属。
- スルーホール引抜き強さ
- ランドのない状態で、めっきスルーホールのめっき金属部をプリント配線板に垂直な方向へ引き抜くために必要な力。
- 製造用フィルム
- プリント配線板を製造するために用いる倍率1 : 1のパターンがあるフィルム又は乾板。
- 製造用原版
- 製造用フィルムを作るために用いる倍率1 : 1のパターンがある原版。
備考: 製造用フィルムには、ネガ又はポジがあり、フィルムのほか乾板の場合もある。
- 製造用多面取りフィルム
- プリント配線板を製造するために用いる倍率1 : 1のパターンが二つ以上あるフィルム又は乾板。
- 積層
- 2枚以上の層構成材を一体化接着すること。
- 積層板
- ガラス布、紙などに樹脂を含浸したものを、積層、接着して得られる絶縁基板。
- 積層板面
- 片面銅張積層板又は片面プリント配線板で、銅箔を接着していない側。
- 設計導体幅
- 購入者と製造業者との間で承認された導体幅の設計値。
- 接着剤面
- フルアディティブ法では、めっき前の接着剤塗布面、サブトラクティブ法では、
接着剤を使用した銅張積層板の銅箔除去面。
- 絶縁基板
- ベースマテリアル表面に導体パターンを形成することができる絶縁材料。
備考: 1. 硬質のものと柔軟性のものとがある。 2. 金属箔をもつものと、
もたないものの総称。
- 絶縁基板厚さ
- 絶縁基板での表面の導体箔、めっき導体及び付着させた物(はんだレジスト等)を除いた厚さ。
- 絶縁層
- 非導電性の層。
- セミアディティブ法
- アディティブ法の一つで、絶縁基板上に薄い無電解めっきを行い、パターンを形成後、電気めっき及びエッチングを用いて導体パターンを形成する製法。
- 全板厚
- プリント配線板の仕上がり後の全体の厚さ。
- 層
- プリント配線板を構成する各種の層の総称語。
備考: 機能的には導体層、絶縁層、構成上は内層、外層、カバー層などがある。
- 層間はく離、デラミネーション
- 絶縁基板又は多層プリント配線板の内部に生じる層間のはがれ。
- 層間位置合せ
- プリント配線板で、各層のパターンの相互位置関係を合わせること。
備考: 通常、このために位置合せ穴、位置合せマークなどが用いられる。
- 層間接統
- 多層プリント配線板の異なった層の導体パターン間の電気的接続。
- ソルダペースト
- はんだ(ソルダ)粉末とペースト状フラックスの混合物。
備考: クリームはんだ、はんだペーストともいう。
- ソルダレジスト
- プリント配線板上の特定領域に施す耐熱性被覆材料で、はんだ付け作業の際に
この部分にはんだが付かないようにするレジスト。
- ソルダレベリング
- 十分な熱と機械的な力を与えて、プリント配線板から溶融したはんだ(方法とはんだの組成には関係がない。)を再分布及び部分的除去又はそのいずれかを行うこと。
備考: 加熱と機械的な力とは同じ媒体、例えば、加熱した油の噴流又は熱風によって
供給してもよい。“はんだコート”ともいう。
タ行
- ダイスタンプ法
- 導体パターンを、金属板から打ち抜いて絶縁基板上に接着するプリント配線板の製法。
- 多層プリント配線板
- 表面導体層を含めて3層以上に導体パターンがあるプリント配線板。
- 多層フレキシブルプリント配線板
- 表面導体層を含めて3層以上に導体パターンがあるフレキシブルプリント配線板。
- 多面取りパターン
- 1枚のパネル寸法内に製品のパターンを二つ以上配置したパターン。
- 多面取りプリントパネル
- 製造用多面取りフィルムでプリントされたパネル。
- ディウェッティング、はんだはじき
- 溶けた、はんだが金属表面に被覆した後に、はんだが引けた状態となって、はんだの非常に薄い部分ができた状態。
- ディップソルダリング
- 部品を取り付けたプリント配線板を溶融はんだ槽の静止した表面上に接触させることによって、露出している導体パターンと部品の端子のすべてを同時にはんだ付けする方法。
- ディファレンシャルエッチング
- 導体層のうち、不必要な導体部を必要な導体部よりも薄くすることによって、必要な導体パターンだけを残すようにするエッチング。(必要な導体部もエッチングによってその部分だけ薄くなる。)
- テーピング部品
- 部品の自動実装、自動検査などが容易にできるように、あらかじめテープに連続して取り付けられた部品
- テストクーポン
- 生産品の良否を決めるために用いるプリント配線板の一部分。
備考: 通常、生産品と同一パネル上に設け、切り離して使用する。
- テストパターン
- 試験及び(又は)検査のために用いるパターン。
- テストボード
- 生産品と同一の工程で製造された生産品の代表となるもので、良否を決定するために用いるプリント配線板。
- デスミア
- 穴内の導体表面のスミアを、化学的その他の方法で清浄にする処理。
備考: 通常、化学処理法又はプラズマ処理法が使用される。
- 電源層
- 主として、電源供給を目的とした導体層。
- テンティング法
- めっきスルーホールとその周りの導体パターンをレジストで覆ってエッチングする方法。
備考: 通常、エッチングレジストにはドライフィルムを使用する。
- 銅スルーホール
- 銅めっきだけで構成され、オーバめっきの施されていないめっきスルーホール。
- 導体
- 導体パターンの個々の導電性を形成する部分。
- 導体箔
- 絶縁基板の片面又は両面に接着する、導体パターンを形成するための金属箔。
- 導体パターン
- プリント配線板で、導電性材料が形成する図形。
- 導体ピッチ
- 隣接する導体の中心間の距離。
- 導体間げき
- プリント配線板を真上から眺めたとき、同一層にある導体の端とそれに対向する
導体の端との距離。
備考: 導体と導体との中心間距離ではない
- 導体許容電流
- 指定された条件のもとで、プリント配線板の電気的・機械的性能を損なわずに導体に継続的に流すことのできる最大電流。
- 導体厚さ
- 付加された被着金属を含めた導体の厚さ。
- 導体層
- 信号層、電源層、グラウンド層などの導電性がある層。
- 導体層間厚さ
- 多層プリント配線板の隣接する導体層間の絶縁材料の厚さ。
- 導体幅
- プリント配線板の真上から眺めたときの導体の幅。
備考: 関連規格で許容される範囲の欠陥は含めない。
- 導電ペースト、 導体ペースト
- 絶縁基板の片面又は両面に、印刷によって導体パターン、スルーホールを
形成するための導体材料。
備考: 導電ペーストには、銀、銅、ニッケル、カーボンなどがある。
- 導電ペーストスルーホール
- 導電ペーストによって貫通接続した穴。
- 銅箔
- 絶縁基板の片面又は両面に接着する、導体パターンを形成するための導体として
銅を用いた導体箔。
- 銅箔面
- 片面銅張積層板又は片面プリント配線板で、銅箔が接着された側。
- 銅箔除去面
- 銅箔を除去した絶縁基板の表面。
- 銅箔の 跡写り
- 導体箔を除去した後に絶縁基板表面に残った導体箔の跡。
備考: 通常、黒、茶又は赤色のしまとして現れる。
- 銅張積層板
- 片面又は両面を銅箔で覆ったプリント配線板用の積層板。
- ドライフィルムレジスト
- あらかじめフィルム化した感光性レジスト。
- 取付け穴
- プリント配線板を機械的に取り付けるために用いる穴、又は部品をプリント配線板に機械的に取り付けるために用いる穴。
ナ行
- 内層
- 多層プリント配線板の内部導体パターン層。
- ネイルヘッド
- 多層プリント配線板をドリルで穴あけしたとき、穴部分に生じる内層導体の銅の広がり。
- ネガパターン
- 導体部分が透明であるフィルム上のパターン。
- ノンウェッティング、はんだぬれ不良
- はんだが金属表面全体には付着せず、下地金属が部分的に露出している状態。
ハ行
- バイア、(ビア)
- 層間を接続するためだけに用いられる穴。部品取付けには用いない。
- パターン
- プリント配線板上に形成された導電性の図形及び非導電性の図形。
備考: 使用する版、図面及びフィルム上にある図形にも用いる。
- パターンエッジ仕上がり度
- プリント配線板に形成されたパターンエッジの、製造用フィルムとの一致の度合い。
- パターンめっき
- 導体パターン部だけに行う選択的めっき
- パッド
- 表面実装用部品を搭載するためのランド。
- パネル
- プリント配線板の製造工程を順次通過する、製造設備にあった大きさの板。
- パネルめっき
- パネル全表面(スルーホールを含む。)に対するめっき。
- バレルクラック
- スルーホールの穴内壁部でのスルーホールめっき金属のき裂。
- ハローイング
- 機械的又は化学的原因によって、絶縁基板表面又は内部に生じる破砕又は層間はく離で、穴又は機械加工部分の周辺に白く現れる現象。
- はんだ フィレット
- 部品リードとランドをはんだ付けした際の、はんだ盛りの形状。
- はんだスルーホール
- オーバめっき金属にはんだを用いためっきスルーホール。
- はんだ面
- 部品面の反対側のプリント配線板の面で、大部分のはんだ付けが行われる面。
- バンプ
- プリント配線板の部品搭載用パターン(フットプリント、又はパッドと呼ばれるパターン)の上又は部品のリードの上に、接続することを目的に形成した、台地状又はコブ状に盛り上がった導体形状の部分。
- 非導電パターン
- プリント配線板で、非導電性材料が形成する図形。
- ヒュージング
- 導体パターン上の金属被覆を溶融させた後、再凝固させること。
備考: 通常、金属被覆ははんだめっきである。
- 表面実装
- 部品穴を使わないで、導体パターンの表面で電気的接続を行う部品搭載方法。
備考: 表面実装技術を略してSMTとして使われる場合がある。
- ビルドアップ法
- めっき、プリントなどによって、順次導体層、絶縁層を積み上げていく多層プリント配線板の製法。
- ピンホール
- 導体層、絶縁層などの、不本意に貫通している微小な穴。
- ピンラミネーション
- ガイドピンによって、各層の導体パターンの位置決めを行い、積層一体化する多層プリント配線板の生産技術。
- フォトレジスト、ホトレジスト
- 光の照射を受けた部分が現像液に不溶又は可溶となるレジスト。
備考: 不溶となるものをネガタイプ、可溶となるものをポジタイプという。
- 複合テストパターン
- 2個以上のテストパターンの組合せ。
- プッシュバック
- 製品を打抜き加工する場合に、打ち抜かれたものを再度もとの状態に押し戻す加工方法。
- フットプリント
- 表面実装用多端子部品を搭載するためのパッド群。
- 部品穴
- プリント配線板へ部品の端子を取り付けると同時に、導体パターンとの電気的接続ができる穴。
- 部品面
- 挿入部品を実装するプリント配線板で、大部分の挿入部品が搭載される面。
- フラッシュ導体
- 導体の表面が絶縁基板の表面と段差がない同一平面にある導体。
- プリプレグ
- ガラス布などの補強材に樹脂を含浸させBステージまで硬化させたシート状材料。
- プリント、印刷
- 各種の方法によって表面上にパターンを再現する技法。
- プリントコンタクト
- 接触による電気的な接続を目的とした導体パターンの部分。
- プリント回路
- プリント配線と、プリント部品及び(又は)搭載部品とから構成される回路。
- プリント回路板
- プリント回路を形成した板。
備考: プリント回路実装品 (printed circuit assembly) ともいう。
- プリント配線
- 回路設計に基づいて、部品間を接続するために導体パターンを絶縁基板の表面
又は表面とその内部に、プリントによって形成する配線又はその技術。
備考: プリント部品の形成技術は含まない。
- プリント配線版
- プリント配線を形成した板。
- プリント部品、印刷部品
- プリント技術によって形成された電子部品。
備考: プリントコイル、印刷抵抗、コンデンサ、ストリップラインなどがある。
- フルアディティブ法
- アディティブ法の一つで、無電解めっきだけで導体パターンを形成する製法。
- プレインホール
- プリント配線板の表裏に貫通した、壁面にめっきがない穴。
- フレーミング
- 炎をあげて燃焼している状態。
- フレキシブルプリント配線板
- 柔軟性がある絶縁基板を用いたプリント配線板。
- フレックスリジッドプリント配線板
- 柔軟性がある部分と硬質の部分とからなるプリント配線板。
- フローソルダリング、ウェーブソルダリング
- 間断なく流れ、かつ、循環しているはんだの表面にプリント配線板を接触させてはんだ付けする方法。
- ブローホール
- めっきスルーホールをはんだ付けしたときに、発生したガスによってできたボイド又はボイドができためっきスルーホール。
- ベースフィルム
- フレキシブルプリント配線板用絶縁基板で、表面に導体パターンを形成することができるフィルム。
備考: 耐熱性が要求される場合はポリイミドフィルム、耐熱性が不要な場合はポリエステルフィルムが主に使用される。
- ベースフィルム面
- 片面フレキシブルプリント配線板で、導体パターンが形成されていない側。
- ベーパーフェーズソルダリング
- 気相はんだ付け使おうとするはんだが溶融するのに十分な高さの沸点をもつ液体の蒸気が凝縮するときに放出される熱エネルギーを用いてはんだ付けをするリフローはんだ付け法。
備考: VPSと略して使われる場合がある。
- ベリードバイア、(ベリードビア)
- プリント配線板の内層間を接続するために内部に埋め込まれた、プリント配線板の表面に開口していないバイア。
- ボイド
- あるべき物質が局所的に欠落している空洞。
- ポジパターン
- 導体部分が不透明であるフィルム上のパターン。
- ホットエアレベリング
- 溶融はんだを付けた後、熱風によって余分のはんだを除去して、表面を滑らかにするソルダレベリングの方法。
- ボンディングシート
- 個々の層を接合して多層プリント配線板を製造するために使用する接着性材料からなるシート。
備考: プリプレグ、接着フィルムなどがある。
マ行
- マーキング、(シンボルマーク)
- 組立及び補修に便利なように、文字、番号、記号、部品位置、形状などをプリント配線板上に表示したもの。
- マイクロセクション
- プリント配線板の内部を、顕微鏡で観察するため、切断などによって試料を用意すること。
- マザーボード
- 複数のプリント回路板を取り付け、かつ、接続できるように用意されたプリント配線板。
備考: バックパネル、バックプレーンといわれるものが含まれる。
- マスラミネーション
- あらかじめ作られた導体パターンをもつ内層パネルの上下を、それぞれプリプレグと銅箔で挟んで、多数枚を同時に積層する多層プリント配線板の大量生産技術。
- ミーズリング
- 熱的なひずみによって絶縁基板中のガラス繊維が、その織り目のところで樹脂と
離れる現象。
備考: この状態は、絶縁基板表面下に独立した白い点又は十字形として現れる。
- ミーリング
- プリント配線板とコンフォーマルコーティングとの間に白色粒状のはん(斑)点が
生じる現象。
- ミシン目
- 部品実装、はんだ付けなどを終えた後、分割できるようにプリント配線板に連続的に設けた(ミシン目状の)穴。
備考: Vカットと同じ目的に使用する。
- 無電解めっき
- 金属又は非金属の表面に、電流を使わずに金属を化学的に還元析出させる表面処理、及び析出した金属。化学めっきともいう。
- メタルコアプリント配線板
- メタルコア基板を用いたプリント配線板。
- メタルコア基板
- プリント配線板の支持体として、金属板をもつ絶縁基板。ヒートシンク、電源アース層として使われる場合もある。
- メタルマイグレーション
- 二つの金属の間に電圧がかかっているとき、一方の金属から他方の金属に向かい、導電性がある通路に沿って金属イオンが移動すること。
備考: 金属イオンが絶縁物の表面を移動する場合と、絶縁物の内部を移動する場合がある。この現象が進行すると絶縁劣化又は短絡を招くことがある。
- めっき
- 化学的、電気化学的な反応によって、被処理物(絶縁基板、スルーホール、導体パターンなど)に金属を析出させること。
備考: 広義には、上記の湿式めっきのほか、蒸着、スパッタ、イオンめっき、溶射、はんだ被覆などの乾式めっきも含まれる。
- めっきスルーホール
- 貫通接続を行うため、壁面に金属を析出させた穴。
備考: 略してPTHと使われる場合がある。
- めっきリード
- 電気めっきするために、一時的に設けられた導体パターンで、めっきすべきプリント配線板上の領域を相互に接続する。
- めっきレジスト
- めっきを必要としない部分に用いるレジスト。
ラ行
- ラインドバイア、(ブラインドビア)
- 多層プリント配線板での、外層導体パターンと内層導体パターン間を接続するバイアであって、プリント配線板の片側(表又は裏)だけに開口し、表から裏まで貫通しないバイアをいう
- ランド
- 部品の取付け及び接続に用いる導体パターン。表面実装用のパッド及び部品取付穴、バイアを囲む導体パターンなどがある。
- ランドの引離し強さ
- 絶縁基板からランドをプリント配線板に垂直な方向へ引き離すために必要な力。
- ランドレスホール
- ランドがないめっきスルーホール。
- ランド間げき
- 隣接するランド間の導体間げき(下図参照)。
- ランド幅
- 穴を取り囲むランドの環状部分の幅。
- リジッドプリント配線板
- 硬質の絶縁基板を用いたプリント配線板。
- リフローソルダリング
- 既に施してあるはんだを溶融させることによってはんだ付けする方法。
備考: 既に施してあるはんだとは、はんだめっき、ソルダペーストなどを指す。
- 両面プリント配線板
- 両面に導体パターンがあるプリント配線板。
- 両面フレキシブルプリント配線版
- 両面に導体パターンがあるフレキシブルプリント配線板。
- レジスタマーク
- 位置合せ(レジストレーション)するための基準として使われるマーク。
- レジスト
- 製造及び試験工程中、エッチング液、めっき液、はんだ付けなどに対して、特定の領域を保護するために使用する被覆材料。
- レジンリセッション
- 高い温度にさらされたプリント配線板の、めっきスルーホールの断面に見られる、めっきスルーホールの胴体部分と孔壁の間のボイド(空洞)の存在。
- ロールツーロール法
- フレキシブルプリント配線板の製造方法の一つで、製造工程の一部又はすべてをロール状で連続的に製造する方法。
ワ行
- ワイヤ貫通接続
- 穴に通したワイヤによる貫通接続。
日本工業規格 JIS C 5603-1993(プリント回路用語)を引用