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「アプリケーションラボ」は、Digi-Key社のご協力をいただいて、Digi-Key社が公開している新製品や技術情報を日本語でご紹介するWebページです。基礎技術から最新技術まで有益な情報を公開していますので、是非ご活用ください。
今回は、200MHzで動作するCPUとDSPを搭載した高性能なArduino互換ボードShieldBuddyについて解説した記事をご紹介します。
■計算集約型プロジェクトへのShieldBuddyの活用
Arduinoは、低価格なので入手しやすくプログラミング環境やライブラリも充実しているので、初心者にもプロフェッショナルにも利用しやすい開発ボードです。ただし、最も使われているArduino Uno Rev3のCPUは16MHzの8ビットATmega328Pで、搭載メモリも32Kバイトのフラッシュと2KバイトのSRAMなので少し重たい処理をしようとすると物足りません。そこで、CPUにArm Cortex-M3コアの32ビットSAM3X8Eを採用したArduino Dueは84MHzで動作し、512Kバイトのフラッシュと96KバイトのSRAMを搭載しているので大抵の用途には十分と言えるかもしれません。
しかし、もう少し欲を出して浮動小数点の演算もさせたいとなると、Arduino Dueでも難しくなります。そこでお勧めしたいのが、Hitex社製のShieldBuddy TC275というArduino互換ボードです。ShieldBuddyは、インフィニオン社製のTC275Tという200MHzで動作する32ビットCPUを採用し、メモリには4Mバイトのフラッシュと500KバイトのSRAMを搭載しています。基板サイズはArduino Dueとほぼ同じで、Arduinoシールドをそのまま利用できます。また、開発環境もArduino IDEを使用することができますが、プロ向けにEclipse IDEにも対応しています。
TC275Tは、インフィニオン社のAURIX TriCoreファミリに属する自動車専用のマイコンです。32ビットのハーバードアーキテクチャを採用したRISCプロセッサ、高速コンテキストスイッチと割り込み応答が可能なマイクロコントローラに加えて、DSPを搭載しているためTriCoreと名付けられています。これらの3つのコアは、同時に完全に独立してアプリケーションを実行させることができます。Arduino IDEの場合、setup()、loop()に加えて、setup1()、loop1()とsetup2()、loop2()を使用でき、それぞれプロセッサコア0、1、2で実行できます。すなわち、Arduinoスケッチはコードを変更することなくTC275Tで実行させることができます。さらに、セマフォや共有メモリなどを使用すると、アプリケーション間で通信することも可能です。ただし、異なるコアで同じ周辺機器を同時に使用しないように注意する必要はあります。
 < ShieldBuddy TC275 >
【アプリケーションラボ】では、Arduino Uno Rev3やArduino Mega 2560 Rev3、Arduino Dueの特長を紹介した後、開発ボードで浮動小数点演算が必要な理由について解説し、DSPを搭載したShieldBuddyの特長と使い方を説明しています。
ここで解説されているデバイスは、マルツオンラインのウェブサイトで購入できますので、是非参考にしてください。
Arduino ShieldBuddy TC275 【KITAURIXTC275ARDSBTOBO1】 17,329.35円 |
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AURIX TriCore TC275T 【TC275T64F200WDCKXUMA1】 2,724.44円 |
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下記の2本の解説記事も同時に公開しました。合わせて参考にしてください。
■周囲の作業員に機械状態の変化を通知する産業用タワー照明の設置
工場の設備は、機械の状態をどこからでも明快に見分けられるようにする必要があります。ここでは、機械の状態を作業員に知らせるため、視認性の高いアラートシステムとして利用できる産業用タワー照明を紹介します。
■アナログの基礎(パート3):パイプラインADCとその使用方法
A/Dコンバータの基礎として、これまでSAR A/DコンバータとデルタシグマA/Dコンバータについて解説しました。今回は、複数のサンプルを処理しながら同時にGサンプル/秒で出力できる超高速のパイプラインA/Dコンバータの原理と使い方について解説します。
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