今回は、中国ArduCam社が開発した1600万画素と2100万画素のRaspberry Pi用のカラーカメラモジュール「Arducam Pivariety」をご紹介します。なお、販売しているのは中国のオンラインストアであるUCTRONICSになっています。
Raspberry Pi用のカメラモジュールには、公式のPiカメラとしてCamera Module V2やRaspberry Piカメラ HQが販売されていますが、「Arducam Pivariety」はこれらよりも高性能なカメラモジュールです。用途は、IoT機器や顔認識装置、ドローン、ロボット、マシンビジョンなど様々です。
 < 16MPカラーカメラモジュール UCTRONICS-B0323 >
ソニー製のExmorRSカラーセンサーIMX298(1600万画素)を搭載したUCTRONICS-B0323は、静止画像の解像度が最大4656×3496ピクセル、対応可能なフレームレートが4640×3472@10fps、2320×1732@20fps、3264×2464@15fps、3840×2160@15fps、2592×1944@20fps、1920×1080@30fps、1280×800@45fps、1280×720@50fpsという仕様のカラーカメラモジュールです。レンズの焦点距離は4.04mm、F値は2.0±5%、視野は水平62°です。基板サイズは40×40mm。
 < 21MPカラーカメラモジュール UCTRONICS-B0324 >
同じくソニー製のIMX230(2100万画素)を搭載したUCTRONICS-B0324は、静止画像の解像度が最大5344×4016ピクセル、対応可能なフレームレートは5344×4012@9fps、3840×2160@10fps、2592×1944@15fps、2656×2004@30fps、1920×1080@30fps、1280×960@120fps、1280×720@120fps、640×480@120fpsという仕様です。レンズの焦点距離は4.77mm、F値は1.75±5%、視野は水平64°となっています。基板サイズは38×38mm。
「Arducam Pivariety」は、ハードウェアによるISP(Image Signal Processing)機能により、オート露出調整、オートホワイトバランス、オートゲインコントロール、レンズシェーディング調整などが可能です。ISPはレンズの補正やイメージセンサーのばらつき補正などを画素単位で処理する機能です。また、Raspberry Pi財団が提供するすべてのlibcameraベースのアプリと互換性があり、フリーのマルチメディアフレームワークGStreamerにも対応しています。Raspistillではサポートできません。
なお、ArduCam社ではV4L2カーネルドライバーを準備中です。V4L2(Video For Linux 2)は、ビデオキャプチャをサポートするLinuxのデバイスドライバおよびAPIです。V4L2は多くのウェブカメラやTVチューナーをサポートしており、V4L2を用いてアプリケーションにビデオ機能を簡単に追加することができます。
Arducam Pivariety (Raspberry Pi用16MPカラーカメラモジュール) 【UCTRONICS-B0323】 ¥8,333(税込¥9,166) |
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Arducam Pivariety (Raspberry Pi用21MPカラーカメラモジュール) 【UCTRONICS-B0324】 ¥10,952(税込¥12,047) |
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