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1.0から4.0までのUSB規格を解説 (Digi-Key社【アプリケーションラボ】技術解説記事のご紹介)

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No.1660 2023.1.10
  1.0から4.0までのUSB規格を解説
(Digi-Key社【アプリケーションラボ】技術解説記事のご紹介)
 
 
 「アプリケーションラボ」は、Digi-Key社のご協力をいただいて、Digi-Key社が公開している新製品や技術情報を日本語でご紹介するWebページです。基礎技術から最新技術まで有益な情報を公開していますので、是非ご活用ください。

 今回は、電子機器の相互接続規格として、無くてはならないものになっているUSBについて解説した記事をご紹介します。

1.0から4.0までのUSB規格を解説

 現在では、USB(Universal Serial Bus)はパソコンだけでなく様々な電子機器のインターフェースに使用されています。その名のとおり、ユニバーサルな相互接続規格と言えます。

 1996年に、USB-IF(USBインプリメンターズフォーラム)がUSB 1.0を公開しましたが、ほとんど普及しませんでした。しかし、1998年に公開されたUSB 1.1は、Apple社のiMac G3に採用されたことで有名になり、USBの普及に弾みがつきました。USB-IFは、1995年に設立されたUSBの普及および仕様の策定を行っている非営利団体です。

 USB1.0/1.1は、転送速度が1.5Mbpsの低速モードと12MbpsのFull Speedモードが可能でしたが、より高速なデータ転送が求められるようになり、2000年4月にUSB 2.0の仕様が公開されました。USB 2.0では、High Speedモードという480Mbpsの高速データ転送が可能になっています。ただし、実際の転送速度はバスの制約により最大で280Mbps程度です。

 現在の主流となっているUSB 3.0は、2008年に仕様が公開されました。Type-Cという新しいコネクタ仕様もほぼ同時に公開されています。USB 3.0はSuperSpeed USBという名称で呼ばれ、最大5Gbpsのデータ転送を可能にしましたが、実際の転送速度は最大3Gbps程度です。2013年には、転送速度が2倍の10GbpsになったUSB3.1が公開されました。ここで5GbpsのUSB 3.0はUSB 3.1 Gen1に、10GbpsのUSB 3.1はUSB 3.1 Gen2と呼ばれるようになります。

 さらに、2017年9月にデュアルレーンを利用して最大転送速度が20GbpsになったUSB 3.2が公開されました。これによって、USB 3.1 Gen1はUSB 3.2 Gen 1x1に、USB 3.1 Gen2はUSB 3.2 Gen 2x1に、20GbpsのUSB 3.2はUSB 3.2 Gen 2x2と名称が変更されました。SuperSpeed USBという名称も使われているため、少々混乱します。


USB4 Version 2.0のロゴデザイン

 
 2019年9月に、USB 4.0ではなくUSB4として新たな仕様が公開されました。USB4は従来よりも高速なデータ伝送を目指していますが、USB 3.xで発生した互換性の混乱を解消することも大きな目標とされました。

 USB 3.xでは、プロトコル仕様、コネクタ仕様、電力を送るPD仕様がそれぞれ別々だったため、組み合わせによって互換性がないということが往々に発生していました。USB4では、USB Type-Cコネクタの採用とUSB PDのサポートが必須となり、USB4に対応していれば互換性の問題は解消されます。

 USB4にはUSB 3.2と同様にシングルレーンとデュアルレーンがあり、シングルレーンの最大転送速度が10Gbpsの場合をUSB4 Gen2、20Gbpsの場合をUSB4 Gen3と呼んでいます。したがって、USB4の最大転送速度はUSB4 Gen3x2(デュアルレーン)の40Gbpsになります。

 USB4は、Macなどに採用されているThunderbolt 3のプロトコルをベースに開発されています。そのためUSB4とThunderbolt3の仕様は厳密には同じではありませんが、互換性があります。したがって、USB4でもDisplayPortやPCI Expressの信号を素通しするトンネリングが可能で、データ信号と映像信号を同時に送ることができます。

 USB4の普及はまだ始まったばかりという状況ですが、USB-IFは2022年10月に最大80Gbpsのデータ転送を実現するUSB4 Version 2.0の仕様を新たに公開しました。従来のUSB4は、USB4 Version 1.0という名称になります。

 USB4 Version 2.0は、USB4 Version 1.0よりも転送速度が2倍になりましたが、通信を非対称にして一方向が120Gbpsで反対方向を40Gbpsにすることも可能ということです。

 【アプリケーションラボ】の解説記事では、USBが登場する背景と次々にバージョンアップされるUSBの仕様を詳しく解説しています。ここで解説されているデバイスは、マルツオンラインのウェブサイトで購入できますので、是非参考にしてください。

USBレセプタクル (USB 3.2 Gen 2x2、Type-C)
【UJ32-C-H-G-H1-SMT-TR】
メーカー : CUI Devices社
コネクタタイプ : USB3.2 (Type-C)
ピン数 : 24
実装 : 信号ピンは表面実装
ボディはスルーホールにて固定
単価:¥478 (税込)

USBレセプタクル (USB4 40Gbps、Type-C)
【UJ40-C-H-G-MSMT-2-TR】
メーカー:CUI Devices社
コネクタタイプ:USB4 (Type-C)
ピン数 : 24
実装 : 信号ピンは表面実装
ボディはスルーホールにて固定
単価:¥1,061 (税込)

給電専用USBレセプタクル(20Vac/3A、Type-C)
【UJC-VP-3-SMT-TR】
メーカー:CUI Devices社
コネクタタイプ:Type-C
ピン数 : 24 (6+18ダミー)
給電専用のType-Cレセプタクルです。
電源のみで信号線は接続されていません。
単価:¥170 (税込)

 
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