はじめてのAVRマイコン第0回 Arduino資産の活用と初めてのマイコン
AVRマイコンの利点に、処理速度が速いことと、プログラム・メモリーが大きいことがあります。また、AVRマイコンを簡単に活用できるArduinoの開発環境が無料で使え、更に高度な応用には無料のATMEL Studioという開発環境が使えます。 マイコンで良く使われるPICマイコンでは、書き込み器が必要となる上に、開発環境は有料の物が多く、無料のMPLAB IDEでの開発は非常に困難です。しかし、Arduinoでは、書き込み器は不要でパソコンのUSBポートに直結でき、周辺の回路を動作させるスケッチと呼ばれるプログラムが無料で提供されることが多く、高度な機能を簡単に実現することができ、必要があれば、Arduinoの開発環境であるArduino IDEはATMEL Studioと同じ世界的に良く使われているGNU GCCコンパイラと呼ばれるプログラムをマイコンの機械語に変換するソフトウェアが使われているため、そのまま高度なプログラムを書くことも可能です。

今回は新年度ということで、マイコンを簡単に使えるArduino互換の低価格なマルツ・オリジナルのMaruduino UNO R3と無料のArduno IDEとUSBケーブルを使って、初心者でも気軽にマイコンの活用が出来るセミナーになりますので、上級者には物足りないかも知れませんが、中級者には、プログラム開発時間の節約テクニックとして受講をお勧めします。
<対象者> :何から始めて良いかわからないマイコンの初心者 :高度なプログラムを時間を節約して簡単に作りたい中級者 :制御プログラムの考え方を学びたい方
<内容> :Arduino IDEの基本操作…50分程度 :マイコンのプログラム作りの基本中の基本…50分程度 :Arduinoとパソコンをつないでの温度計測実験…50分程度 :Arduinoを利用した赤外線リモコン…50分程度 :まとめと質疑応答…50分程度
<学習のポイント> :マイコンを使って、とりあえず何かを制御したい時にArduinoはうってつけです。
しかも、Arduinoは、名称自体は商標となっているので使えませんが、回路やプログラムなどは無料で自由に活用できます。ということは、自分でATmega328などのAVRマイコンを買ってくれば、数百円で作ったプログラムを量産して使うことも可能です。(ただしArduino IDEを使って書き込めるようにするには、AVR IDEmkIIなどの書き込み器またはArduinoを改造した物と書き込みプログラムが必要です)。 そうして作ったArduinoは、単なるAVRマイコンとしても使え、しかもシールドと呼ばれる様々なオプション回路が低価格で簡単に購入できます。 欠点としては、入出力のピン数や同時に使える機能の制約により、大規模なシステムを作りにくいことがありますが、ATmega328自体は数百円で、USBシリアル変換回路を外付けにすれば他に必要な部品は百円程度で揃いますし、何も1つのArduinoだけでシステムを完結させなくとも、機能ごとにマイコンを分けてシステムを組めば良いわけです。しかも、以前にAVRマイコンのセミナーを受講され、AVR IDEをお持ちの方であれば、簡単にArduino互換機を作ることも可能です。 また、何らかの理由によりマイコン制御を始めたい方にも、簡単に理解でき、将来の高度なプログラム・テクニック習得の第一歩としても打ってつけです。 そこで今回は「第0回」ということで、超初心者から参加できる内容になっていますので、小学校高学年くらいの方から理解できる内容になります。

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