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「アプリケーションラボ」は、Digi-Key社のご協力をいただいて、Digi-Key社が公開している新製品や技術情報を日本語でご紹介するWebページです。基礎技術から最新技術まで有益な情報を公開していますので、是非ご活用ください。 今回は、電気自動車の急速な発展と共に需要が増しているSiC(シリコンカーバイド)デバイスについて解説した記事をご紹介します。 ■コストを削減しつつエネルギーインフラの効率と信頼性を高める方法 現在、電気自動車の開発が急速に進められていますが、充電ステーションなどのエネルギーインフラの整備が重要な課題になっています。すなわち、コストの削減と信頼性の向上が求められており、技術的にはSiCデバイスが注目されています。 SiCデバイスはSi(シリコン)デバイスに比べて、「破壊電界強度がはるかに高いため、同じ電圧定格でも薄い膜厚で動作が可能で、オン抵抗を大幅に抑えられる」、「熱伝導率が高いため、断面積における電流密度が高い」、「バンドギャップが広いので高温でのリーク電流を低く抑えられる」という利点があります。 Siのバンドギャップが1.12eVであるのに対しSiCは3.26eVで、おおまかに比較すると、SiCのMOSFETはSiのMOSFETより10倍の耐圧を持ち、25℃で約10倍の速さでスイッチングできます。また、動作する温度もSiが125℃までであるのに対し、SiCは200℃という高温で動作するため、熱設計と熱管理が容易になります。 実際の設計においてSiCを使用する際には、コストと性能のトレードオフにより、ディスクリートデバイス、インテリジェントパワーモジュール(IPM)、パワー統合モジュール(PIM)という3つの基本的なパッケージから選択します。
 SiC MOSFETパワーモジュール
「アプリケーションラボ」では、SiCの特徴とSiとの比較について解説した後、オンセミコンダクタ社のIPM、PIM、SiCショットキーダイオード、SiC MOSFET、SiC MOSFETゲートドライバなどについて仕様を詳しく紹介しています。さらに、プリント基板にゲートドライバとSiC MOSFETを組み合わせて実装する際に、寄生インダクタンスと静電容量を最小限に抑えるレイアウトにおける考慮事項なども解説しています。 ここで解説されているデバイスは、マルツオンラインのウェブサイトで購入できますので、是非参考にしてください。
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