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医療用アプリケーション向けにコネクタを指定する際の5つの考慮事項 (Digi-Key社【アプリケーションラボ】技術解説記事のご紹介)
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医療用アプリケーション向けにコネクタを指定する際の5つの考慮事項 (Digi-Key社【アプリケーションラボ】技術解説記事のご紹介) | ||
「アプリケーションラボ」は、Digi-Key社のご協力をいただいて、Digi-Key社が公開している新製品や技術情報を日本語でご紹介するWebページです。基礎技術から最新技術まで有益な情報を公開していますので、是非ご活用ください。 今回は、医療機器に使用するコネクタに要求される仕様と最適なコネクタの選択方法について解説した記事をご紹介します。 ■医療用アプリケーション向けにコネクタを指定する際の5つの考慮事項 医療機器で使用されるコネクタには、一般のコネクタとは異なり高い信頼性と性能が要求されます。 【アプリケーションラボ】の解説記事では、医療機器用のコネクタを選考するにあたり考慮すべき5つの項目について詳しく解説しています。 1.まず、医療機器において守るべき次のような標準規格が定められています。 「IEC60601」は、医療用器具全般の基本的な安全性および電磁妨害(EMI)や電磁両立性(EMC)に関する要求事項を定めた規格です。医療現場での使用が想定されているため、IT機器に関する規格であるIEC60950よりも厳しいものとなっています。「ISO80369シリーズ」は、医療機器の誤接続防止コネクタに関する国際規格です。また、「ISO13485」は、医療機器を製造する過程で品質を管理するための要求事項を定めた規格で、ISO9001では安全性を確保しきれないため、医療機器特有の要求事項が定められています。 2.機械的構造として、コンタクトピッチ、嵌合タイプ、終端スタイル、サイズなどを考慮する必要があります。終端スタイルには、スルーホール、面実装、ペーストインホール、プレスフィットなどがあり、ペーストインホールコネクタはプリント基板を完全に貫通しない穴に実装します。また、プレスフィットは、プリント基板の穴に押し込むと圧縮力で固定される終端で、はんだ付けが不要になります。 3.使いやすさにおいては、接触抵抗、嵌合サイクル、嵌合/抜去力などを考慮する必要があります。コンタクトには一般に真鍮が用いられていますが、高価なリン青銅に置き換えるとサイクル寿命を延ばすことができます。 4.デジタル信号を送る場合は伝送速度を考慮する必要があり、通信プロトコルにNRZを使用するかPAM4を使用するかで性能とコストが変わってきます。NRZ(Non Return to Zero:非ゼロ復帰)は、ビットの間にゼロ(0V)を挟まない変調方式で、RZより高速に伝送できるので通信によく使用されています。PAM4(Pulse Amplitude Modulation 4)は、2ビットで4つの電圧レベルを用いる信号伝送方式です。同じボーレートであればPAM4のビットレートはNRZの2倍になりますが、信号品質はNRZの方が優れています。 5.高速データ伝送では、次のような点を考慮する必要があります。コネクタは短いほうがよいこと、信号とグランドの比率は1:1が最適ですが1:1未満が必要な場合もあること、ミスアライメント(嵌合の不一致)がないこと、グランドシールドなどEMI対策が必要になる場合があることなどです。
【アプリケーションラボ】では、医療機器に適したSamtec社製の高性能コネクタを紹介しています。Samtec社は、1976年に設立された米国インディアナ州ニューオールバニに本社を置く世界的なコネクタメーカーです。 Samtec社では、一般的な業界標準や仕様の枠を超える過酷な環境試験を行っています。すなわち、湿度100%で250回の嵌合サイクル試験、500回の温度サイクル試験、高度70,000フィートでの絶縁耐圧試験、静電気放電試験、低レベル接触抵抗(LLCR)試験および耐衝撃/振動試験などです。 製品としては、最大10,000回の嵌合サイクルを必要とする場合には、Tiger Eye相互接続システムのTFM/SFMシリーズがあり、0.80、1.27、2.00mmの3種類のピッチが用意されています。高速/高密度を必要とする場合には、プレスフィットタイプのSearayオープンピンフィールドアレイを使用することができます。 ここで解説されているデバイスは、マルツオンラインのウェブサイトで購入できますので、是非参考にしてください。
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▼ MCUの状態遷移図の作成 【LP44:製作事例編】 TOF センサーの開発機のMCU の状態遷移図を作成し、組み込みプログラムの担当部署に依頼しました。TOF センサーの開発担当に仕様をヒアリングし、状態遷移図を作成し、意思疎通を図りました。 資料のダウンロードはこちらから。 回路設計に関するご相談・お見積りは無料です。こちらからお気軽にお問合せください。 |
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