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デジタルMEMSセンサのエイリアシングを防ぐ方法 (DigiKey社【アプリケーションラボ】技術解説記事のご紹介)

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No. 1816 2024. 1. 16
デジタルMEMSセンサのエイリアシングを防ぐ方法
(DigiKey社【アプリケーションラボ】技術解説記事のご紹介)
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振動情報をIoTデバイスで可視化 【LP44:IoT回路編】
デジタルMEMSセンサのエイリアシングを防ぐ方法
(DigiKey社【アプリケーションラボ】技術解説記事のご紹介)
 「アプリケーションラボ」は、DigiKey社のご協力をいただいて、DigiKey社が公開している新製品や技術情報を日本語でご紹介するWebページです。基礎技術から最新技術まで有益な情報を公開していますので、是非ご活用ください。

 今回は、MEMS加速度センサにおいて検出したアナログ値をデジタル値に変換する際に発生するエイリアシングの原因と対策について解説した記事をご紹介します。

デジタルMEMSセンサのエイリアシングを防ぐ方法

 現在では様々なIoT機器が開発されていますが、ほとんどのIoT機器には温湿度センサや大気圧センサ、加速度センサ/モーションセンサなどが搭載されるようになっています。これらのセンサはMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)で構成され、検出したアナログ値をデジタル値に変換して出力する方式が一般的です。

 アナログ値をデジタルに変換する際にはサンプリング定理に基づき、元の波形の2倍以上の周波数でサンプリングしないと、エイリアシング(折り返し雑音)が発生します。エイリアシングは、本来存在しない信号が擬似的に生成されてしまう現象で、サンプリング定理を満たさない場合に発生します。

 例えば、MEMS加速度センサで100Hzの振動をエイリアシングなしに検出するためには、最低でも200Hz以上でサンプリングする必要があります。サンプリング周波数を高くすると精度は向上しますが、周波数とともに消費電力が急激に増加します。また、入力信号には高調波やノイズなどの高周波成分が含まれているので、この影響を軽減するためにアンチエイリアスフィルタを使用します。

 加速度センサの場合、性能とバッテリ寿命のトレードオフのためサンプリングレートの選択が重要で、サンプリングレートが高いとデータ量が増えて、操作や通信に影響を及ぼし、電力効率も低下します。また、サンプリングレートが低すぎるとエイリアシングが発生します。

LIS2DU12のフィルタ構成
 
 【アプリケーションラボ】では、MEMS加速度センサが従来のアナログ式の加速度センサ(圧電型、サーボ型、ひずみゲージなど)に比べて優位な点を紹介し、デジタル式で発生するエイリアシングの原因とその対策について解説しています。その後、STMicroelectronicsが開発したアンチエイリアスフィルタを内蔵する3軸デジタル加速度センサのLIS2DU12ファミリを紹介しています。

 LIS2DU12ファミリは、アンチエイリアスフィルタを備えた超低消費電力のMEMS加速度センサです。I2C/SPI/I3Cインターフェースを備え、800Hzの通常モードでは5.9μA、超低電力モードでは0.5μA未満で動作します。I3CはI2Cの上位互換規格で、12.5MHzでの通信が可能です。

 ここで解説されているデバイスは、マルツオンラインのウェブサイトで購入できますので、是非参考にしてください。


LIS2DU12
 
低消費電力加速度センサ(アンチエイリアスフィルタ内蔵)
【LIS2DU12TR】
単価:¥728 (税込)
・±2g/±4g/±8g/±16gを選択でき、1.6Hz~800Hzのデータレートで測定可能
・128レベルのFIFOバッファを内蔵し、広範囲のデータを保存し消費電力を削減
・セルフテスト機能により、最終アプリケーションで動作確認が可能
・自由落下、ウェイクアップ、シングル/ダブルタップ認識、アクティビティ/非アクティブ、6D/4D方向などの処理用内部エンジンを搭載
・動作温度範囲:-40℃~+85℃
・サイズ:2.0×2.0×0.74mm


LIS2DUXS12
 
低消費電力加速度センサ(Qvar/AI/アンチエイリアスフィルタ内蔵)
【LIS2DUXS12TR】
単価:¥885 (税込)
・±2g/±4g/±8g/±16gを選択でき、1.6Hz~800Hzのデータレートで測定可能
・128レベルのFIFOバッファを内蔵し、広範囲のデータを保存し消費電力を削減
・セルフテスト機能により、最終アプリケーションで動作確認が可能
・組み込み機械学習コア(MLC)と有限ステートマシン(FSM)を内蔵
・アナログハブ/Qvar(静電センサ)センシングチャンネルを内蔵
・自由落下、ウェイクアップ、シングル/ダブル/トリプルタップ認識、アクティビティ/非アクティブ、6D/4D方向などの処理用内部エンジンを搭載
・動作温度範囲:-40℃~+85℃
・サイズ:2.0×2.0×0.74mm

【マルツの技術情報】
マルツエレックは回路設計のご要望にお応えします
振動情報をIoTデバイスで可視化 【LP46:IoT回路編】

ドラム式全自動洗濯機に振動センサーを取り付け、振動情報を取得し、Wi-Fi経由にてクラウドサービスに送信し、APIを活用し、PC及び携帯端末にて可視化データを表示致しました。 資料のダウンロードはこちらから。 その他の技術情報一覧はこちらをご覧ください。

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