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高速リンクにおけるジッタの影響を理解して最小限に抑える (DigiKey社【アプリケーションラボ】技術解説記事のご紹介)
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高速リンクにおけるジッタの影響を理解して最小限に抑える (DigiKey社【アプリケーションラボ】技術解説記事のご紹介) |
「アプリケーションラボ」は、DigiKey社のご協力をいただいて、DigiKey社が公開している新製品や技術情報を日本語でご紹介するWebページです。基礎技術から最新技術まで有益な情報を公開していますので、是非ご活用ください。 今回は、デジタル回路において心臓の役割を担うクロック発振器に発生するジッタの原因と対策について解説した記事をご紹介します。 ■高速リンクにおけるジッタの影響を理解して最小限に抑える 現在の電子回路はデジタル回路を中心に構成されていますが、デジタル回路は1と0や電圧の高い/低いといった2つの状態を伝達することにより実現されます。そして、デジタル信号を規則正しく送受信するには、基本的にクロック信号を用います。 クロック信号が理想的な位置からずれたり揺らいだりすると、正しく信号を送ることができません。実際に、信号経路で発生するノイズなどによりクロック信号にはずれが生じており、このずれをジッタ(Jitter)と呼んでいます。ジッタが大きくなるとビット誤り率が高くなり、実効データスループットが低下します。すなわち、データを再送する回数が増え、処理速度が低下します。 ジッタの少ないクロック信号を生成させる最も一般的な方法は、水晶発振器とPLLを組み合わせて使用することです。PLL(Phase Locked Loop)は、位相コンパレータ、ローパスフィルタ、電圧制御発振器(VCO)で構成され、入力と出力の位相を常に一定に保つように働く回路です。水晶発振器で発生するクロック信号を高い確度で安定させることができます。 水晶発振器は、50MHz程度までは基本波で安定して発振させることが可能です。しかし現在は、100~200MHzの高速クロック信号が求められているため、水晶発振器をオーバートーンで発振させるという工夫が必要になっています。 オーバートーンとは基本波の奇数倍の周波数のことで、水晶発振器は基本波の3倍、5倍で発振させることができます。オーバートーンで発振させることは技術的には非常に難しいですが、Q値が高くなり周波数の揺れ幅が狭くなってノイズも減らすことができます。 【アプリケーションラボ】では、様々なジッタの問題について詳しく解説した後、Abracon社のクロック発振器を紹介しています。Abracon社は、1992年に設立されたテキサス州オースティンに本社を置く、周波数制御部品、RF素子、パワー用インダクタなどを主力とする企業です。 Abracon社のClearClockシリーズに属するAK2AファミリとAK3Aファミリは、3次オーバートーンで発振する水晶振動子です。これらのデバイスはPLLを使用しないため構造が単純になり、小さなサイズで最小のジッタを実現することができます。 AK2Aファミリには、発振周波数100~200MHz、出力フォーマットがLVPECL、LVDS、HCSLのラインナップがあります。AK3AファミリはAK2Aファミリよりサイズが少し大きく、発振周波数212.5MHzまでのバージョンを利用可能です。 ここで解説されているデバイスは、マルツオンラインのウェブサイトで購入できますので、是非参考にしてください。
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