「アプリケーションラボ」は、DigiKey社のご協力をいただいて、DigiKey社が公開している新製品や技術情報を日本語でご紹介するWebページです。基礎技術から最新技術まで有益な情報を公開していますので、是非ご活用ください。
今回は、産業用システム向けに開発されたWi-Fi 6とBluetooth v5.4に対応したワイヤレスモジュールについて解説した記事をご紹介します。
■Bluetooth LE搭載の認証済みWi-Fi 6モジュールによる産業用ワイヤレスの簡素化
現在、Wi-FiとBluetoothによるワイヤレス通信は産業用途においても必須といえる技術になっていますが、自社の製品に導入するにはハードとソフトの開発に加えてグローバル認証やセキュリティ、過酷な環境下での信頼性なども考慮する必要があり、困難な作業が伴います。したがって、事前に認証を取得済みの市販のワイヤレスモジュールを採用するのが一般的になっています。
しかしながら、Wi-FiもBluetoothも技術革新のスピードが速く、最新の仕様に対応したワイヤレスモジュールが発売されるまでにはかなりのタイムラグがあります。Wi-Fiの最新仕様はWi-Fi 7で、Bluetoothの最新仕様はBluetooth v5.4です。
これに対応したワイヤレスモジュールとして、サイレックス・テクノロジー社が組込み無線LANコンボモジュールSX-PCEBEと無線LANアクセスポイント用モジュールSX-PCEBE-APを発表していますが、発売はこれからのようです。
 Wi-Fi 7とBluetooth v5.4に対応したSX-PCEBE(左)/SX-PCEBE-AP(右)
Sona TI351は、テキサスインスツルメンツ社のSimpleLink CC3351チップセットを採用し、SDIO2.0インターフェースを介した高速データ転送や、PAwRによる低消費電力通信をサポートしています。
SDIO(Secure Digital Input Output)は、SDメモリーカードインターフェースを利用してI/O機器を接続する規格です。また、PAwR(Periodic Advertising with Responses)は、Bluetooth v5.4で導入された双方向通信が可能なブロードキャスト通信機能です。
Sona TI351モジュールは、送信用のパワーアンプと受信用のローノイズアンプを備え、安定したワイヤレスコネクティビティを実現します。LinuxとAndroid OSをサポートし、テスト済みのコネクティビティスタックを用意しています。
Sona TI351モジュールにはチップアンテナを内蔵したタイプ、外部アンテナを接続するタイプ、M.2 2230 Key Eコネクタに挿入するタイプなどがあり、用途により使い分けることができます。また、試作や開発用にチップアンテナを内蔵したSona TI351モジュールを搭載した開発キットも用意されています。
【アプリケーションラボ】では、産業用ワイヤレス通信における課題について解説した後、Ezurio社のSona TI351モジュールと使用可能な認証済みアンテナを紹介しています。
ここで解説されているデバイスは、マルツオンラインのウェブサイトで購入できますので、是非参考にしてください。
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