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最小限のプログラミングでUSB-Cデバイスからの電力伝送を素早く100Wに増強する方法(DigiKey社【アプリケーションラボ】技術解説記事のご紹介)

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No. 1799 2023.11.28
最小限のプログラミングでUSB-Cデバイスからの電力伝送を素早く100Wに増強する方法
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最小限のプログラミングでUSB-Cデバイスからの電力伝送を素早く100Wに増強する方法
(DigiKey社【アプリケーションラボ】技術解説記事のご紹介)
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 今回は、USB Type-Cケーブルを使用して電力を供給するUSB Power Deliveryの詳細と、このプロトコルに対応したデバイスについて解説した記事をご紹介します。

最小限のプログラミングでUSB-Cデバイスからの電力伝送を素早く100Wに増強する方法

 現在の電子機器では、周辺機器とのインターフェースはUSB Type-C(USB-C)が主流になりましたが、電力の供給においてもUSB-Cが使用されるようになっています。USBで電力を送る際には、USB Power Delivery(USB PD)という仕様が定められています。

 USB PDは、USBケーブルを使って電力を送るための規格として2012年に公開されました。その後、2014年にUSB 3.1が発表されたときに、USB PD2.0とUSB-Cの仕様も同時に公開され、USB-Cを使用して100W(20V、5A)まで電力を供給できるようになりました。

 2016年に公開されたUSB PD3.0ではプログラマブルパワー電源(PPS)という機能が追加され、充電電圧を可変にすることで充電時の余分な発熱を減らして電力効率を上げられるようになりました。

 USB PD2.0では、5V/9V/15V/20Vと3A/5Aを組み合わせて使用する固定パワーデリバリオブジェクト(Fixed PDO)が定義されていました。しかし、これでは充電効率のよい最適なポイントを維持することができないため、USB PD3.0では20mVステップで3.3V~21V、50mAステップで5Aまで電圧と電流を可変することが可能になりました。これにより、ソースとシンク間の充電効率を最適化することができます。

 さらに、2021年に公開されたUSB PD3.1では最大240Wまでの拡張電力範囲(EPR)が定義され、28V(100W以上)、36V(140W以上)、48V(180W以上)の3つの新しい電圧を利用できるようになりました。従来のUSB PD3.0の電源仕様は、標準電力範囲(SPR)と呼ばれています。

 USB PD3.1のEPRでは、28V、36V、48Vを固定して使用するFixed PDOと、出力電圧をワット数に応じて15Vから28V、36V、48Vまでの範囲で可変するAVS(Adjustable Voltage Supply) PDOを選ぶことができます。AVSはPPSと似ていますが電流制限動作に対応しておらず、出力電圧の可変ステップは100mVです。

 仕様の上では大電力を供給可能になったUSB-Cですが、ケーブルが大電力に耐えられないことがあります。そのため、5Aまたは60Wを超える電力供給能力を持つすべてのUSB-CケーブルにはE-Marker(電子マーカー)というデバイスを搭載することが義務付けられています。E-Markerを搭載したケーブルは、EMCA(Electronically Marked Cable Assembly)ケーブルと呼ばれます。

 E-Markerは電源を供給するデバイスとの通信に使用され、ソースとシンク間で安全な電力の供給を保証するものです。E-Markerは、ケーブル長、サポートされる最大電流/電圧、USB信号の種類、ベンダーと製品ID、代替モードのサポートなど、ケーブルの特性を提供します。そして、ケーブルの仕様を超える電力は送れないようにします。

 【アプリケーションラボ】では、USB PDの仕様について解説した後、複雑になったUSB PDプロトコルの設計を簡素化できるON Semiconductor社のUSB PD3.1コントローラを紹介しています。


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