メルマガ

マイコンがエッジAIへのアクセスを民主化する方法および理由(DigiKey社【アプリケーションラボ】技術解説記事のご紹介)

マルツ最新情報
マルツオンライン(マルツエレック株式会社)
 
MAIL MAGAGINE

No. 2026 2025. 6. 24
マイコンがエッジAIへのアクセスを民主化する方法および理由
(DigiKey社【アプリケーションラボ】技術解説記事のご紹介)
マルツの技術情報
生体信号検出回路の製作 【LP17:センシング回路編】
マイコンがエッジAIへのアクセスを民主化する方法および理由
(DigiKey社【アプリケーションラボ】技術解説記事のご紹介)
 「アプリケーションラボ」は、DigiKey社のご協力をいただいて、DigiKey社が公開している新製品や技術情報を日本語でご紹介するWebページです。基礎技術から最新技術まで有益な情報を公開していますので、是非ご活用ください。

 今回は、クラウドを介さずに端末側でAI処理を行うエッジAIに使用する低価格/低消費電力のマイクロコントローラについて解説した記事をご紹介します。

マイコンがエッジAIへのアクセスを民主化する方法および理由

 現在、AIの活用は一般的といえる状況になっていますが、端末側でAI処理を行うエッジAIの需要も増加しています。エッジAIが必要とされる理由は、自動運転やジェスチャ認識などではリアルタイムの処理が求められること、クラウドとの通信回数を減らし電力やコストの削減が図れること、個人情報などを送る必要がなくなるためセキュリテイが向上することなどがあります。

 しかし、エッジAIを行うには従来の低消費電力のマイクロコントローラでは能力が不足するため、コストや消費電力を犠牲にして処理能力の高いマイクロプロセッサやGPUを使用する必要がありました。そこで、STMicroelectronics社は、AI推論処理機能を持ちながら低消費電力で低価格のマイクロコントローラであるSTM32N6シリーズを2024年12月に発表しました。

 STM32N6は、組み込みAIや信号処理に特化した機能を持つArm Cortex-M55および組み込みAI推論専用のハードウェアアクセラレータNeural-ART Acceleratorを搭載した32ビットマイクロコントローラで、最大800MHzで動作します。

 Arm Cortex-M55は、Heliumベクトル演算拡張命令、FPU、DSP命令、TrustZoneなどの機能を搭載しています。Heliumの正式名はM-Profile Vector Extension(MVE)で、SIMD(Single Instruction Multiple Data)型のベクトル演算命令セットです。従来のCortex-Mシリーズに比べて最大15倍のDSP性能、最大5倍のML性能を実現します。

 Neural-ART Acceleratorは、AI推論を高速かつ低消費電力で実行するためにSTMicroelectronics社が開発したNPU(Neural Processing Unit)で、1GHzで動作し演算能力は最大600GOPSです。Heliumベクトル演算拡張命令と連動し、平均3TOPS/Wのエネルギー効率を実現します。

 さらにSTMicroelectronics社は、ニューラルネットワークをSTM32MCU向けに最適化されたCコードに変換するSTM32Cube.AIというソフトウェアを開発し、無償で提供しています。これをSTM32N6に使用することで、処理能力やメモリに制約がある場合でもエッジAIに必要なパフォーマンスを確保することができます。そのほか、エッジAI向けの開発環境として、ST Edge AI SuiteやTensorFlow Lite Microなどのツールも無償で用意しています。

 【アプリケーションラボ】では、エッジAIが必要とされる理由やマイクロコントローラでAI処理を行うメリットなどについて解説した後、STMicroelectronics社のSTM32N6マイクロコントローラを紹介しています。

 ここで解説されているデバイスは、マルツオンラインのウェブサイトで購入できますので、是非参考にしてください。


STM32N6マイクロコントローラ
 
32ビットマイクロコントローラ【STM32N657X0H3Q】
・単価: ¥4,001(税込)
・CPU: Arm Cortex-M55
(最大800MHz、Heliumベクトル演算拡張命令)
・メモリ: 4.2MB SRAM、128KB データTCM、64KB 命令TCM、8KBバックアップSRAM
・AIアクセラレータ: Neural-ART Accelerator(最大1GHz、600GOPS)
・グラフィックス: NeoChrom GPU、JPEG Codec、H.264エンコーダ
・セキュリティ: TrustZone、セキュアブート、ハードウェア暗号化
・カメラ: MIPI CSI-2、3パイプ処理対応ISP
・パッケージ: 264-VFBGA(14×14mm)
【マルツの技術情報】
マルツエレックは回路設計のご要望にお応えします
生体信号検出回路の製作 【LP17:センシング回路編】

 3 種類の生体信号を検出し、GPIO に入力する為の信号処理を行う。 定常状態に達する時間を最短にし、Ip-p=10m[A] の正弦波から 直流電圧に変換する。また、高速レベル変換及びV-I 変換回路を含む。

 資料のダウンロードはこちらから。 その他の技術情報一覧はこちらをご覧ください。回路設計に関するご相談・お見積りは無料です。こちらからお気軽にお問合せください。
【マルツのお役立ちサービスのご案内】
ご指定いただいた期日にお客様が必要とする部品を納品いたします
「数か月先に生産する予定があるが、今は在庫をかかえたくない」といったお客様のお悩みはマルツエレックが解決いたします。

マルツ法人営業部でお客様の在庫を責任をもって保管し、ご指定いただいた期日に納品いたします。下記よりお申し込みください。折り返し担当者がご連絡いたします。
【よく見られている製品】
【商品特集コーナー】
取扱い商品のリクエストを大募集しています
■取扱い商品のリクエストを大募集しています
  マルツオンラインを探してもご要望商品がみつからない、 そんなときはご要望商品の情報をお寄せください。 リクエストはこちらから
技術情報、セール情報など
最新情報発信中!
カートに入れっぱなしの商品
買い忘れございませんか?

・このメールはメールニュース購読をお申し込みいただいた方に配信しております。購読解除はこちらから。
・個人情報の取扱についてはプライバシーポリシーをご覧ください。
・本メールアドレスは送信専用です。お問合わせは下記よりお願いします。
 お問合わせフォーム | お問合わせダイヤル: 03-6803-0209 9:00~12:00,13:00~17:00 月~金 (祝祭日除く)

マルツエレック株式会社
Copyright(C) Marutsuelec Co.,Ltd. All Rights Reserved

ページトップへ