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パワーアプリケーション用フィルムコンデンサの理解と選択 (DigiKey社【アプリケーションラボ】技術解説記事のご紹介)
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パワーアプリケーション用フィルムコンデンサの理解と選択 (DigiKey社【アプリケーションラボ】技術解説記事のご紹介) |
「アプリケーションラボ」は、DigiKey社のご協力をいただいて、DigiKey社が公開している新製品や技術情報を日本語でご紹介するWebページです。基礎技術から最新技術まで有益な情報を公開していますので、是非ご活用ください。 今回は、パワーアプリケーションにおいて高い信頼性と優れた高周波性能を発揮するフィルムコンデンサについて解説した記事をご紹介します。 ■パワーアプリケーション用フィルムコンデンサの理解と選択 電気自動車やソーラーパネルなどに使用するコンデンサは、信頼性が高く、小型/軽量、長寿命で、優れた高周波性能を備えている必要があり、フィルムコンデンサが適しています。 コンデンサは2枚の金属板(電極)が向かい合う構造をしており、両端に電圧をかけることで電荷を蓄える働きをします。金属板の間に絶縁体(誘電体)をはさみ、巻いたり重ねたりして電極が向かい合う面積を広げることで静電容量が調整され、密閉されています。 特に絶縁体の違いは、コンデンサの特性に大きく影響します。絶縁体に液体電解質を用いたアルミ電解コンデンサやタンタル酸化物を用いたタンタルコンデンサ、セラミックを用いたセラミックコンデンサなどが一般的に多用されています。 フィルムコンデンサは、薄いプラスチックフィルムを絶縁体に使用したコンデンサで、フィルム材料にはポリプロピレンやポリエステル、ポリカーボネートなどが使用されています。フィルム材料はセラミックや電解質に比べて誘電率が低いため、フィルムコンデンサはエネルギー密度が低くサイズも大きくなりがちですが、静電容量の変動が少なく、無極性でAC回路でもDC回路でも使用できるという特長があります。 さらに、等価直列インダクタンス(ESL)と等価直列抵抗(ESR)が低いので高周波リップル電流や急峻なdV/dtに対応できるため、高周波アプリケーションに適しています。フィルムコンデンサの最も大きな特徴は自己修復性です。誘電破壊が発生した際に部分的なホットスポットが形成され、隣接する金属が気化して非導電性の穴が形成され、コンデンサが正常に機能するようになって寿命が延びます。 フィルムコンデンサの用途としては、電源ラインと電源の間に挿入してEMIを抑制するラインフィルタ、モータ駆動回路の整流器とインバータの間に入れてDC回路を平滑するDCリンクコンデンサ、3相電源の不要な高調波成分を除去するACフィルタリングコンデンサなどに使用されます。 さらに、急峻なdV/dtの変化や大電流パルスを処理するために設計された特殊なフィルムコンデンサをパルスコンデンサと呼んでいます。パルスコンデンサは1,000V以上の耐圧を持ち、電圧スパイクの吸収やLLC共振タンク回路などで共振点を形成する際などに使用されます。 【アプリケーションラボ】の解説記事では、フィルムコンデンサの特長と構造、フィルムコンデンサを使用した回路などについて解説した後、Eaton-Electronics Division製のフィルムコンデンサを紹介しています。Eaton-Electronics Divisionはアイルランドに本社を置くEaton社の一部門で、主にパワーアプリケーション向けに最適化された高性能フィルムコンデンサを開発しています。 ここで解説されているデバイスは、マルツオンラインのウェブサイトで購入できますので、是非参考にしてください。
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