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ADASやインフォテイメントシステム向けPower over Coax(PoC)専用インダクタの選定(DigiKey社【アプリケーションラボ】技術解説記事のご紹介)

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No. 2069 2025. 10. 21
ADASやインフォテイメントシステム向けPower over Coax(PoC)専用インダクタの選定
(DigiKey社【アプリケーションラボ】技術解説記事のご紹介)
ご応募受付中! 締め切りは12月15日(月)
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センシング情報のオフセット電圧対応回路 【LP48:センシング回路編】
ADASやインフォテイメントシステム向けPower over Coax(PoC)専用インダクタの選定
(DigiKey社【アプリケーションラボ】技術解説記事のご紹介)
 「アプリケーションラボ」は、DigiKey社のご協力をいただいて、DigiKey社が公開している新製品や技術情報を日本語でご紹介するWebページです。基礎技術から最新技術まで有益な情報を公開していますので、是非ご活用ください。

 今回は、電源とデータを1本の同軸ケーブルで同時に伝送するPower over Coax(PoC)に使用するインダクタの選択方法について解説した記事をご紹介します。

ADASやインフォテイメントシステム向けPower over Coax専用インダクタの選定

 現在の自動車には、先進運転支援システム(ADAS)やインフォテインメントシステム、各種センサが多数搭載されており、車内配線はますます複雑化しています。この課題に対応するため、電源とデータを1本の同軸ケーブルで同時に伝送できるPower over Coax(PoC)技術が採用されるようになっています。


バイアス-T回路を使って電源とデータを分離する

 PoCにおいて高周波信号と直流電源を合成・分離するには、コンデンサとインダクタで構成されたバイアス-T回路(Bias-T)と呼ばれる受動3端子回路が使用されます。この回路では、インダクタが高周波信号を遮断して電源ラインをクリーンに保ち、コンデンサがシリアライザ/デシリアライザ(SerDes)モジュールへのDC電圧の印加を防止します。

 電源ラインに高周波信号が漏れないようにするには、インダクタが広帯域にわたって高インピーダンスを維持する必要があります。一般的には、異なる周波数帯域に対応する複数のインダクタを組み合わせて使用しますが、これにより部品点数の増加や回路の複雑化が課題となります。

 そこで村田製作所は、従来は複数のインダクタを必要としていた性能特性を単一デバイスで実現可能な、バイアス-T回路専用のインダクタ製品ファミリを開発しました。

 【アプリケーションラボ】の解説記事では、PoCにおけるバイアス-T回路の役割ならびインダクタに求められる特性について解説した後、村田製作所が開発した自動車用巻線フェライトコア電源系インダクタを紹介しています。

 バイアス-T回路の設計および特性評価を効率化するために、村田製作所はPoCアプリケーション向けのインダクタ選定を支援する2種類の無料オンラインツールを提供しています。1つ目の「バイアス-Tインダクタ設計支援ツール」では、DC電流、周囲温度、ケーブル特性などのパラメータを入力することで、最適なバイアス-T回路構成を自動生成できます。2つ目の「インダクタ選択ツール」では、用途に応じたインダクタの選定に加え、周波数特性やSパラメータのシミュレーションを通じて、性能の事前評価が可能です。

 ここで解説されているデバイスは、マルツオンラインのウェブサイトで購入できますので、是非参考にしてください。

自動車用巻線フェライトコア電源系インダクタ【LQW43FT180M0HL】
 LQW43FT180M0HLは、インダクタンスが18μHで低周波領域において高インピーダンスで、不要な信号成分を効果的に遮断します。定格は600mA、直流抵抗は160mΩと低く電力損失を最小限に抑えることができます。
・単価: ¥591(税込)
・インダクタンス: 18μH ±20%
・直流抵抗: 最大160mΩ
・定格電流: 600mA(飽和電流:800mA)
・自己共振周波数: 約40MHz
・動作温度範囲: -40℃~+125℃
・サイズ: 4.5×3.2×3.7mm
・認証 AEC-Q200認証済み

自動車用巻線フェライトコア電源系インダクタ【LQW32FT2R2M0HL】
 LQW32FT2R2M0HLは、高解像度カメラなどから送信される非常に高いデータレートの信号を処理する用途に適したインダクタで、インダクタンス2.2μH、自己共振周波数200MHzにより、高帯域通信において効果的に信号を遮断します。
・単価: ¥228(税込)
・インダクタンス: 2.2μH ±20%
・直流抵抗: 最大190mΩ
・定格電流: 1A
・自己共振周波数: 約200MHz
・動作温度範囲: -40℃~+125℃
・サイズ: 3.2×2.5×2.5mm
・認証 AEC-Q200認証済み

自動車用巻線フェライトコア電源系インダクタ【LQW21FT2R0M0HL】
 LQW21FT2R0M0HLは、2μHのインダクタンスと230MHzの自己共振周波数により、高速オーディオ、ビデオ、ナビゲーションデータストリームで一般的に使用される周波数帯域において、効果的に信号を遮断します。
・単価: ¥282(税込)
・インダクタンス: 2.0μH ±20%
・直流抵抗: 最大290mΩ
・定格電流: 450mA(125℃時:400mA)
・自己共振周波数: 約230MHz
・動作温度範囲: -40℃~+125℃
・サイズ: 2.0×1.2×1.6mm
・認証 AEC-Q200認証済み

ご応募受付中! 締め切りは12/15(月)
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センシング情報のオフセット電圧対応回路 【L48:センシング回路編】

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