[企画・制作] ZEPエンジニアリング
M5Stackがサポートする Grove System
Grove Systemとは、Seed studio社が開発した、各種センサーやI/Oデバイスを統一された4ピンのコネクタで接続するだけで簡単に利用できるという規格です。4ピンのうち、ピン番号1、 2は信号線、ピン番号3、4電源に割り当てられています。
信号線は、接続するデバイスによって異なり、I2Cやアナログ・デジタルの入出力(GPIO)、UARTの送受信に割り当てられます。
ピン |
信号 (ケーブル色) |
内容 |
1 |
信号線 1 (黄) |
I2C / GPIO(Analog or Digital) / UART |
2 |
信号線 2 (白) |
I2C / GPIO(Analog or Digital) / UART |
3 |
電源 (赤) |
Groveモジュール用電源 3.3 or 5V |
4 |
GND (黒) |
GND |
M5StackシリーズにもGroveコネクタがあり、様々なセンサや各種I/Oデバイスを容易に接続することができます。M5StackのGroveコネクタは、ピン番号1, 2をどう使用するかによって、Port.A, Port.B, Port.Cと名付けています*1。Port.Aは、I2Cインタフェースを使用するもの。Port.BはGPIO。 Port.CはUARTです。
したがって、それぞれのPortに接続できるセンサやI/Oデバイスは、異なりますので注意が必要です。また、ピン番号3の電源は、Groveの規格では、3.3Vまたは5Vとなっていますが、M5Stackでは、5Vですのでこの点も注意です。
*1:すべてのM5StackにはPort.Aがありますが、Port.BとPort.Cは、M5Stack FIREやM5GOにしかありません。Port.B, Cが無いM5Stack(M5Stack BASIC等)でそれらを利用する方法については、後述します。
Port.A (Grove I2C)
すべてのM5Stackシリーズに標準で用意されているのが、Port.A (Grove I2C)です。コネクタの色は赤または褐色で他のPortと区別されています。I2Cインタフェースのため、外部でバス接続すれば、複数のセンサやI/Oデバイスを接続することができます。
ピン |
信号 (ケーブル色) |
内容 |
内部接続(ESP32) |
1 |
SCL (黄) |
I2Cクロック信号 |
GPIO22 |
2 |
SDA (白) |
I2Cデータ信号 |
GPIO21 |
3 |
5V (赤) |
Groveモジュール用電源 |
5V |
4 |
GND (黒) |
GND |
GND |
外部でバス接続するには、「M5Stack用拡張ハブユニット」などを使用します。
M5Stack用拡張ハブユニット【M5STACK-HUB-UNIT】
Port.B (Grove GPIO)
M5Stack FIREやM5GOに用意されているインターフェースです。コネクタの色は黒です。M5Stack内部でGPIO36, GPIO26と接続されています。Port.Aと異なり、拡張ハブユニットは使えません。
Port.B対応のセンサやI/OデバイスをM5Stack BASICで使用したい場合は、ボトムユニットを「M5GO/FIREバッテリーボトム」に交換するか、「Grove - 4 ピン- ジャンパオスケーブル」使ってM5Stack BASIC本体のGPIOへ直接接続する必要があります。
ピン |
信号 (ケーブル色) |
内容 |
内部接続(ESP32) |
1 |
G36 (黄) |
GPIO |
GPIO36 |
2 |
G26 (白) |
GPIO |
GPIO26 |
3 |
5V (赤) |
Groveモジュール用電源 |
5V |
4 |
GND (黒) |
GND |
GND |
Port.C (Grove UART)
Port.Bと同様にM5Stack FIREやM5GOに用意されているインターフェースです。非同期のシリアル通信を行うセンサ、I/Oデバイスとのインターフェースです。コネクタの色は青で、M5Stack内部でGPIO16, GPIO17と接続されています。Port.Aと異なり、拡張ハブユニットは使えません。
Port.C対応のセンサやI/OデバイスをM5Stack BASICで使用したい場合は、ボトムユニットを「M5GO/FIREバッテリーボトム」に交換するか、「Grove - 4 ピン- ジャンパオスケーブル」使ってM5Stack BASIC本体のGPIOへ直接接続する必要があります。
ピン |
信号 (ケーブル色) |
内容 |
内部接続(ESP32) |
1 |
RXD (黄) |
シリアル受信信号 |
GPIO16 |
2 |
TXD (白) |
シリアル送信信号 |
GPIO17 |
3 |
5V (赤) |
Groveモジュール用電源 |
5V |
4 |
GND (黒) |
GND |
GND |
M5Stack Port.A, B, C に接続可能なセンサ、I/Oデバイス
電源電圧が5VであるGroveインタフェースのセンサ、I/Oデバイスは、M5StackのPort.A, B, C の何れかに接続可能です。ここでは、M5Stack社からリリースされている製品の一部を製品カテゴリー毎に分けてご紹介します。※一部の製品は複数のカテゴリーに分類されています。
ここで紹介しているもの以外にもM5Stack社の製品やSeed studio社の製品が数多くあります。マルツのサイトで検索してみてください。
・M5Stack社製品関連の検索
・Seed studio社製品関連の検索
センサ
電流、電圧、温湿度気圧などの環境センサーをはじめ様々なセンサデバイスがあります。
ディスプレイ
多色LED、LCD、OLEDディスプレイです。
アクチュエータ
何らかの機械的動作に関連するデバイスです。
I/O
各種I/Oデバイスです。他のカテゴリーに分類されないその他のデバイスも含みます。
トランシーバ
通信やインタフェース変換を行うデバイスです。
まとめ
今回リストアップした、M5Stackで使用できるGrove製品はごく一部ですが、他にも様々な製品が多くあり、プロトタイピングや製品開発を迅速に行うことができます。利用にあたっては、冒頭に述べたように3つのタイプ(Port.A, B, C)がありますので、選定にあたっては注意してください。また、M5Stack1台に複数のデバイスを接続する際は、電源容量などにも注意する必要があります。
Groveデバイスを使って皆さんのアイデアを具現化してみませんか。
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