メタルベース基板とは?

メタルベース基板は、放熱性を高めることを目的としたプリント基板です。金属(アルミ板または銅板)の上に絶縁層、さらにその上に導体である銅はくを重ねるのが、標準的な構成です。
近年では、LEDを搭載した照明用途のプリント基板として広く活用されています。メタルベース基板は、LEDが発光することにより発生した熱を放熱させることに長けたプリント基板です。

放熱性の違いについて

絶縁層の厚みにより放熱性は変わります。絶縁層が薄い方が放熱性は良いのですが、厚い方が耐電圧には優れます。
また、絶縁層の素材によっても放熱性は変動します。絶縁層は、プリプレグに放熱性の高いセラミックのフィラーが混入されており、主にそのフィラーの量で熱伝導率に差が出ます。
なお、金属以外でも、放熱性の高い材料を各メーカが出しており、通常の基板でも放熱性を高めることはできます。

放熱基板の種類

アルミベース・銅ベース

アルミ板(銅板)をベースに、片面板を張り合わせた基板でスルーホールはありません。
アルミベース・銅ベースの説明図

厚銅

回路部の銅箔を厚くする要望がある場合は、ご要望の厚さの銅箔(最大400µm)が可能です。
厚銅の説明図

両面アルミベース基板

アルミ板をベースに、両面板を張り合わせた基板。スルーホールが可能です。
両面アルミベース基板の説明図

両面アルミコア基板

アルミ板を両面板の内部に埋め込んだ基板。スルーホールが可能ですが、アルミとスルーホールは絶縁されています。
の説明図

メタルベース基板の使用例

  • LEDを搭載した照明用途の基板として
  • 電力用半導体素子の性能を引き出す
  • 電子部品の熱によるダメージからの保護
  • 高温な環境での使用